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『義妹、今日も家の中でサバイバルしてるんだけど』  作者: AQUARIUM【RIKUYA】
第一章:『家の中がダンジョンになった日常』
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第5話『義妹、体育祭でバトルロイヤルを始める(もちろん兄も巻き込む)』




 


秋晴れの空の下。

咲良の高校では、年に一度の体育祭が開催されていた。


普通なら、応援合戦やリレーで盛り上がる青春イベント――のはずなのだが。


「お兄ちゃん、ちょっとこっち来て!」


俺、篠原悠真はまたしても義妹――篠原咲良に呼び出されていた。

休日返上、体育祭見学に来ただけなのに、なんだこの不穏な空気。


 



 


「ねぇ、お兄ちゃん。ちょっと相談があるんだけど」


「なんだよ」


「うちのクラス、**障害物リレーの選手が一人来れなくなっちゃってさ」


「……まさか」


「で、代わりにお兄ちゃん出てくれない?」


「はあああああ!?」


いやいやいや、待て。

ここ、俺の学校じゃないからな!?

そもそも出場者、保護者とか家族で代用できるもんじゃないだろ!?


「大丈夫! 先生には“うちの兄、学校非公認だけどサバイバル経験者なんで”って言っておいたから!」


「なにその説明!?」


「先生、『まあ体育祭だし、いいよ』って」


お前の学校、どうなってんだよ……。


 



 


というわけで、俺はなぜか他校の体育祭、しかも障害物リレーに出る羽目になった。


しかも、ただの障害物リレーじゃない。


咲良が事前に仕掛けた“サバイバル仕様”。


・平均台の下に「床バウンドボール」が大量に置かれていて転びやすい

・縄跳びゾーンのロープが「勝手に動く自動巻きロープ」になっている

・最後のゴール前には謎の「スモークマシン」


「またお前の仕業かよ!!!」


「うちのクラス、勝たなきゃ楽しくないでしょ♪」


そういう問題じゃない。


 



 


レース開始。


「……仕方ねぇ、やるしかないか」


俺は全力で駆け出し、次々と仕掛けをクリアしていく。

転びかけながらもバランスを保ち、跳び縄をタイミングよく飛び越え、

最後のスモークゾーンをダッシュで駆け抜け――


「ゴールッ!!!」


咲良のクラス、1位。


会場からは「おお~っ」と歓声、

そしてクラスメートたちからの「咲良ちゃんのお兄さん、すごい!!」の声。


……違うんだ、

俺はただ静かに日常を過ごしたいだけなんだ。


 



 


競技終了後、咲良がにっこり笑って言った。


「お兄ちゃん、やっぱりサバイバル向いてるよね!?」


「やめさせろ!!」


でも、その笑顔を見てたら、なんか文句言えなくなるのが悔しいところだ。


 


――こうして俺の平和な休日は、またしても義妹のサバイバルによって終わった。


 


(つづく)



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