第35話『義妹、中間テストを“迷宮型試練クエスト”に変える』
週明けの朝、教室にはいつになく重たい空気が流れていた。
黒板には先生が赤字で書いた告知。
《中間テストまで あと3日》
どの生徒も、プリントと教科書を抱えて戦慄していた。
だが、教室の隅――
そこだけは、別の意味で“震えるオーラ”を放っていた。
咲良:「お兄ちゃん、聞いて! 今回の中間テストは、“試練の迷宮・知識の塔編”だよ!」
俺:「違う、ただの学校行事だから! 公式イベントじゃないからな!」
「甘いよ。中間テストは、夏を超えた者だけが挑める“知のダンジョン”。
しかも今回は“5層構造”だよ!」
「何その階層制テスト……」
◇
【義妹脳内設定:中間テストダンジョン】
◎ 第一層:国語 → “詩の封印を解く”語彙力バトル
◎ 第二層:算数 → “暗黒の計算迷路”を突破せよ
◎ 第三層:理科 → “元素の結晶”を正しく揃えろ
◎ 第四層:社会 → “失われた歴史の欠片”を繋げろ
◎ 最終層:英語 → “封印された呪文(英単語)”を唱えよ!
※ 全層突破で“知の王冠”を授与(咲良が折り紙で作る)
◇
放課後、図書室。
咲良は“冒険者ギルド”と称して、速水レイ、友達の佐倉美羽を巻き込んだ自主勉強会を開催。
咲良:「さぁ、今日から我々は“知識の塔”を攻略する仲間だよ!」
レイ:「まぁ、実際勉強しないとヤバいのは確かだからな」
美羽:「咲良ちゃんのノート、魔法陣みたいになってる……」
俺:「おい、こっちはマジで点取らないと母さんが爆発すんだよ!!」
咲良:「わかってるってば。だから“母なる裁定者”の怒りを避けるためにも全力で挑むの!」
妙に説得力あるんだよその呼び方。
◇
そして――テスト当日。
教室には静かな緊張感。
その中で、咲良は**自作の“知識の塔ステッカー”**を各机にこっそり貼っていた。
・“風の塔(英語)”
・“炎の書庫(国語)”
・“数式の深淵(算数)”
咲良:「これで、ちょっとでも楽しくなるでしょ?」
俺:「どこまでエンタメ化すんだよ……」
テスト終了後。
先生:「ふぅ……なんか今日は、いつもより教室に謎の集中力あったな……」
→ 一部生徒:「“迷宮クリアした……”」
→ 別の子:「“元素の結晶(理科)”落としたー!!」
→ 咲良:「あれは“知の罠”だね!」
先生:「何の話をしてるんだ君たちは!!!」
◇
帰り道。
咲良は、ちょっとだけ疲れた顔で笑った。
「ねぇお兄ちゃん。
点数も大事だけど、“挑んだこと”って、意外と記憶に残るよね」
「……今日のことはたぶん一生忘れないと思うよ」
「じゃあ次は“体育祭・属性対抗決戦編”だね!」
「もう休ませてくれぇぇぇぇ!!!」
こうして、中間テストすら冒険に変わった日々は、まだまだ続いていく。
(つづく)
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