天才犬を拉致せよ。(下)
情報屋、野良犬ジョニーよりOKAI君の親戚の家にいる天才犬マサヒロへ4本足で走ってやってきたポメラニアン王子、親戚の家には【岡居】と表示してある。情報通りだ。石の塀に囲まれた日本家屋だ。
ポメラニアン王子は木に登り塀を登ると、大きな日本庭園にいる大型犬ゴールデンレトリバー犬がこっちを見た。あれが天才犬マサヒロに違いない。ポメラニアン王子は声をかけた。
「我はポメラニアン王子である。マサヒロ殿、我は地球を侵略をするために、やってきた」
「へぇーそうなの。大変だわねぇー」
金色の毛のゴールデンレトリバーは、普通に返答をしてきた。
「我の言葉をきちんと理解できるとは、マサヒロおぬしは、我と同じワンダフル星から来た犬族であるな」
「ワンダフル星ねぇ、懐かしいわねぇ。あたし今自分の犬生を物思いに振り返ってたところよ。あーそうそうマサヒロは芸名だから。あたしの本名はマツコよ」
「マサヒロ殿ではなくマツコ殿?」
「話すと長いんだけど、今、わたし没落人生でどん底よ。こんな辺鄙な田舎で暇だから話してあげるわ。
5年前になるわ、わたし犬族の彼氏に酷いフラれかたをして宇宙船に乗ってどこかの星で死のうとしてたの」
「犬族の彼氏?マツコ殿は性別は男であるな」
「そうよ身体は男、心は女よ。同性愛者よ。地球ではオネェとかオカマってよばれるわ。それでね。道に迷ったら目の前にブラックホールが現れて吸い込まれ地球に不時着したの。そこで出会たのがOKAI君よ」
「やはり宇宙船で地球に来たのであるな。その宇宙船はどこにあるのだ」
「ちょっと、人の話のこしをおらないでくれる。最後まで、あたしの話を聞きなさいよ。早漏ね。OKAI君、50歳年齢でアイドル界で落ち目だったのよ。それでOKAI君と話し合ったわ。宇宙人のあたしに最初は引いてたけど彼とんでもない変態で、あたしと話があったのそれでビジネスパートナーとして彼のアイデアで天才犬としてテレビのデビューしたのよ。犬のふりをしてね」
「OKAI君って薬物中毒で逮捕された人間のアイドルであるな」
「そう、彼ねぇあたしの力でセカンドブレイクして、また売れたんだけど、自分の力では何もできないことに悩んでたみたい。薬物に手を出すとわねぇ。おかげで、あたしもお払い箱よ。テレビ復帰は絶望的だわ」
「宇宙船のはなし戻るのだが、その宇宙船我に譲っては、くれないか?我は王子ゆえにワンダフル星に戻らなければならないのだ」
「あー宇宙船は不時着して壊れて庭の隅に残骸が残ってるわね。」
「ワンダフル星の通貨 ワオーンでいくらで譲ってくれるか?」
「王子、ワオーンは地球では使用できないわ。それに、あたし地球のお金は3億円ほどもってるわ。今は地球では王子より金持ちよね」
「では、何か欲しいものは、ないのか」
「そうね・・・お金で買えないもの・・・真実の愛かしら」
「真実の愛とは?」
「王子よく見たら可愛いじゃない。あっちの経験はまだみたいね。この野菜スティックでお尻のピーにピーしたらピーなるじゃない」
野菜スティックを片手に舌を出している、変態犬マサヒロであった。
「あの我はノンケなので、そういうことは興味がないのである。」
「あらそう、あたし掘るのは得意よ。やってみたら新しい門の扉を開けるのに、そうね残念だわ、この地球では、もうやれることはなさそうだし、そうだわ王子と一緒にワンダフル星に帰るわ。ワンダフル星でセカンドブレイクよ。王子の宇宙船と私の宇宙船で合体、共同作業よ♥」
「そうであるか。我と一緒にワンダフル星に帰ろう・・・・あっそろそろ自宅に帰らなきゃ」
ポメラニアン王子は背筋が冷たくなり冷や汗をかいた。愛子殿の家に連れて帰るのは変態すぎて危険すぎる。
ポメラニアン王子は、マツコと宇宙船を共に修理してワンダフル星に帰る協力することに同意した。ポメラニアン王子は気づいていなかった。マツコの恐るべき計画を・・・(宇宙船で一緒になるってことは、あとは想像にお任せするわ)ケツ穴確定となってしまうのかポメラニアン王子は貞操の危機である。
我は108銀河星から、遥々やって来た犬族のポメラニアン王子である。これより地球を侵略する。
つづく