脱出のカギ
何故?
それしか出てこない...本当になんでだ。
だってよぉだってよぉ、俺ただ疲労困憊で机で仮眠とっただけだぜ?なのになんか懐かしの母校に居るしよぉ!とうとう幻覚を見るまで疲労が溜まったもうおわり...って思って別れのメール打ったら怒られるしよぉ!!!しかも今それで反省文書いてるしよぉ!!!もうやだ!!!!!!!!!!おうち帰る!!!!!
「まだ書き終わってないのかぁ」
「橋本先生...笑わないでくださいよ...」
橋本先生も久しぶりに会ったなぁ...なんだかんだと一番優しい生徒指導部の先生だったよな...女子に対するセクハラで途中で居なくなったけど...
「そういうのは書くテンプレートがあるんだぁ」
「まずな、書き出しは『この度、私鈴村忠は...」
あぁ...
懐かしいなぁこの感じ、2年生の時、夏休み課題未提出の居残りブッチした時にもこんなの書いたっけなぁ...あの時の岡村先生本当に怖かった...
って
違う!!!
なんで俺は高校生時代にタイムスリップしてるんだ...とりあえずは思い出してみよう、まずはそこからだ、えーっとどこから思い出せばいいんだえーっとえっとたしか、バーシーのシステムでうまく動かないのがあって、確かそれを修正するために...
思い出したわ...確か動かないシステムって脳の神経細胞から過去の記憶を引っ張り出して追体験するヤツだ、もしかして俺バーシー付けたまま寝てる?!?!
やっべーよやっべーよバグ抱えてるシステム稼働させてそのまま寝てるって怖すぎんよどっすんべどっすんべ!
ん....?俺バーシー付けたまま寝てるんだよな...
って事は正常に作動してね?普通に追体験できてね?
なーんだぁバグなんてなかったんじゃーん!
そうと決まれば早速バーシーの電源をオフにして...
カチカチカチカチカチカチカチカチ
まあ、そんな気はしてたよね。
「おーい人がもの教えてる時に時計触るなよぉ悲しいだろぉ」
「あっすいません虫が...」
「あとっもう大丈夫です!自分の力で書きます!そうでないと反省じゃないので!」
「おうそうかぁ、お前変なとこ真面目だなぁ」
「まぁぱっぱと書けよ、本当に辛いのは早朝登校だからな!」
うっわあったなそんなのめんどくさっ!
まあとりあえずこれで一人で考える時間が確保できたな...
えーっとまあ考える時間が確保されても事態が改善されそうな気配が無いわけですが!
バーシーのバグってもしかして途中で追体験を解除できない感じか...ん、それ致命的では?
いや!まだ解決策はあるはずだ!絶対多分きっと!
たしかバーシーの追体験を始める時にはいくつかルールを決めたはずだ...なんだっけか、大体の時期とその追体験する記憶で達成したいテーマを決めるんだっけか、ん?合ってるか?いや、とりあえずやるしかない!バグが起こるとしたら多分そこだ!多分テーマに則した感情やら思いやらの脳波を読み取って達成したかを読み取るシステム組んだって聞いてたから、そこでバーシーが読み取りたい脳波が観測できるまで追体験をやめれないのかもしれないな!
えーっとその関心のテーマが思い出せないわけですが...いやそんな不親切な設計なはずはない、仮に大手が作るスマートウォッチだぞ!探せばどっかに書いてあるはずだほーら書いてあったこりゃなんて書いてあるんだえーっと....
「成功したい」
ん??????????????
「成功したい」
ふぅ....
なんでこんなアバウトやねん!!!!!!!
まだまだ続くぞ!