第9話
「なあ真平。何部に入るか決めた?」
昼休み。
弁当を食べながら、明は真平と話していた。美咲と由美も一緒に食べている。
「うーん…、一応中学で軟式テニスをやってたから、硬式かバドミントンとか考えてるんだけど……。明は?」
二人は名前で呼び合うようになっていた。真平が、名前で呼んで構わない、と言ったので、明は名前で呼ぶことにしていた。
「俺、バドミントン部のつもりだから、真平もそうしようぜ?」
「あ、そう?じゃあバドミントン部にしよっかな。」
「あ、それなら、私バド部のマネージャーになるつもりだから、よろしくね。」
「そうなの?やったな、明!!超助かる~~。
けど、なんでマネージャーなの?試合とか出れないとつまんなくない?」
「私、運動苦手だから。でも帰宅部になるのも、もったいない気がして。」
まぁ明にとっては、理由がどうであれ、由美と同じ部ならばそれでいいのだ。
ふと、思い出したように明が言った。
「美咲、テストどうだった?」
「テスト???」
「今日の数学の時間やっただろ?あれのことさ。」
美咲が固まった………。
由美も真平も美咲の方を向いた。
そう、美咲は頭が悪い。それでもこの学校に入れたのは、多少の運があったからだろう。
由美も真平も、美咲は頭が悪いということを知らない。
………どうせ、今知るだろうけれど。
丸々5秒は固まっていたかと思うと、明を睨み付けながら言った。
「別に普通でしたよーだ!!」
「あ、そう?じゃあ①の(3)の答えは?」
「う………、わ、忘れた!!」
「じゃあ、(4)は?」
「そ、それも忘れた!!」
真平は、美咲の出来が悪かったことに気付いていて、にやにやしていた。ただ、美咲と真平は初対面なので、美咲をからかいはしない。
由美も、にやにやとまではいかないが、笑いを堪えているようだった。
明は続けた。
「じゃあ、できた問題言ってみ?」
「え、えーと……、(1)はできた……。」
「んで?他には?」
「ほ、他には……………………。」
美咲はもう顔が真っ赤だ。
「ぷっ、あはははははは~~~!!!」
ついに耐えきれなくなったのか、真平が笑い声を上げた。
由美も、笑いながら言った。
「あはは~!!む、無理があるよ、松井さん」
「う、うるさい!!そんなに笑うなっ!っもう、明のバカっ!!」
美咲は赤い顔をしたまま、目を合わせないで一心にお弁当を食べ始めた。
昼休みが終わり、美咲は自分の席へ戻っていった。5時間目の授業は物理だ。まわりの生徒も、授業の準備をしている。
そうしているうちに、先生が入ってきて授業が始まった。もちろん、ガイダンスなのだが。
やはり、友達がいるのはいいものだ、と明は思った。授業中でも小声なら話せるし、退屈な授業でも我慢できる。
もっとも、隣の席に自分が好意を寄せている人がいるのも、同じくらい喜ばしいことではあった。
小説って難しい……
小説家ってすごい……
できれば、感想などお願いしますm(_ _)m




