表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Happy life!!  作者: 夏月
8/18

第8話

あけましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。

 

翌日。


今日は、始業式の次の日、つまり学校が始まってから2日目にもかかわらず、授業は1時間目から6時間目まであった。

とは言っても、どの教科も先生の自己紹介や1年間の予定、授業形式などの説明など、ガイダンス的な感じではあった。

 

だが、3時間目の数学の時間は、そうもいかなかった。数学の先生は、明のクラスの担任なのだ。 

 

授業のガイダンスもそこそこに、担任であり数学の先生である、有川先生が切り出した。

 

「え~~、先生としては、まだ君達の学力が分からないので、これから小テストをしたいと思います。」

 

そう言うと、有川先生は、にやりと笑った。

 

もちろん、明は慌てた。受験が終わってから、特に何もしていなかったからだ。周囲の人も、一部の人を除いて、慌てている。どこかから、「えーー」とか、「最悪~~」とか言う声も聞こえた。

 

明がふと横を見ると、落ち着いた姿の由美がいた。おそらく、休みの間も勉強はしていたのだろう。多分、美咲は心の中で、かなり動揺しているに違いない。

 

由美の横顔を見ていたので、それに気がついた由美は、不思議そうに尋ねた。

 

「どうしたの?何か顔についてる?」

 

「あ、いや…その……、よ、余裕そうだなぁ…と。」

 

「え~そんなことないよ~。休みの間、そんなに勉強しなかったから。」

 

あ、やっぱり、多少は勉強してたんですね…。

しょぼーん。

 

 

明が由美と話しているうちに、前からテストの用紙が配られてきた。2枚である。

鞄から筆箱を出そうとしていると、前の席の男子が、ためらいがちに明に声をかけてきた。

 

「ねぇ、あの、シャーペン貸してくれる?俺、筆箱忘れちゃったみたいで…。」

 

「ん、あぁいいよ。」

 

明が、はい、とシャーペンと消しゴムを手渡すと、ありがとう、とその子は言って、前を向いた。教壇では、有川先生が、全員に用紙が行き渡ったことを、確認していた。

 

「いいかー。そろそろ始めるぞー。時間はチャイムがなるまでだ。

それでは、よーい、始めっ!!」

 

 

 

キーンコーンカーンコーン……

 

「終了っ!はい、みんなペン置いて~。

じゃあ、後ろの人から、紙を前に回して。」

 

明は言われた通り、前に回した。有川先生は、各列の用紙を集め終わると、挨拶をして教室を後にした。

 

 

「あぁーー」

 

「大丈夫、近藤君?」

 

悲痛な声を出している明を見て、心配そうに由美が言った。

 

「……全然ダメ…。………白井さんは?」

 

「え?私は…、うーん、まぁ悪くはないと思う…。」

 

多分、相当良いのだろう…。ただ、元気のない明を見て、出来た、なんて言えないに違いない……。

そう考えた明は、はぁー、と大きく溜め息をついた。

 

「まぁまぁ、そんなに落ち込まないで。別に定期テストじゃないし…。」

 

「それはそうなんだけどね………。」

 

とそこへ、明の前の席の男子が、話しかけてきた。

 

「あ、これ。ありがとう。」

 

そう言って、明のシャーペンと消しゴムを渡してきた。

 

「ん?あぁ。」

 

「あ、俺、北川っていうんだ。北川真平。よろしく。」

 

「俺は近藤明。こっちこそよろしく。」

 

「あ、私、白井由美です。よろしくね。」

 

「それよりさ、北川、今のテストどうだった?」

 

「え?今のテスト?結構簡単じゃなかった?」

 

それを聞いた明は、ガクッと肩を落とした。

そんな明を見て、由美が、クスクスと笑った。

 

「あ、あれ?もしかして、ダメ……だった?」

 

「う、うるさいっ。それ以上言うなっ、北川っ。」

 

そう言うと、明は机に突っ伏した。真平と由美は顔を合わせると、苦笑いをして、由美は肩をすくめた。

真平がにやにやして続ける。

 

「あれれ~?今のテスト随分と簡単だった気がするんだけどなぁ~?

もしかして、勘違いかなぁ?」

 

そう言われた明は、すぐに顔を上げて、にやりと笑って言った。

 

「でもまあー、授業初日に筆箱忘れるより良いよねー。」

 

由美はまたしても、クスクスと笑った。

真平は、恥ずかしさで顔が真っ赤だった。

 

 

 

 

安心した。

なんとかうまくやっていけそうだ。

 

知り合いが少なかった明は、心からそう思った。

 

 


今年も頑張って続けていきますので、どうか応援よろしくお願いします。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ