第7話
期末テスト真っ只中です。
始業式が終わったあと、明たちは自分たちの教室、2組へと移動した。
「席は黒板に書いてある通りに座ってくれよ~。」
教室へ行くと、担任と思われる男の人が、教壇から指示を出していた。
席順はどうやら出席番号らしい。ただし、男子と女子の列は交互で、全部で6列ある。
えーと、俺の席は……と明が黒板を見ると、一番廊下側の、一番後ろの席だった。
まぁまぁだな。ていうか、廊下側の一列が男子の列なら、窓際に座れるのか………?
なんて考えながら、自分の席に向かった。席に座った時、横から急に声をかけられた。
「あ、近藤君って席そこなんだ。よろしくね。」
!!!!!
うおっっほーい!
横の席に白井さんがおるよ!
「あ、ああ。よろしく。」
やばい!顔見ただけで緊張する!
どこまで純情なんだ俺!
「え~では、皆座ったことだし、とりあえず俺の自己紹介から始めようか。
俺の名前は、有川洋一っていいます。この高1ー2を、一年間担当することになりました。」
教壇に立っている男性教師が話し始めた。まだ年は若そうだ。身長はわりと高くて、着ているスーツが似合っている。
「年齢は31歳。ここで教師をやるのは今年で4年目だな。
俺が教えるのは数学。俺が担任なんだから、お前ら数学だけは赤点取んなよ~?
…っとまぁ、自己紹介はこんなもんでいっか。なんか俺に質問あるやついるか?ちなみに、「彼女いますか?」って質問はなしだかんな?」
そう言って、有川先生は教室をぐるりと見回した。まだみんな多少緊張してるせいか、誰も手をあげない。
「……誰もいないのか?じゃあ、「彼女いますか?」って質問もしていいぞ?」
「彼女いますか?」
教室のどこかから、誰かが先生に質問した。そのおかげか、教室の雰囲気が少し和らいだ気がした。
「あ?彼女?それがいるんだよ~~。も~凄く可愛いんだよ~♪ほら、特別に写真見せてやるよ~。」
ほらほら、と彼女とのツーショット写真を見せびらかして、生徒たちの笑いを誘った。
結局自慢かいっ
「明~」
今は放課後。と言っても、始業式だったので、時刻はお昼前だ。
結局、あのあとは普通に出席をとって、学級委員を選んだ。学級委員には、いかにも真面目です、って感じの、メガネをかけた男女が選ばれた。
「明ってば~~。早く帰ろ~。」
美咲が近くによってきて、明に向かって話しかけてくる。
「ん、おぉ。帰るか。」
「あ、ちょっと待って。
由美~~?一緒に帰ろ~~?」
「あ、うん。帰ろっか。」
と答え、笑顔になる由美。その瞬間、明の背筋が、“ぴんっ”と音が鳴ったかのように伸びる。一緒に帰ることなんか、予想すらしてなかったのだ。たとえ、美咲がいたとしてもだ。
3人は喋りながら、校門を出た。美咲がお喋りなので、話は弾む。
「ねぇねぇ、由美ってどこに住んでたっけ??うちらと同じ中学じゃないから、久住公園じゃないよね~?」
久住公園っていうのは、明や美咲の最寄り駅で、雅人もそうだ。久住公園駅は、久住市のほぼ中心に位置している。ちなみに、学校は久住市ではなく、隣の風宮市にある。
「私の最寄り駅は東久住駅だよ。家自体は、久住公園寄りにあるから、多分家は近いんじゃない?」
「へぇー東久住か~!案外近くにいたんだね~!全然分かんなかった~。」
ちなみに、東久住駅は、久住公園駅の隣駅であり、学校から2つ目の駅だ。
「じゃあさ~、今度明ん家来なよ~。2歳上のお姉さんがいてね、お洒落ですっごい面白いんだよ~!」
「へぇ~。そうなの、近藤君?」
「え?まぁ、いるにはいるけど・・・面白いかなぁ??」
「明は葵さんの良いところを全然分かってない!!」
「俺の方が一緒に過ごしてる時間多いんですけど・・・」
横を見ると由美が苦笑していた。
「そういえばさぁ~、由美って何部に入るか決まってる?」
思い出した様に美咲が言った。確かに、気になる。美咲よ、よくぞ聞いた。
「ん~~、それが決まってないんだよね~。中学の時は生徒会に入ってたし。
そういう松井さんは?何部に入るか決めた?」
「もっちろん!!私はテニス部に入るんだ~!決まってないんだったら、由美、テニス部に入ろーよー。」
「やめとく。私、運動は全然ダメなんだ~。入るとしたら、多分どこかのマネージャーかなぁ。」
「そっか~~!!ざーんねん!」
「近藤君は?」
「俺?俺はバドミントン部のつもり。中学でもやってたから。」
「でも、明っていつまでも下手なまんまなんだよねー・・。」
「うるさい。俺は楽しく出来ればいいの!」
「またそんな言い訳ー。」
しばらく黙って俺と美咲の会話を聞いていた由美が、はっきりと言った。
「じゃあ、私、バドミントン部のマネージャーでもやろっかな。」
!!!
「えっと、ほんとに?」
恐る恐る尋ねてみる。
「え!?ダメだった!?」
「い、いや、別に。入ってくれたら、助かるなー……。」
「何で何で?何でバドミントン部なの??」
横から、美咲が由美にしつこく聞いている。
せっかく俺が話してたのに………
「別に何部でもよかったから、知り合いがいるほうが良いかなー……と思ったんだけど……。」
なんか、美咲が納得のいかない顔していた。
だが、俺にとっては嬉しいことこの上ない!
その日の帰り道、上機嫌で家に帰った。
何か今回は説明っぽくなってしまいました。
投稿するのに日数がかかるかもしれませんが、途中で止めることは考えていませんので、多目に見ていただけると幸いです。
毎日更新してる人ってすごいですね…




