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Happy life!!  作者: 夏月
17/18

第2話

 

「へぇー、幼馴染みねぇ~」

 

食堂のカレーライスを口に運びながら絵里が言った。

 

「そ。小学校低学年の頃からのね」

 

美咲が絵里に説明していた。

 

「ふーん……。で、白井さんに、近藤君で、……えーと?」

 

絵里が由美と明を順に指さし、最後に真平を指さした。

 

「俺?俺は北川真平。まぁこの三人とはこの学校で初めて知り合ったけど……」

 

そう説明する真平。さらに続けた。

 

「あ、ちなみに俺と明はバドミントン部だから。で、白井さんはそのマネージャー」

 

「えー、白井さんマネージャーなの!?大変じゃなーい??」

 

由美が微笑んだ。

 

「美咲ちゃんと同じこと言ってる。でも、一人じゃないし、それに私運動は苦手だから……」

 

「ふーん……」

 

「宮代さんは?何部?」

 

真平が絵里にそう訊くと、絵里は肩をすくめた。

 

「まだ決めてなーい。どっかしら入ると思うけど…」

 

「絵里ったらー、私がテニス部にしようって誘っても来てくれないんだよー」

 

美咲が不満そうに言うと、他の四人は呆れたような顔をした。

 

「べ、別に部活くらい自由に選ばせてあげれば……」

 

「まぁそうだけど……」

 

「お前は部活じゃなくて勉強しろ。勉強。」

 

「う、うるさい」

 

「宮代さん知ってる?こいつ、こないだの数学のテスト―――」

 

「わぁーー!!言わないでー!!」

 

明が絵里に美咲の点数を暴露しようとすると、美咲が慌てて大声を出して明の口を抑えた。

 

「え?何々?気になる~」

 

絵里が好奇に満ちた視線を明に送りながら、身をのり出した。真平と由美はもはや笑いをこらえている。

 

「絵里は知らなくていーの!」

 

明を叩きながらそう言うと、美咲は一心にお弁当を食べ始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

明たち5人が食堂で食べていると、向こうから桐島先輩と品川先輩がやってきた。その2人は由美の姿を見つけると近くに座った。

 

「や、由美ちゃん」 

「こんにちは。桐島先輩と品川先輩も昼食ですか?」

 

「うん、これから」

 

桐島先輩と由美が会話しているのを、他の4人は緊張しながら聞いていた。なんと言っても桐島先輩は現役の生徒会長なのだ。

 

急に口数が減った4人を見て桐島先輩は不思議そうに言った。

 

「……あれ?あ、私のことなんか気にしないで。どうぞ食事を続けて」

 

しかし、緊張している明たちはろくに返事ができず、軽く頷くだけであった。そんな4人を見て品川先輩がフォローを入れる。

 

「……あのね、静香?自分が生徒会長だってことわかってる?」 

静香というのは桐島先輩の名前だ。

 

品川先輩の言葉を聞いて、桐島先輩は言い返した。

 

「でもさ~生徒会長っていっても生徒には変わりないじゃん?」

 

「生徒会長って別格じゃない?」

 

「え~、私、特別扱いされたくはないんだけどー」

 

そう言って桐島先輩は明たちに向き直った。

 

「そういえば、初対面の人がいるね………。由美ちゃんはいいとして、そこの二人もバドミントン部だよね?……えーっと……北川君に近藤君……で合ってる?」

 

桐島先輩がそう訊いてきたので、明と真平は、はい、とだけ答えた。

次に桐島先輩は、美咲と絵里の方へ目を向けた。

 

「……それで、君たちは初めましてだよね?」

 

「あっ、はい、そうです。松井美咲っていいます」

 

「あっ、私は宮代絵里です」

 

慌てて自己紹介した二人に桐島先輩は軽く微笑んだ。

 

「そんなに硬くならなくていいってば~。私は桐島静香。一応生徒会長やってまーす」

 

笑顔でそう言う先輩に、明たちは徐々に緊張がほぐれていくのを感じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そのあと、昼休みが終わるまで美咲たちは桐島先輩たちと話していた。桐島先輩はとても話が上手くてみんなを楽しませた。昼休みが終わる頃には、美咲は桐島先輩への緊張も薄れ、このまま話していたい、とまで思うようになっていた。

 

 

……桐島先輩ってすごいなぁ。

 

話は面白いし、あんなに綺麗で、それでいて性格もいい。

 

おまけに生徒会長かつバドミントン部の部長。

 

あんな人になれたらいいな………

 

 

 

ばいばい、と言って教室へ戻っていく桐島先輩の後ろ姿を見ながら、美咲はいつの間にか憧れを抱いていた。

 

 


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