第14話
帰り道。
明と真平と由美は、一時間ほど見学したあと、帰ることにしたのだ。
中途半端な時刻なので、周りには帰っている生徒はほとんどいなかった。ただ、部活をしている生徒は多く、掛け声もよく聞こえた。
「なぁ明、結局、バドミントン部入るのか?」
「あぁ。入ろうと思ってるけど……」
「けど?」
「ちょっとキツそうだな……」
「ははは、同感…」
そうなのだ。今日の練習を見たが………かなりハードだった。
もちろん、休憩時間はあるのだが、二年生の先輩のなかには、疲れて動けなくなってる人もいた。
しかも、ラケットを使った練習とは別に、筋トレや走り込みといった、トレーニングもあったのだ。
ただ、俺、バドミントン以外のスポーツ、得意じゃないしな。
「で?真平は?」
「俺?俺も入るよー。なんていっても、あの桐島先輩がいるしな!」
まぁ確かに、桐島先輩は綺麗だったが……それを入部理由にするか?
明は呆れた目で真平を見つめると、真平は慌てて言った。
「じょ、冗談だって!!」
「し、白井さんは?」
明が言った。
「私も入るよ。まぁあんなに喜ばれちゃあ、断れないよ………」
由美が苦笑いをした。先ほどのことを思い出しているのだろう。
先輩達にとって、マネージャー志望の子なんて喉から手が出るほど欲しいのだろうな……
「そういえば、あのバド部って強いの?」
真平が言った。
「ん~~………。今日見た分だと、多分それなりに強いんじゃないかな………。」
明には、先輩達の打つスピードが、自分よりかなり速く感じた。
ただ、受験勉強で半年近くラケットを握ってすらないし、今までは中学生の中でバドミントンをしていたのだ。速く感じてしまうのも、無理はないのかもしれない。
「あ、私、去年度の結果、大まかにだけど聞いたよ?」
由美が思い出したように言った。
「そうなの?で、どうだったって?」
「んーとねー、確か………男子も女子も、団体戦は県大会のいいところまで行ったらしいよ?」
「県大会かぁ………。全国には行けなかったんだ………」
がっかりしたように真平が呟いた。
「でもね、男子はえ~と、速水部長が全国大会行ったって!つまり…インターハイってことかな」
「「え゛!?」」
「男子は、速水部長が頭一つ抜けてる………って聞いたよ?」
「………」
びっくりした……。やっぱり、感じたあのオーラは本物なのかな………。
「で、速水部長は何とか団体戦も全国に行けるように、練習を厳しくしてるんだって。
……………どしたの二人とも???」
「いや、ちょっと驚いちゃって………」
その後、真平とは学校の最寄り駅の風華駅で別れた。方面が違うからだ。
最寄り駅に着くまでは、明は由美と二人っきりだったが、バドミントン部という共通の話題が出来たので、あまり緊張せずに済んだ。
その間にも明は、今までのバドミントン部の戦績、つまり試合の結果を聞いた。女子はなんと、桐島先輩よりも、品川先輩の方が強いとのこと。ただ、品川先輩には部長という役職は重すぎるだろう、ということから桐島先輩が部長になったのだとか。
男子は、実は速水部長のシングルスだけでなく、速水部長と副部長の山崎先輩のダブルスも全国大会に行ったらしい。
ただ、全国大会が視野に入るようになったのは速水部長が入部してかららしく、それまでのバドミントン部は男女ともに弱小だった。
由美の話はそんなところだった。
バドミントン部でやっていく自信が少しなくなった明だった。
今回かなり更新が遅れちゃいました………
しかも、文章短い……
ダメですねぇ、僕
さて、次の15話はおそらく第1章の最終話になると思います。




