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おつかれさまでした。

 こちらの雑話で何度か「本物の霊能力者」として紹介している彼女から突然連絡があって、また浄霊してもらった。

 彼女によると、これまで以上に良くないものが憑いていたようで、何か引き寄せるきっかけみたいなものが最近あったんじゃないかとのことだった。

 でも、私には特に心当たりがなくて、とりあえず引き続き気を付けるという形になった。


 そんなわけで、浄霊は早々に終わってしまったし、せっかくならと彼女に色々と話を聞いてみることにした。

 というのも、私は以前から彼女に聞きたいことがあって、それは某掲示板で噂されている怪談などについてどう思うかというものだ。

 以前紹介した通り、彼女はなるべく怪異を避けるようにしているので、いわゆる怖い話といったものもほとんど見ないようにしているそうだ。

 そんな彼女に、某掲示板の噂を話したら、どんな感想をくれるだろうかという疑問を私はずっと持っていた。

 それを今日、解消できればと思い、無理を承知でお願いしてみた。


 彼女は予想通り、嫌そうな雰囲気だったけど、もしかしたら私に憑いた怪異に関するヒントになるかもしれないからと、渋々引き受けてくれた。

 そんなわけで、今回から三回ほどに分けて、彼女に某掲示板の噂を話したところ、どんな感想をもらえたかという話を紹介したいと思う。


 一つ目に紹介するのは、「おつかれさまでした。」という噂だ。

 どういうものかというのを簡単に紹介すると、ある画像のリンクと一緒に、「絶対に見てはいけません。」という文章が書かれた投稿があり、当然ながら多くの人が見るなと言われた画像を見てしまう。

 すると、画像を貼った人が、画像を見てしまった人に対して、供養をするからコップ一杯の水を用意するようにと伝える。

 供養の手順は、明かりを消した後、画像を貼った人が何やら呪文のようなものを投稿し、それから水を飲むというものだ。

 それにより供養は終わり、画像を貼った人から「おつかれさまでした。」と投稿がある。


 一連の流れはこんな感じだけど、この話には続きがある。

 画像を貼った人が行った供養というものが、何かおかしいと気付いた人が次々に現れ、その考察を語り合うのだ。

 そして、行われた供養が、周辺の不成仏霊をコップの水に呼び込ませ、それを飲ませるという、危険な呪いだったんじゃないかという結論に至る。

 つまり、元々貼られていた画像を見ても特に何の影響もなく、むしろ供養と称する呪いを受けてしまった人の方が危険なんじゃないかというわけだ。

 この話は、怪異的な怖さだけでなく、安易に人を信じてしまうことの怖さもある有名な話で、探せばまとめサイトのようなところで簡単に見つかるかと思う。


 この話をして、彼女が最初に言ったのは、「よく出来た呪い」という感想だった。

 明かりを消させること、呪文を投稿することでそれを標的に読ませること、怪異を引き寄せやすい水を使うこと、どれもが有効に働き、これを行った者が何かしらか霊障を受けてもおかしくないとのことだ。

 特に彼女が気にしているのが、供養してほしいとお願いした人達が怪異を少なからず信じている=霊障にあいやすい人達だという点だった。

 私のように怪異を信じていない人は、そもそも供養をお願いしないから影響がないと思っていたけど、彼女によるとそれだけじゃないようだ。例えばの話として、怪異を信じていない人が同じことをやったところで、影響は少ないそうだ。

 ただ、この話では怪異を信じている人達がやってしまったようなので、霊障を受けた人もいるだろうと言っていた。


 また、よく出来たと表現した理由の一つとして、標的に自らを呪わせている点を彼女はあげた。

 普通、呪いというのは、自分以外の誰かを標的にするものだ。

 それにはリスクがあり、例えば呪い返しというものもあり、標的にかけた呪いが自らに返ってひどい目にあうことも多い。

 そうした呪い返しを回避するため、他の人に呪いを行ってもらえないかと画策する人もいるそうだ。

 でも、ここで行われたことは、自らを呪う儀式のようなものを本人にやらせたというものだ。

 それはつまり、呪いが返ってくる危険を解消したことになり、最初に画像を投稿し、供養と称して相手を騙した人にほとんど影響がないということだ。


 そして、もう一つあげたのは、冷静に考えれば呪いだと気付く人が出てくるよう、不審な点をわざと残している点だ。

 普通、彼女のように浄霊や除霊、あるいはお祓いという言葉を使うべきなのに、供養という言葉を使っていること。供養というのは死者に対して行うもので、画像を見た人=生きた人に対して供養をするというのは変な話だ。

 また、他の文では普通に漢字を使っているのに、「おつかれさまでした。」だけ、なぜか平仮名を使っていること。これは、「お憑かれ様でした。」という意味だったんじゃないかと気付かせるきっかけになる。

 つまり、呪いをかけるうえで重要な、呪いをかけられたことに本人が気付くという要素がクリアされているわけだ。

 もしかしたら、最初に画像を貼り、供養と称した呪いをかけた人と、後で不審な点を指摘した人は、同一人物なんじゃないかとまで彼女は言っていた。

 もっとも、彼女は別に超能力者じゃないので、あくまで推測の域であり、確信を持っているわけじゃないそうだ。


 最後に、彼女から一応の注意として、霊障を受けやすい人は、この「おつかれさまでした。」という話を読む時、飲食をしない方がいいとのことだ。

 前述した通り、検索サイトを利用すれば、まとめサイトなどに掲載されたものを見つけることができると思う。

 興味があるなら是非読んでほしいと私は思うけど、その際に何か物を食べたり飲んだりしながら読んだ場合、食べ物や飲み物と一緒に怪異を体内に取り込んでしまう危険があるそうだ。

 なので、彼女の言う通り、この話を読む際は、飲食を避けるようにしてほしい。


 ちなみに、私がこの話を読んだ時、普通にお酒を飲んでいた記憶があるけど、特に何も起こっていない。

 改めて、私は霊感がなく、霊障も受けにくいということを自覚した。


 そんな雑話でした。

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