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これじゃ嫌だよ

 学生時代に同じクラスの人から聞いて、私も気を付けなければと思った話を紹介する。


 ある老人が亡くなり、葬儀が行われることになった。でも、この老人には身寄りがなかったので、葬儀は町内会のような近隣に住む人によって行われた。

 この時、中心になって様々な準備をした女性は特に信仰している宗教がなく、それもあってか手違いが発生してしまった。仏教の中には様々な宗派があり、それによって同じ仏教でも考え方などは大きく異なる。そうしたことを知らない彼女が準備した結果、亡くなった老人が信仰していたものとは異なる宗派の葬儀が行われてしまった。

 老人のことをよく知る友人の中には苦言を伝えた者もいたかもしれない。とはいえ、当然ながら葬儀を中止するというわけにもいかず、そのまま葬儀は行われた。

 彼女も葬儀に参加していたが、何事もなく進行していくと思っていただろう。でも、葬儀の途中でそんな彼女の肩を叩く者がいた。

 何だろうと思いつつ彼女が振り返ると、そこには亡くなったはずの老人が立っていた。そして一言だけ

「これじゃ嫌だよ」

 と伝えると、消えてしまった。

 このことが原因なのか、彼女はその後ノイローゼになってしまったらしい。


 私も信仰している宗教、宗派などはない。なので、私がいつか亡くなったとして、どんな葬儀が行われるかというのはあまり気にしていない。でも、人によっては信仰する宗教を大切にしている人もいる。

 葬儀の準備をするという機会自体、人生で何回あるかわからない。でも、そうした機会にあった時は、亡くなった方が何の宗教、宗派を信仰していたか必ず調べるべきだ。この話はそうしたことを考えさせる一つのきっかけになった。

 これを読んでいるあなたも、葬儀を準備する機会があった際には、この話を思い出してほしい。


 そんな雑話でした。

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