再会
再会した2人。そして…
夏が来た。所謂新盆を迎えた。僕は、家に帰ることなく、悠里のところに向かった。あの家には何も良い思い出などないのだから。
悠里はずっと待ってくれていた。
「お待たせ、悠里。」
そう言った瞬間に悠里は泣き崩れた。僕もつられて泣いてしまった。
「砂月の声、本当に久しぶりに聴けて嬉しい…。ずっと、会いたかった。悪い夢を見てるんじゃないかと毎日思ってた。でも、生きてて良かった。こうして、砂月に再会できたから。」
「うん。悠里が、生きててくれて、本当に良かった…。悠里とこうして会話出来るのが嬉しいよ。」
「うん…。あれ、砂月、ひょっとして白いTシャツにジーンズ履いてる?」
「え、うん。どうしたの?」
「砂月が見えるよ!砂月の顔も…!亡くなった、あの日のままだけれど。」
「えっ…。」
僕は恐る恐る悠里に触れてみた。
触れることが出来た。
「砂月…砂月ってこんなに、暖かいんだね。」悠里はそう言ってまた泣き出してしまった。
そして、僕等は抱き合った。二度と、離れることのないように。強く強く抱き合った。これからまた離れ離れになるとか、そんなことは考えなかった。ただただ、今この瞬間を大切にしたい。その一心で、抱き合ったーーー。
ご愛読ありがとうございました。
これで、砂月と悠里の物語はお終いです。
この先どうなったのか、それは皆様のご想像にお任せします。
この物語は、どうしようもない僕のどうしようもない想いを昇華させようと思って書き始めました。
願わくば、砂月と悠里、この2人が永遠に幸せでいられますようにー。
最後に、秋澤優という1人の人間の思いをここに綴ります。
僕は自死を否定しません。
僕自身、自殺願望とは12年来の付き合いで、そいつはずっと僕を狙っています。僕は親しい人を自死で失いました。自殺未遂の現場を見たこともあるし、僕も自殺企図・未遂は数え切れないほどしてきました。
僕にとって人の生死というものは身近で、どうしようもなく大きく強いものです。
でも、それに抗いたいという一心で生きています。抗うこと、それこそが僕の存在意義だと思うから。
そして、あなたに。
どうか、生き残ってくれませんか。
辛いこと、悲しいこと、たくさんたくさんあると思います。僕もたくさん経験してきました。それらは、記憶を失ってしまうくらい大変なものでした。
それでも、幸せな時、心から笑える時はきっとあると思います。
何より、僕の書いた、砂月と悠里の物語を最後まで読んで下さったあなたは、僕にとってとても大切な存在だから。
僕の身勝手なお願いで大変申し訳ありません。
それでもーーー、
どうか、生き残ってくれませんか。
追記
以前にもお話しした通り、c○micoで、「記憶の欠片」というタイトル、同じペンネームで小説を書いています。是非お読み頂けると嬉しいです。




