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飛び降り自殺
彼は、鳥になれると思って空を飛んだんだ。
僕は、確かに飛ぼうとした。両手を大きく開いて風を捕まえて、鳥になれる、と思って。確かに「飛んだ」のだ。ただ、その先に待ち構えていたのは、鳥になれる未来ではなく、肉体の死だった。そう、僕は鳥になって飛ぼうとしたのに、鳥にはなれず地面に醜く落下してしまったのだ。…と言っても、落下した時の衝撃は感じなかった。いや、感じられなかったのだ。どうやら僕は落下途中で気を失ってしまったようだ。ふと気づくと僕は実体を失くしていた。僕の肉体は地面に打ち付けられ、内臓が無残に飛び出している。冷たいアスファルトに血が大量に流れて出している。明らかに死んでいると分かる。かくして僕は肉体を失い精神だけの存在となってしまった。
彼の肉体は死んだ。そして精神だけの存在になった。そう、精神は残ったのだ。




