味方なのか...?(サラside)
7本目!
6本目のサラさん視点です。
前回のあらすじ
・胸ぶつけて痛い...
・自己紹介しよう!
・レモンの香り=サラさん
・サラさんが味方になってくれたよ?
感想もらえるとうっれしいです!
「これがあの子の過去を調べさせた報告書だ、一応読んでおけよ。」
こう言って私たちのリーダーであるボートルから十数枚の資料を渡された
あの子というのは先日保護した白髪の可愛らしい女の子のことで、わたしがこの拠点内での彼女のお世話係となれた!
「それとあの子が起きたら問診をしてあそこでなにがあったか、どうしてあそこにいたのか、もともと何処にいたのかとか聞き出して見てくれ。
もちろん無理はさせるなよ?」
「わかってるってー、それにしても6歳で両親を亡くし妹と一緒に村の口減らしとして奴隷商に売られて買われた先の2つが2つ共変態って...」
手元の資料をめくりながらそう呟いてしまった。
彼女は6歳で売られて売られた先が奴隷同士がやってるとこを眺めるのが好きな貴族で8歳で飽きられて売られたのは、足置きや椅子として奴隷の少女を使う商人だった。
彼女の妹は、彼女の目の前でその商人に犯されながら殺されたそうだ。
人の趣味をどうこう言うつもりはないがさすがにちょっと...って思っちゃう。
「さらに9歳で商人のところから誘拐されたあとは暗黒神ジックーナ教の拠点で暗黒神復活の生贄として鎖につながれて殴る蹴るの暴行を受けていた...
復活のため負の感情を集めるために殴るなんて意味わかんない!!やっぱりあいつら頭おかしいよ!!!」
「まぁ落ち着けって、あいつらは王都の騎士団に引継ぎしたんだし、王都に着いたら尋問して処刑されるさ
それよりもあの子の様子でも見てきたらどうだ?起きてるかもしれんぞ?」
「いってくるー!!!」
そんなこと聞かされたら気になってしょうがなくなってしまい急ぎであの子の寝てる部屋に向かった。
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「起きてるかな〜?」
寝てるかもしれないけど一応ノックをね?
ーコンコン
「起きてる?入らせてもらうよう?」
中からの返事はないけど寝てるだろうからしょうがないと思いながら部屋の中に入ると彼女は起きていた。
「あ、起きてた?よかった〜ちょっと検診したいんだけどー...
って、あはは...だいぶ警戒されてるみたいだね〜
じゃあまずこうしよう!私はここからあなたがいいって言うまで近づかない!だからここで自己紹介しない?」
彼女は部屋に入ってきたわたしを警戒してるのかベットの上で蹲り、涙目になりながらこちらを見ていた。
まぁほとんど初対面だし仕方ないか....
まず自分のことを知ってもらおうと自己紹介をしようと提案した。
もちろん怯えさせないように気遣いしながらね!
わたしってばできる女ですから!!
「わたしからね!
わたしの名前はサラよ!呼び方はなんでもいいわ!
得意なことは料理で家庭料理って言われる物なら大体なんだって作れるわ!
あとお風呂に入るのが好きね!身体も心も休まるから休みの日には良く大衆浴場にいってるかな!」
ウゥ...反応がなにもないよぉ...
で、でもここでへこたれない!!
「じゃあ次はあなたの番ね!名前教えてくれる?」
答えてくれるかわからず、若干不安に感じながも質問をしてみた。
「...ッ⁉︎」
彼女は口を開いて質問に答えてくれるか?と思ったところで何かに怯えたように肩を震わせ俯いてしまう...
2人目の主だった商人のところでは道具が言葉を発すると、その奴隷を鞭で叩いていたと報告書にあった。
おそらくその時の癖か言葉を発することに恐怖があるのだと思う。
「えっと...私は...リゼ、です...」
そんなことを考えていると消え入りそうな声でそう答えてくれた!
可愛らしい名前ね!!!
わたしが手を伸ばしても届かないとこにいたから答えてくれたのかな?
「そっか!リゼちゃんっていうのね!よろしくね!
それでリザちゃん?どこか痛いところはないかな?お姉さん一応お医者さんの勉強してたから直せるかもしれないんだけど...」
まずは信用して心を開いてもらうのが先よね!ってことで近所の子供達と接するような口調でリゼちゃんに痛みはないかと聞いた。
保護された際に治療魔法で痣になってた箇所や切り傷になっていた箇所を治したから大丈夫なはずだけど一応ね?
すると彼女は身体を起こし、自分の胸を押さえ涙を流しながら...
「ここ...ここが、いたい...」
当たり前のことだ...幼い彼女は両親を亡くし、村に売られ、買われた先は変態ばかり...
しかも目の前で妹まで...
自分だけが生きてることを哀しんでいるのだろう...
「っ‼︎...ね、ねぇリゼちゃん?お姉ちゃん近くに行ってもいいかな?
少しずつかもしれないけど、あなたのその胸の痛み取ってあげたいから...」
わたしの弟と両親も村にいた頃、山賊が攻めてきてわたしの目の前でころされた。
だけど私は間一髪で山賊討伐に来た冒険者達に助けられ保護された。
保護された先で幼かったわたしはなぜ自分だけ助かってしまったのか、自分が悪い子だったらみんな死んじゃったと塞ぎ込んでいたところ、今の私が所属している治療部隊の隊長 カリーナさんに抱きしめられて「何があってもあなたの味方よ」こう言ってもらった。
それから私はカリーナさんを姉と慕い、立ち直ることができたんだ。
だから私もカリーナさんと同じ様にできなくても私なりのやり方でリザちゃんに寄り添ってあげたい!
リゼちゃんは少し考えたのか間を空けてから首を縦に振ってくれた!
つまり近くに行ってもいいってことだよね?
落ち着くのよわたし!ここは驚かさない様にゆっくり近づいて....
ーギュッ
「大丈夫よ...あなたはもう1人じゃないわ。私はあなたの胸の痛みが同じようにとは言わないけれどわかってるつもりよ。
だから...だから私はなにがあろうとあなたの味方であり続けるわ。
これから2人で頑張りましょう?」
私の想いを伝えると彼女は一瞬肩を震わしたが、静かに泣き出した。
今まで頼れる人もいなく、1人で頑張ってきたんだから、これからは優しい世界で生きていって欲しい...
そのためにわたしは彼女を守ることをその時に決意した。
次は明日かな?またお願いします!
次回はサラさんの職業とボートルさんとの再会です!