9-13 マリーシャと、クエストと、それから……。
またしても遅くなりました……。
「では行ってきますね」
ぐりちゃんと二人で洞窟探索です。
今度は坑道からの枝分かれではなく外からなので、なんとなく探検隊気分ですね。
――浮かれてる場合じゃありませんの集中するですの。
ごめんなさい……。
坑道での一件で少しは魔物の位置を探れるようになりましたが、まだ集中しないとほとんどわかりませんからね。索敵に気を付けましょう。
キイさんやマリーシャのようにはまだまだできません。追いつくのは無理でも自分一人を守れるくらいにはなりたいです。
これから慣れていくことにしましょう。
さて……と集中しようとしたところでメールが来ました。
また運営の宣伝でしょうか?
『マリーシャ:ヒマだからあたしとイオンの学校でのこと話してもいいー? 特に去年のこととか』
マリーシャでした。
でもそんなことなら全然構わないですね。話してはいけない内容だったらシーラさんがストップしてくれるでしょうし。
一応個人情報にだけ気をつけてと送っておきましょう。なんとなく普段の癖で気になってしまうので。
私自身は知られて困るようなことあまりありませんけど、そういう癖をつけておかないと仕事で何かあったらいけませんからね。
そういば昔は車のナンバーだけでもいろいろ調べられたらしいですね。
『学生時代に寮の近くに実家から持って来た車を路駐してたら、それを調べ上げた先生から怒られた』とか聞いたことがあります。
今では簡単に調べることは出来ません。なので今そんなことしてたら先生よりも先に警察のお世話になるコースです。
そういうことになる前に何とかしろという、優しい先生だったわけですね。
……そんなこと考えてる場合じゃありませんでした。
私が洞窟に入っているのは、目的の魔物を見つけて誘い出すためです。
気を引き締めませんと。
今居るこの洞窟は三番坑道の北、素材採取で行く予定だった渓谷の底から入ってきました。
魔物が現れた二番坑道じゃないのか? と思われるかもしれませんが、情報によると三番坑道に移動した可能性があるという話なんです。
二番坑道で魔物が暴れたあと、当然対策を考えたそうです。
でも対策するには魔物のことを知らなければならない。
しかし魔物あれ以来姿を現せず、どうしようかと困っていたところに魔物を見たという情報が入ってきた。
それがこの渓谷です。
傾斜は緩く谷底は広く、横から見るとV字とU字を合わせたような形の渓谷。
その壁面の一部に以前は無かったはずの、洞窟というか大きな穴を発見。
不思議に思い調べてみると、そこに件の魔物が居たそうです。
慌てて逃げて報告、しかし再度調査に来たものの魔物は見つからない。
折角来たので奥まで調べようと進んでみれば、穴の先はなんと二番坑道。
どこから現れたのかわからなかった魔物は、外部から穴を掘って侵入してきたと判明したんだそうです。
そしてこの渓谷ですが、西には二番坑道、南には三番坑道。まるで二番坑道と三番坑道を分断するかのような位置にあります。
以前は二番坑道の方向に向かっている洞窟で発見。
私が探索しているこの洞窟は、三番坑道の方向を向いています。これも以前は無かったとのことでした。
そういえばと思い出すのは、三番坑道から繋がったという不思議な横穴。
もしかしたらその魔物が開けた穴なのではないか、というわけです。
だったら三番坑道から入ればいいのではと思いましたが、問題はこの洞窟です。
一言で言えば狭いんです。
殴ると弾かれ斬りかかってもあまりダメージを与えられなかったらしいので、物理的な攻撃では効果が薄い。
かといって威力の高い魔法を使うと、自分たちも巻き込んでしまう可能性がある。
三番坑道からの横穴は多少の開けた空間はありましたが、他の魔物も居ることを考えるとそこまで広くありません。
クエストは終わりましたが、次々沸いてくる可能性もありますし。
今回の主力のアヤメさんは本気で戦うなら公式イベントのボス部屋くらいは欲しいと言ってましたので、そこでは無理だと判断。
外までおびき出して、それから戦おうとなったのです。
そうなれば一番移動速度の速い私の出番です。
一人では危険かもしれませんが危なくなれば逃げればいいですし、他に誰か居ても置き去りにしてしまうだけです。
ここは公式イベントの坑道より狭いですが、多分森を飛ぶより簡単です。
公式イベントでは追いかける側でしたが、今日は逃げる側。
どんな相手かはわかりませんが、少し楽しみですね。
――だから浮かれてる場合じゃありませんのっ。
ごめんなさい……。
でもどんな魔物なのかは気になります。石を食べる魔物なんて言われても想像つきませんし。
――変な期待はしないほうがいいですの。どうせいかにも魔物らしい醜悪な外見に決まってますわ。
じゃあ格好いい魔物だったら一日だけ人前でもぐりちゃんと呼びますね。
――なんですのそれは……でもいいですわ。それなら醜悪だった場合はミルマのタルトをワンホール独り占めを所望するですの。
そういえばこの頃食べてませんでしたね。今度食べに行きましょうか。
――それからお姉様が勝ったら、私はタルトお預けということも追加しましょう。釣り合いが悪いですの。
目の前で美味しそうに食べるというイヤガラセをしろということですか。その役はマリーシャにお願いしましょう……。
そんなこんなしつつ警戒しながら進みましたが、特に問題もなく魔物を見つけました。
頭を壁に突っ込んで、食事してるようにゴリゴリ音がしてるので間違いないはずです。
ですがこれは……判定に迷いますね……。
――難しいラインですの。
黒くて丸い体に沢山の短い足。
どう見てもダンゴムシです。
ただし私の身長くらいの大きさがあります。丸くなったらもっと大きく見えそうです。
そんな大きさなので足の辺りは直視したくありませんが、丸くなるとそうでもありませんし……。
格好いいのとは違うかもしれませんが醜悪かと言われると……。
判定はみんなの意見を聞いて決めましょう。
――それがいいですの。
そうと決まれば作戦開始です。
魔物が見えるギリギリまで距離を開けて、壁に槍を叩き付けます。
一度で魔物は動きを止め、二度でこちらを向き……。
三度目をする前に文字通り飛んで逃げました!
短い足からは想像できないほど速いスピードで走ってくるのはいいんです。魔物ですし私のほうが速いですし。
でもあの数であの大きさの足が猛スピードで動いてるのを見るのは嫌です!
あんな感じなのをアニメで見たことありますが、実物は見ていいものじゃありません!
やっぱり私の負けでいいです気持ち悪いですーっ!!
――嬉しくありませんの逃げるですのー!
多分、公式イベントよりも速く飛んだと思います……。
外に出たときは本当に安心しました……。
「お疲れーって随分疲れた感じだね。やっぱり大変だった?」
「いえ……大変ではなかったんですが……」
「そうなの? でも何かあったんでしょ?」
「……魔物の姿が……その……」
「……キモ系? グロ系?」
「……黒くて……短い足が大量にあって……それが高速で」
「ストーップそれ以上は禁止! 出てきたところを集中攻撃っ、様子見無し!」
「全開で行くで」
「出てきたところで足を止めますので~タイミング合わせて下さいね~」
「了解しました」
「イオンをこんな風にする魔物なんて、絶対ぶっとばすよ!」
私の言葉で一気に真剣な雰囲気になりました。
当然ですね……あんなの見たいはずがありません……。
それより私も準備しましょう。
私はいつも通り空から攻撃です。魔法で攻撃もしますがそれより足止めですね。
一カ所に止めなくてもいいから、誰かに攻撃される前に足を止めて欲しいと言われました。
今日は前衛が少ない……というか前衛専門は居ませんからね。
マリーシャは魔法攻撃を中心にする予定ですし、キイさんは弓を主体で逃げ回る予定です。
エリスさんはサポートに集中で、シーラさんは攻撃です。
あとはアヤメさんの魔法の効き目次第で作戦を変えていきます。
肝心の魔物は私が空に上がってすぐに、その姿を現しました。
「アクアバインド!」
「ファイアランス・クアッドアタック!」
洞窟から出てきた直後、エリスさんの拘束魔法に捕まり動きを止め、そこに即座に撃ち込まれる炎の槍。
槍のサイズは大きくありませんがその分凝縮されていたらしく、かなり大きな爆発が起きます。
続けて私たちも魔法を撃ち込みますが、三人がかりでもアヤメさんの魔法一本分くらいです。
さすがの威力でしたがまだ足りなかったらしく、魔物は拘束魔法を解こうと抵抗しています。
「鑑定でました~名称はメタルイーターです~。今のでイエローに入りました~」
「全員このまま攻めきって!」
「了解です!」
イエローゾーンに入ったということは、今ので約60%以下まで体力が減ったということですね。
でも詠唱時間があるので連続で魔法を撃つことはできません。特にアヤメさんの魔法はあの威力ですから、詠唱時間も相当長いはずです。
私たち三人は急いで次の魔法を撃ち込んでますが、アヤメさんだけはまだ詠唱してます。
……でも長すぎるような気がしますね。
私でもウィンドカッターを四回撃ってるのに、アヤメさんはまだ次の魔法を使いません。
一体どんな魔法使うつもりなんでしょうか……。
「そろそろ拘束解けます~注意して下さい~」
エリスさんの声に魔法の使用をストップします。
次の私の役割は足止めですからね。アヤメさんの詠唱を邪魔させはしません。
そしてシーラさんの魔法が命中すると同時に、拘束は解かれました。
拘束を解いた魔物は真っ直ぐアヤメさんの方向へ。一番ダメージを与えていたので当然ですね。
魔物は洞窟から出てくる前と同じくかなりの速さで向かって行きますが……。
「爆裂矢!」
「一突き!」
キイさんが弓術爆裂矢を使用。文字通り足下で爆発を起こし、速度が落ちたところに横からウィンドアーマー付きの一突きではじき飛ばします。
突くと言うより、ほぼそのまま体当たりするような格好でしたが正解でした。
言われてた通りかなり堅かったので、普通に突いてたら腕が痺れてたと思います。
ダメージは小さかったと思いますが大きくはじき飛ばしたので、起き上がるまでの時間も稼げました。
今度は起き上がる前に……、
「うせろクソムシ! サークル・エクスプロージョン!!」
魔法を撃とうとしたら、アヤメさんのかけ声とともに大爆発が起きました。
それだけ聞くと私たちも巻き込まれそうな感じですが、魔物の外側にまるで壁でもあるかのように爆風は広まらず、円筒形に空の方向へのみ爆発が広がってます。
あ、円形だからサークルなんですね。こんな魔法があるんでしょうか、それともアヤメさんのアレンジでしょうか。
どっちもでいいですが、周りに被害は出さずに魔物にだけ集中的にダメージ与えるってすごいですね……。
でもかなり高くまで爆発が上がってるので、これは坑道の中では使えませんね。絶対天井が崩れます。
ようやく爆発が収まりましたが、魔物は……?
「ライフ無くなりました~終了です~」
倒したようです。まだレッドゾーンに入ったと聞いてませんので、30%以上ダメージ与えてますよ……。
あれだけ時間かけたらこうなるんですか……。
「あースッキリしたわー。あんなキモイのいつまでも見てられへんわ」
無理もないです……。
洞窟ではわかりませんでしたが、外に出たら太陽の光で体が黒光りして……Gなアレを連想させたんですよね……。
「アヤメさん、本当にありがとうございました」
「すごい攻撃でした。おかげで助かりました」
「ホント助かったよ。あんなの近づいてきたらどうしようかと……」
「人類の敵でしたね~」
今のアヤメさんは英雄のように見えます。格好よすぎです。
……ところでマリーシャが静かですね。
「どうしました?」
「ど、どーしたも何も、何あの威力あんなの見たことないんだけど! アヤメさんどんだけ強いの!?」
「もっと褒めてええでー」
「強くて可愛くて格好いいとか卑怯だよ! あっ、イオンもそうだった!」
何を言ってるんですか……。
「もしかしてキイさんたちもそんなに強いの? イオンの入ったクランってそんなにすごいの?」
「マリーシャ、あなた気付いてなかったの?」
「何が?」
「イオンの入ったクランはエスよ。前に動画見せたでしょ。魔物百体と戦うクラン用のクエストを、五人だけでクリアしたクランよ」
「動画? んー………………っ! あーーーーーーーーー!!」
ようやく思い出したらしく、その顔は驚き一色です。
でも百対五って、多分メグルさんの言ってたクエストもそれですよね……そんなことしたらいろいろ言われますよ……。
「囲まれてるはずなのに誰もやられずに何故か魔物だけが死んでいく、わけわかんないことしてたクランだーーーーー!!」
ついにわけがわからなくなりました……。
「じゃああの弓とダガーの格好いいおねーさんがキイさんなのーーー!?」
「あたし? あのときはそこまで倒してなかったはずだけど」
「倒してなかったけど一番走り回ってたじゃないですか! ヤバそうな敵にはスパスパ矢が当たって行動キャンセルしてくし、敵に囲まれてもダガーで切りまくるし、一人だけ前で暴れ回ってんのに後ろに目があるみたいに後衛の援護で矢を撃ったりとかもう滅茶苦茶かっこよかったよ!!」
「そ、そこまで言われると嬉しいなぁ。ありがとね」
照れるキイさんをマリーシャが目をきらきらさせて見てますよ。
「アヤメさんはさっきみたくガンガン敵吹っ飛ばしてくし、エリスさんは援護も回復も完璧だし! もうホントすごかったよ!」
「ええ気分やなー」
「ありがとうございます~。よく見てるんですね~」
「シーラが解説してくれたんで! でも細かいことわかんなくてもすごいのはわかった!」
シーラさんご苦労様です。
「でもそっかーそんなすごいクランに入ったんなら安心だねー。変なとこならあたしも入るーって言おうと思ったけど」
「あら、むしろ知ったら入りたがると思ったんだけど」
そうですね。キイさんたちのことは好きになったようですし、首を突っ込みたがると思ったんですが。
「いやーあたしは無理。誘われても入れないって」
「入れない? 入らない、じゃなくて?」
変わった言い方だなと思いましたが、マリーシャの顔は遠慮とかではなく納得した表情です。
「動画も見たし一緒に戦ってわかったけどさ、全員がお互いを心配してんのにいざ戦闘になったら完全丸投げしてるんだよ? ヤバそうだけど任せばなんとかするでしょ、って感じで。心配なのに手を出さないで見てるだけって、あたしには無理だし」
任せてくれる、というのはその通りだと思います。
初めて一緒に戦ったゲイル山でも、ゲイルファルコンは任せてもらえましたしボスと戦うときなんて好きにしていいと言われました。
あのときは、NPCと間違われていたからというのもあるかもしれませんが。
二回目は風精霊の祭壇に行ったときですね。空からの偵察を任されました。
『空から見て魔物の居ないルートに誘導して。大丈夫そうだったら戦闘になってもいいから』くらいにしか言われませんでしたし、途中であれこれ指示もありませんでした。
スライムを真っ二つにするのは勘弁してと言われましたが……。
あとは公式イベントですね。
アンカーでも大丈夫かという心配はされましたが、決まってからは何も言われませんでした。
出走直前は諦めモードだったのもありますが、手を抜かない程度に好きにしていい、でしたし。
始まる前はあれこれ心配してもらえますが、いざ始まればあとは放っておかれるという形ばかりですね。
「さっきなんてスキルで爆発してるとこにイオン飛び込んでくのに誰も止めようとしないし、アヤメさんは魔物が突っ込んでくるのに平気で詠唱続けるし。何かあっても誰かが何とかしてくれるって、普通誰も何もしないで終わっちゃうパターンが多いよね。役割決分担してても『回復して!』って言わないと誰も何もしないいとか。でもこのクランはそれが上手く回ってる。アレコレ気にしちゃうあたしには絶対邪魔になっちゃうよ」
皆さんの連携は時間が育てたものだと思っていましたが、マリーシャの言葉を聞くとそれだけではないというのがわかります。
いくら相手の能力を信用してるとはいえ、どこかで気にしてしまう部分はあるはずです。
エスの場合は全員がお互いを気にしてフォローもするけれど、それも含めて自分のやり方を通してしまう人たちばかりなんだと思います。
一人一人が別個のやり方なのに、それを集めると不思議と一つになって、でもどこまでいっても個人が消えない。
ワンマンプレイヤーばかりが集まった、でも調和の取れた集団。
それがエスというクランなんだと思います。
自分もそれに当てはまるのかと聞かれると、正直よくわかりません。
戦闘に関してはまだ慣れてないので手を出さないほうがいいとか、自分のやれることだけ頑張ろうとか、そういう風にしか考えてませんし。
でもやってることは一緒ですね。エスの皆さんなら何とかするから、自分がどうこうするより放っておこうという感じです。
任せてもらえたから頑張ろう。皆さん強いから大丈夫。
もちろん気にしてないわけではないんですが……でも自分のことが第一だった気がします。
結果的になのか最初からそうだったのかはわかりませんが、私もエスらしい行動をしていたようです……。
「やっぱりよく見てるね。ていうかそこまでわかるならむしろ心配しそうな気もするけど」
「心配は心配ですけど、イオンが楽しそうなんでいいかなーと。あと皆さんいい人っぽいし」
マリーシャもすぐに皆さんのことを気に入るだろうとは思っていましたが、こうもはっきり言うのは珍しいですね。
誰とでも仲良くなる分、そう簡単にこの人はどうだとか言いませんので。
クランのことを知っていたとはいえ、皆さんのことかなり好きになったんだと思います。
「だから今後とも、不束なイオンですがよろしくお願いしますっ」
「こっちこそ、大事なお嫁さんをお預かりします」
珍しく真面目に話してたかと思えば最後はそれですか……というかキイさんまで……。
「あーでも、たまにはパーティに入れて欲しいなー……なんて言ってみたり……」
「あたしはオッケーかな。イオンと組み合わせると面白いし」
「むしろネタが沸いてきそうやわ」
「シーラさんも~巻き込まれて下さいね~」
「……お手柔らかにお願いします」
「あたしは全力でネタ出すよ!」
「マリーシャとパーティ組むのはいいですけど、そんな理由で組むのはちょっと……」
「じゃあ真面目にネタだすよ!」
「もっとダメになりましたの……」
ぐりちゃんの言う通りです……。
でもそういう日があるのもいいですね。
マリーシャとシーラさんと、それに加えてエスの皆さんと行動できるなんて、私はそれだけで楽しくなると思いますので。
私にとっては良いことずくめです。
またこんな風にパーティ組める日が楽しみですね。
……プルストさんとマリーシャが会ったらどうなるか、非常に不安な気もしますけど……。
1/23 誤字修正しました。
ダンゴムシは上から見るものだと思うのです。
Q:本当にナンバーだけで調べられたの?
A:2007年までそうだったみたいです。
Q:で、路駐してて怒られたのは作者なんだよね?
A:断じて違います。……する前に『調べるからな!』と脅されたので。