表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
57/132

第五十七話 光る怪物の正体

 鉱山の奥深い採掘場で、私たちに光る得体の知れない怪物が襲ってくる。


 と思ったら、その怪物は私たちを無視するかのように通り抜けた。

 そして、そのまま採掘で出てくる屑山(くずやま)に 鈍い音を立てて突っ込んだ。

 光りが霧散する。

 私は光の正体を探るべく、近くの散らばったそれを手に取った。


(光苔?)


 光る怪物の正体………

 光る理由はどうやら光苔のようだ。

 じゃあさっきの怪物は………

 屑山(くずやま)の方を見ると、ちょうど何かがズルリとうごめいてた。


「アイタタタ」


 声がする!? 人の声だ………

 それも聞いたことがあるような………


 光苔がその人の影から落ち、人物が浮かび上がる。


「姐御ぉ!?」

「シェランさん!?」

 

 私とリュトの声が重なる。


「うう、とんだ貧乏くじだ。ギルマスのヤツ、絶対に許さねぇ〜」


 うつ伏せでシェランさんは文句タラタラ言いながら現れた。

 だけど、私たちに気づくと、服を払いながら立ち上がった。


「よぉヒヨッコ、嬢ちゃんも無事のようだな」


 そして、何事もないようにニカッと笑う。


「姐御がなんでここに………」


 そんなシェランさんにリュトが話しかける。


「いやなに、ギルド(ウチ)のかわいいヒヨッコが、しょげてないか見てくれと、親バカ(ギルマス)が言うからな」


「ロイさんがですか?」


 話の流れから親バカとはたぶんロイさんの事とは思うが、気になって聞いてしまう。

 シェランさんは私に振り向き笑顔で答えた。


「ああ、『アイツのことだから「俺はここに残る」とか言い出しかねん』とか言ってな」


 それズバリ言ってました。


「あの……… それ、ムグッ!?」


 急にリュトが私の口をふさぐ


「ヒュ、ヒュト! らりヲ、グゥ!?」


 わずかにズレていた口から出た言葉も阻まれてしまう。

 思いっきり力を込めるので、鼻が折れてしまいそうだ。


 その様子を唖然と見つめていたが、シェランさんは急に笑い出す。


「アーハッハッ! そうかい! そうかい! イーヒッヒッ!」


 私は口をふさがれた状態でリュトの方をチラリと見るが、暗くてよくわからなかった。

 だけどなんとなく赤い顔をしているように感じた。


「シェランどの」


 笑うシェランさんにダレフさんが声をかける。


「ああ悪いダレフさん、迷惑かけたね。私からも礼を言うよ」


 口をふさぐことは諦めたリュトは、棒立ちでその様子を見ている。


「どういう事ですか?」

 

 私はシェランさんに問いかける。

 シェランさんは光苔を手に取って、魔力を送っているようだ。

 光りが松明くらいに、ほんの少し強くなる。

 その時、シェランさんは苦笑じみた表情を浮かべて言った。


「ギルマスのイタズラさ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ