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ババ様とレオの旅の理由

この街は、モクトバ自治国家という国の街の一つらしい。お昼にレオとアンナさんの話から国名を聞く事ができた。イザベラ伯爵令嬢だった時に、地理を習い周辺の国について学んでいる。街の名前までは知らなかったが、モクトバ自治国家は、キャンベル王国から北東に数国跨いだ先にあった。各街から選出された代表者達が統治している国だと覚えている。

いまも、街を見る感じは、治安も悪くなく活気がある。特に路面にある市場には、カラフルな野菜や果物など食料や、花や工芸品なんかも売られていて見ているだけでも楽しい気分になる。


(良い街だけど、ここから歩いて王国に帰ろうとしたら、1年以上はかかるんじゃない?女神様はなんて所まで飛ばすのよ!はぁぁ…)

プルーンは祖国までの距離を思い盛大にため息をつき、レオの懐からだらりと肉球のある両手を下に伸びすポーズになる。



レオはさっきもらった地図を見ながら歩いている。入り組んだ路地を進み、1軒の建物から続く地下の階段を降りていき、目の前のドアを開けた。


「こんちにわ」


「…いらっしゃい。おや、見ない顔だね。どんなご要件だい?」

その声の主を見ようと、プルーンは懐から少し顔を出した。


黒いローブを被ったお婆さんがこちらを見ている。椅子に座って、壺で何かを煮込んでいるようで、話しながらも何かを混ぜている。ヨモギのような匂いから、煎じ薬だろうか。

「私は、旅人のレオと申します。突然お邪魔して申し訳ありません。この辺りで有名な賢者様に、少しお尋ねしたいことがあり参りました。」


「ご丁寧に…そんな大したもんじゃないよ。長く生きてるだけの魔法使いさ。特に今は忙しくないから話があるなら聞こうかい。」

賢者様と呼ばれた女性は、軽く笑いながらゆっくりと優しそうな声で答えた。


「有難うございます。実は、私は妹を探して旅をしているのです。」


「ほう、人探しかい?それなら、酒場やギルドの掲示板の方がいいんじゃないかい?」


「はい、そうなのですが少し事情がありまして。正確には妹の…魂を探しているのです。妹は、ある日突然人形の様に、動かなくなりました。言葉も発せず目がうつろな状態で、何をしても反応せずといった状態でいまもベッドに寝たきりです。」

レオは妹のことを話始めると、それまでは見せたことがない泣きそうな苦しそうな顔になり、懐からはレオの心臓の音が早くなるのが伝わってくる。

(妹さんがそんなことになってるなんて…)


レオの妹は、食事は、誰かが目の前に食べ物を近づけたり促してやると食べるらしい。まさにおままごとの人形の様だ。


「なるほど、これまでに何か分かったことはあるかい?」

「いいえ…。数ヶ月に渡って、北方の国を何カ国か探しましたが、特に手がかりになるような情報はありませんでした。」


「ふむ。魂が無くなっていると…。魔法で魂を取られるというのは、古来の魔法で可能だね。あとは神の力ということも考えられる。」

ババ様は少し考えてから、言いづらそうに口を開いた。


「うむ…あんたこれ以上の話はちょっとややこしいからすぐには話せないねぇ。」


「賢者様、どんな小さな事でもいいです!教えていただけないでしょうか?」


「そうさねぇ、私も助けられることなら手を貸したいが…そうだ、ヒントがあるだろう場所なら教えることはできる。ただ、あそこは魔物が住むダンジョンの奥地だからね。そうそう力が無いものは近づけないし教えられないね…」


「力なら…僕の命に換えても乗り越えて見せます!教えてください!」

レオは身を乗り出しババさまを悲痛な眼差しで見つめながら言う。


「うむ…そうかい。それじゃそこまでの力があるか一度試させてくれ。私のせいで死なれちゃたまったもんじゃないからね。それでもいいかい?」


「はい!有難うございます。」

「それじゃぁ、ここから南に数日行った砂漠地帯にいる、ジャイアントスコーピオンの毒を取ってきておくれ。尻尾の先を取ってきてくれればいいよ。」


「分かりました。行ってきます。」


「ジャイアントスコーピオンは一度標的を見つけると尻尾での攻撃が素早い。猛毒だから気をつけるんだよ。」


(このお使いも相当危なそうだけど大丈夫なのかしら…)プルーンは、2人の話を聞きながら内心ドキドキする。


「毒耐性は鍛えられてますし、毒状態解除魔法もあります。」


「そうかい、じゃあ魔力切れに注意して、頑張ってきな。」

そういうとババ様は、送り出してくれた。


お店を出ると、レオは呟いた。

「やっと手がかりが見つかりそうだ。シャーロット待っていてくれ。」


(シャーロット…妹さんの名前かしら。それにしてもレオにこんな事情があったなんて。妹さんが大変ならなんとかしないとだわ。)

レオの旅の理由を知ったプルーンは、なんとか力になれないか考えたが、お嬢様属性も猫属性も転生属性も力が及ばないことにうなだれた。

(神様、防虫効果なんてスキル付けてるんだったら、無双にしてよね!!)

( 'ω'):だいぶ読み進んでいただいて有難うございます!

(ฅ'ω'ฅ): ブクマと広告下の評価は済みましたか??評価は、☆☆☆☆☆を★★★★★にするだけなのです。

( 'ω'):宣伝!!

(ฅ'ω'ฅ):まだ連載初めて2週間なのです。応援が必要なのです。

( 'ω'):初めて間もないので、ブクマ!評価ほしぃぃぃ!

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