バイオレンスアンサー・夫 ③
ある日、仲睦まじいかは別として、ある夫婦が、娘が寝静まった頃合いに会話をしていた。その内容はこうだった。
「あれ?どうしたの?頭なんか抱えて。もしかして、小説のネタが出ないとか?スランプ?」
テーブルでうずくまっている妻を見た夫は、また笑わせようとしているのか、バイオレンス・アンサーを出す。
「私がいつ、小説を書いたのよ……?どうして、あなたって何時もそうなの……?」
妻は、疲弊しながらも、夫に返答する。
「最近、バタバタしてて、よく眠れないの……。睡眠不足みたい……。何か、良い方法は無いかしら?」
それを聞いた夫はこう言った。
「じゃあ、俺が朝まで眠れるようにしてやるよ!!」
「え?どうやって?」
少し期待する妻。そして夫は続ける。
「俺が、お前の首筋を手刀でビシッっと」
「……断る。」
即答する妻。だが、夫はこの睡眠方法を進める。
「いや、だから、俺がお前の首の頚椎を手刀で『アタッ!!』て。」
その言葉が、妻の逆鱗に触れる。
「いらないわよ!!そんなので良く眠れるわけ無いじゃない!!あなたって、どうしていつもそうなの!?大体それって、『睡眠』じゃなくって『失神』でしょ!?どんな神経してたら、そんな発想が出来るの!?信じらんない!!」
妻は勢い良く立ち上がると、テーブルをバンバン叩き激昂する。
「私の『不眠症』の原因は、『夫源病』だわ!!」
妻の辛辣な一言。しかし、夫はこう言った。
「絶対ウケると思ったんだけどなぁ?どうして駄目なんだろうなぁ?」
それを聞いた妻は一言。
「あなたが思っているほど、周りは面白いとは思って無いからね………?」
「あ、そうだ。」「なに!?」
夫の言葉に苛立ちを覚える妻。
「俺、お前がWeb小説サイトに、投稿してるの知ってるよ。」
「あなたって、ホンット!最低!!」
ごめんなさい、
あぁ、ごめんなさい、
ごめんなさい。