#001「再メール」
初めまして!
ハローニューワールド!!ヘ(≧▽≦ヘ)♪
MooN WinDのサクラノルナです。
ゲームに出来そうに無い物語を思い付いてしまったので小説にします。
不定期ですが完結目指して頑張ります!
応援お願いいたします。
幼馴染の菜彩未と別れた後。俺は寄り道で近所のコンビニに来ていた。
「今日は、何を食べようかな。」
両親が共働きであまり家に帰ってこない。
それに自炊するスキルが俺にはない。
だから基本的にコンビニ弁当生活を送っている。
だが学校帰りのこの時間。補充前だろうか。まともな弁当があまり売っていない。
「たまには料理しないとダメかな?」
いくら親から小遣い多目に貰ってるとはいえあまり食べたくないものにお金は使いたくわない。
かといってカップラーメンとかは味気がない。
まあ嫌いではないけど。学生にとっては間食や夜食で食べるのがベストだ。
何てことを考えていると。
「おやおやおや!」
後ろから声がした。
「よっ!ごっちゃん。またコンビニ生活?」
声が聞こえて振り替えると目線の先には誰も居なかった。
「ちょいちょい。目線が高いよ。下だよしーた。」
言われて下をみると高校生になったばかりのめるる先輩がいた。
「毎回酷いよ。私が背が低いからって。」
「こんにちはめるる先輩。相変わらず小さいですね。」
この人は熱田めるる先輩。俺の家の隣に住んでいる。背が俺より遥かに低いけど先輩だ。
首を下に下げないとその姿は見えないけど先輩だ。
「なんだと。小さき事は良いことなんだよ。」
口をムーと広げ先輩は俺を見上げて言った。
「そうなんですか。例えば?」
「小学生の時の服がまだ着れる。」
「・・・。」
悲しくなった。俺が目頭を押さえていると。
「あーまた哀れんでるんでしょう!!ほーんと。失礼しちゃうわ。」
「あはは。ごめんって先輩。」
「もう少しは年上を気遣いなさいよ。」
「ごめんなさい。」
毎回めるる先輩とこんな感じで話している。
「所で先輩も今日は、コンビニ弁当ですか?」
「そうなの。少し試したいことがあってね。」
「試したいこと?」
「昨日メールが来てなんか私に凄い力が宿ったみたいなの。」
めるる先輩は、目をキラキラ輝かせながら言った。
「凄い力?」
もしかしてギフトコード?
いやいや先輩はこう見えて頭が良くしっかりしている。こういうオカルト的なやつは一切信じない人だ。
「珍しいですね。めるる先輩がそういう話をするなんて。」
「うーん。確かにそうだよね。私も半分信じてないんだけどね。あっ。そうだ!ごっちゃん今日はうちに来る?私の凄い力見せてあげるよ。」
「良いんですか?」
「もちろんだよ。」
「使える能力だと良いね。」
突然通りかかった帽子を深く被った男が俺達に呟いた。
「えっ。」
めるる先輩が驚いてその男の方を見た。
「ククク。時期に意味がわかるよ。」
男はそう言い残しコンビニを後にした。
「誰ですか今の人。」
「さあ?知らない人。」
「怖っ!!」
「気持ち悪い人だったね。」
不思議に思いながらそれぞれ弁当を選んで家を後にした。
めるる先輩の家に行く前に一端家に帰った。
自室で着替えているとスマホが鳴った。
メールが来ていた。
「えーと。差出人は・・・ギフト戦争運営事務局。なんだそりゃ。」
メールを開封するとこう書かれていた。
やあ初めましてこんにちはゲームマスターです。
さて明日午前0時に始まるギフト戦争のルールを紹介しよう。
まずこのメールが来ている者。すなわちギフト所有者。これからギフト所有者には闘って貰います。
悪魔でもギフト所有者同士でだ。一般人を巻き込んだ喪のには重たいペナルティを処す。
勝敗の決め方はいたってシンプル。先に相手を殺せ。ただそれだけだ。
無論ギフトを使わなくても良い。
方法は諸君らに任せる。
勝者には相手が持っているギフトを一つ与えよう。好きなギフトを選ぶが良い。
ただし持てるギフトは一つだけだ。
そして最後まで生き残ったもの。則ち優勝者だ。その優勝者には何でも一つ願いを叶えよう。
では健闘を祈る。
「相変わらず胡散臭いな。戦争ってなんだよ。馬鹿馬鹿しい。」
俺はメールをゴミ箱に捨て私服に着替えてめるる先輩の家に向かうために外に出た。
「やあ。」
玄関の前にコンビニにいた男が立っていた。
「誰だよあんた。」
「俺かい。俺は日向透だ。」
思い当たる名前ではない。
この男ますます怪しいな。この時期なのにロングコート来ているし。
「あなた何者何ですか?」
「ククク。時期に分かるからそう焦りなさんな。」
男は不気味に笑いながらまた何処かへ向かった。
「本当に気持ち悪いな。」
そう思いながらめるる先輩の家のインターホンを鳴らした。
「・・・入ってきて。」
さっきまでの元気がない声がインターホンから聞こえてきた。
「分かりました。」
玄関は開いていた。無用心にも程がある。
さっきみたいな気持ち悪い奴も居るのに。
「先輩お邪魔しまーす。」
めるる先輩の家に上がり台所の方へ向かった。
「・・・いらっしゃい。」
やっぱり何処か様子がおかしい。
「どうしたんですか先輩?」
「気にしないで。ちょっとね・・・まあごっちゃんには多分関係ないからさ。さぁって見せましょうか。」
少しは元気になったのかいつもの高いテンションだ。
「ちなみにどんな能力ですか?」
「いい質問だ聞いて驚け!!」
両手を腰に当てて得意気に言う。
「なんと食べ物を暖める能力なのさ!」
そういい放ち。めるる先輩は買っていた唐揚げ弁当に触れた。
「紅蓮の鎧」
赤い色のオーラを身に纏い次第に触れた弁当が温まっていったのだろうか。唐揚げのいい臭いがしてきた。
「で、出来たー!!」
使ったのは初めてだろう。凄く喜んでいた。
「あはは。す、凄いですね。」
本物だ。あのギフトコードは本物なんだ。
「どうしたのあんまり驚いてないみたいだけど。」
「いや凄すぎて逆にリアクションが・・・。」
「ほんとー凄いでしょ!!」
にんまりと笑ってめるる先輩は言った。
どうやら誤魔化せたみたいだ。