その18
1月24日
川に氷がはった。
さむすぎる。
1月25日
毎日の仕事プラスアルファで雪かきの業務が発生する。 連日の大雪で、雪を捨てる場所もなくなってきた。
なぜ火の魔法が使えないんだ、私。
水の魔法を覚える前に、火の魔法を覚えるべきだった。
ララバイとルチルは、暖炉の前から動こうとしない。
2月1日
ギルドの前で、勇者が何か女性と揉めてた。
どうやら色恋沙汰らしい。女性は泣き崩れていた。
とりあえず、通行の邪魔なのでどいてもらおうとしたら、女性に睨まれた。
「あなた、何様よ。関係ないでしょ、でしゃばらないで!」
「いや、首は突っ込みたくないのですが、立場上……」
やんわりとなだめようとしたのだが、勇者の一言で台無しになった。
「この人が、俺と結婚する人だ!」
時が止まった。
「そう……あなたが」
「ちょ、何をぶちまけてんの」
勇者の言葉に意義を唱えようとする暇なく、女性は泣きながら立ち去った。
なんで私が怨まれないといけないんだ。
私を巻き込むな。
2月3日
棚の中に隠していた大福がなくなっていた。
・ルチア×食べない
・ヤコブ○甘い物が好物……あり得る
・ララバイ×食べない
・ウェンディ○食いしん坊だ。もしかするやも……
ウェンディとヤコブを最重要被疑者として取り調べたが、ルチアが申し訳なさそうにニャーンと鳴いた。
どうやら、誤って皿ごと落としてしまったらしい。
2月5日
私、ギルド職員クビになったらしい。
正月に辞めたいと願ったのが叶ったのか?
残業時間のわりに給料は少なかったけど、ウェンディとルチアとララバイのために貯金しておいて良かった! ちょうど、母が激務の私を心配して実家に戻って来いと言ってくれてるから、実家に戻って仕事はまた探そう。魔法を覚えられるようになったから、魔法使いとして冒険者になるのも悪くないかもしれない。
ともかく、今すぐにでも荷造りしないと。
荷物多いから引っ越し大変だけど、頑張るぞ。
2月6日
辞令取り消しだと?
納得できない。
2月8日
勇者に振られた、あの女性。 実は、この国の姫らしい。
つまり私怨で私をクビにさせたようだ。
不運にも私がギルマスであったがために、すぐに事が露呈したようだが……。
迷惑かけたお詫びにと、お金を頂いた。
んなもんもらうより、1日休みもらうほうが嬉しいんですけど。
2月10日
夕立に遭遇した。
可哀想に、勇者はずぶ濡れだ。
これは天罰に違いない、とかほくそ笑んでいたら勇者が近づいてきた。
私の頭の上に葉っぱがついてたらしい。どんな視力してやがる……。
2月12日
酒場で飲んでいたら、酔っ払いが
「解体ショーやります!」と言い出したのでマグロか何かかと思ったのだが、脱ぎだした。
それ、ストリップだし、野郎(しかもビールっ腹の中年)の裸見たくないから踏みつけて強制終了させた。
「あぁん、もっと……」
とかほざいていたから、勇者に連行してもらった。
その後は知らん。
2月15日
魔法が思うように上達できなくて落ち込んでいたら、勇者が
「何も出来なくても、俺の嫁になれる!」
と言ったので「旦那はルチアで間に合ってます」と返した。
その日からルチアを嫉妬の目で見るようになったので、困っている。
猫に嫉妬して、どうするんよ……まぁ勇者は動物以下だけど…… 。
2月17日
岩清水さんが依頼を持ってきた。アヒル用の服が欲しいらしい。
山内さんが溺愛されているようで何よりだ。




