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ココ・メアリの裏日誌  作者: ちゃむにい


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その16

12月19日


勇者に彼女が出来たという噂は誤報だったらしい。

押すのがだめなら引いてみろと言われて、偽彼女まで用意して演技していたと……。


糠喜びだった。


12月20日


ギルマスとはギルドの権威を示す立場である。不可抗力でギルマスとなったが、魔物と戦ったこともないギルマスで良いのだろうかと悩んでいたが、


「ギルマス、魔力は高いんだから、魔法覚えられるんじゃない?」


というアドバイスをもらい、魔法書を買って学んでみたら、普通に覚えた。


覚えたばかりの水魔法を道端で練習していたら、子供がいっぱい寄ってきた。 魔法が物珍しいのかと思ったら、アドバイスしてくれた。


私の魔法技術は子供以下らしい。


12月21日


大掃除をした。途中で読みかけの本を見つけ出して読み始めたら、止まらなくなった。

大掃除は来週にする……。


12月24日


流れ星を見た。


運動会がなくなりますようにって願っておいた。


12月25日


快晴。


良い運動会日和だった。クソ寒かったけど。


12月28日


そういえば、忙しくて忘れていたが、腹の贅肉が引っ込んだ。


あの地獄のような日々の中で、唯一良かった点と言える。


1月1日


この世界は、剣と魔法のファンタジーな世界だが、異世界の人間が持ち込んだ文化もある。


神社もそのうちの一つだ。


安全祈願お願いしますと巫女さんに言ったのに、安産祈願の御守りを渡された。それを見て勇者が「子供は二人にします? それとも三人?」とか気持ち悪いことを聞いてきたので、水鉄砲を食らわせた。


彼氏なんていないし、子供を産む予定なんかない。年初から不吉すぎる。


1月3日


町外れにある市場に行ってきた。魚、肉、野菜と、ここで買えないものはないといわれるほどに品揃えは良い。


観光気分で行ったのだが、ララバイの餌である雑穀が安かったので、まとめ買いした。


市場では、知り合いも出店していた。

ダンジョンとかで倒した敵から得た素材を売っているようだ。


勇者も出店していて驚いた。どうせ、私のような庶民には手の届かないものばかり置いているんだろうなと思ったが、そうでもなかった。


「どうにも、貧乏性で……」


ちょっと意外だ。


1月5日


雪が降ったので、雪合戦をした。


なぜか私を標的にした雪投げは熾烈を極めた。 雪の中に石でも入れて、勇者に当てたかったけど、理性でやめた。


1月6日


何か書こうと思ったんだけど何だったか思い出せない。


うーん、なんだったかな……?


1月7日


貸:ガルシアに5000ルピー


1月9日


手に負えない事例が発生したので仕方なく雨宮さんに助けを求めた。 派遣されてきた、そうそうたるメンバーを見てギルドの職員が「ギルマスのコネ、凄いですね!」と騒ぐ。


まぁ、ある意味、たしかにこれもコネかもしれない。前世のだけど。


ガルシアの強さに惚れたのか、剣士が勝負を申し込んできた。 血の気が早いのはどこの冒険者でも同じらしい。


轟音と共に、地面にクレーターが出来た。野次馬は静まり返って、次々に逃げ出した。


この世界、野次馬も命懸けだ。


1月10日


いくらなんでも、そろそろ本を片付けてくれと言われて、しぶしぶ片づけていたら、後で読もうと思って積んだままになっていた本の背表紙を見て驚いた。

それは日本語で書かれていたからだ。


中身の大半は姑の愚痴だったけれども、真偽は確かではないが、元の世界へ戻る方法が書かれていた。


1月11日


置き場所がないし、数十冊は泣く泣く王立図書館に寄贈した。



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