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刹那の風景 第二章  作者: 緑青・薄浅黄
『 リコリス : 再会 』
71/117

 『 閑話 : 疲れた心 』

* 短い話を2つ。

* 矜持 *

* クリス視点 *


 一歩でも動けば、積み重ねてきたものが

全て崩れてしまうような気がした。


冒険者になってから

黒になるために自分なりに努力してきたつもりだ。

早い段階で、白になることができ一番黒に近いといわれてもきた。


だが……白と黒の差は、想像していたよりも深いものだった。

黒に近いだけで、黒になれるわけではない。黒になれなければ

近かろうが、遠かろうが同じ事なのだと先程気がつかされたのだ。


何事も真剣に取り組んできたし、

何時か父さんを超える自信もあった。

誰にも、自分の背中を取らせまいと必死に走ってきた。

それが例え、弟であろうとも。


魔導師である彼を見て、エリオが酷く落ち込んでいるのは知っている。

ビートも、悔しさをにじませる瞳でセツナさんを見ていた事も知っていた。


だけど、私は剣の腕ではセツナさんには負けてはいないだろうと

自信を持っていた。父さんが黒の短剣をセツナさんに渡そうとするまでは

私は彼を自分と同等ぐらいだろうと思っていたのだ。


父さんが、彼に黒の短剣を渡そうとした時。

正直信じられなかった。魔導師としての腕は高いのだろう。

私達が気がつかなかったことを、気がつくことが出来る目を持っていることも

素直にすごいと思った。彼とアルトの戦い方にも目を奪われた。


だが、ギルドに登録してまだ半年……。

たった半年の人間を黒に上げるというのか?


彼のランクの上がり方は、今までだっておかしかった。

だが、ギルドが無能な人間を上に上げない事は知っている。

それでも、彼が実力者だとしても半年にしかならない人間が

黒の座に上がるのは、とうてい我慢できそうになかった。


経験から言えば私のほうが上なのに……そんな事が脳裏をよぎった。

剣で戦えば、私のほうが上なのに……そう心が囁いていた。


だから、彼が黒の短剣を受け取らなかったとき。

こう思ったんだ……。


そう、それでいい。まだ貴様には、そのランクは早すぎると。


彼が、どういう理由で短剣を受け取らなかったのか

耳に入っていたはずなのに、そんな理由は私にはどうでもよかったのだ。


父さん達の話が、他愛のないものになっても

2人が話しつかれて眠ってしまっても、眠る気にはならなかった。


彼は黒にはならない。

私のほうが、経験は上なのだから。

対魔導師戦闘も、心得ている。


先に黒になるのは私だ……。

そんな、くだらない自分の矜持を守るための言葉を

心の中で繰り返しながら、夜を越えたのだった。



そして次の朝、私は信じられないものを見る事になる。



セツナさんとアルトの訓練。それは、訓練などという優しいものではなく。

実践さながらの模擬戦闘だった。淡々とアルトを追い込んでいくセツナさんを

怖いと感じた。訓練が終わった後のアルトを見て、何故笑えるのかが不思議だった。

そして、心の別の場所では2人の戦闘を見てやはり、剣は私のほうが勝っていたと

確信して、内心安堵していたのだった。


エリオが、セツナさんの魔力制御の腕を見て

頭を抱えていても、私には何処か他人事にしか思えなかった。


セツナさんの剣の腕が、アルトに合わせたものだと

何時もの私なら気がついたはずなのに。

自分の事しか、自分の矜持を守る事しか頭になかった私は

父さんに現実を見せられるまで、気がつこうとはしなかった。


思い上がっていた自分を自分で哂う。

父さんとセツナさんの戦いを見て、己の矜持を砕かれ。

慢心していた気持ちを暴かれ、そして積み重ねてきたものを壊された。


父さんがはっきりと私に告げたのだ。

今の私には、黒の資質がないのだと。


だから、とどめを刺してやると言う言葉を使った。

完全なる黒として、私にそう告げた。


目の前にある壁は高すぎて……。

どうやって超えていいのかも分らない……。


父さんとセツナさんの戦闘が脳裏から離れない。

その戦闘を、父さんではなく私に置き換え頭の中で

セツナさんと戦ってみるが、何度繰り返してみてもセツナさんの

速度に私はついていけなかった。


それだけではなく、父さんですらセツナさんの一撃を受けて

体勢を崩したのだ……。私ならきっと、受けきれずに潰されていただろう。


「っ……」


私は……。


「兄っち」


エリオの呼びかけに、のろのろと顔を上げた。

周りを見渡すと、エリオとビートが居るだけで

父さんたちは、野営の場所へと戻ったようだ。


「……」


ビートも酷い顔色をしている。

エリオは、疲れたように私を見ていた。

きっと、私も似たり寄ったりだろう。


父さんたちがここを離れて、どれぐらいの時間が立っているのか

分らなかったが、取りあえず戻らなければいけないだろう。


「戻る」


私の言葉に、2人は頷いて歩き出す。

誰も口を開こうとはしなかった。


耐える事に、心を向けなければ

叫びだしたくなる衝動を、抑えるのは難しいだろうから。


野営の場所へと戻ると、食事は終わっていた。

どうやら、セツナさんが用意してくれたようだ。


父さんは、武器の手入れをしている。

母さんは、そんな父さんの傍で手入れを眺めていた。


そして……。

彼等は彼等で、のんびりとした時間を過ごしているようだった。


「師匠~」


「うん?」


「俺さ……」


「どうしたの?」


「師匠の竪琴が聞きたいんだ」


「え? どうしたの急に」


「自分でも分らないんだけど

 竪琴の音が聞きたくなった」


アルトの突拍子もない願いに、セツナさんは困ったように笑いながらも

優しくアルトを見ていた。その瞳の色は、訓練をしていた時の色とは

全く違ったものだ。


この時だけみれば、訓練以外のセツナさんのアルトに対する態度は

とても甘いものだと思う。叶えられる願いは、大体かなえているように思った。

それがアルトの生い立ちのせいだということは、わかっていたが

それでも、寛容すぎるような気がした。


「疲れているのかな?」


「分らないけどー」


朝からあれだけ動けば疲れるだろう……。


「仕方ないな……」


そう言いながらも、アルトの頭を撫で笑うセツナさん。

鞄から、厚みのある大きめの布を取り出す。


彼が魔法を唱えると、地面に魔法陣が浮かび

セツナさんは、その上に持っていた布をかぶせた。


「エリオ。あれは何をしたんだ?」


「俺っちは、火使いだといってるっしょ!」


「……」


エリオは苛々しながらも

予想できる範囲の答えをビートに教える。


「……多分だけど、布が少し地面から浮いているから

 座っても体を冷やさない為だとは思うけど。

 テントの中も、床が柔らかかったから……魔法が

 かかっていたんだとおもう」


「……」


「セツっちは、普通の魔導師とはかけ離れすぎっしょ。

 普通魔導師は、無駄な魔力は使わない。

 特に、こんな街から離れている場所で魔物に何時襲われるか

 分らない所では、温存するのが当たり前のことだし」


「確かにな」


「特に風使いの魔力の枯渇は、メンバーの命に関わるから」


エリオはそこで1度溜息をついて、セツナさん達のほうを見る。


「正直、俺っちはセツっちがわからない」


私もつられて、彼等の方へと視線を向ける。


「俺っちも、剣を使えないわけじゃないけど

 魔導師として、生きるなら剣の腕を鍛えている余裕なんて

 一欠けらもない。魔法も剣と同じで訓練を怠ると

 今までの努力が、無駄になることもあるからな」


セツナさんは、木にもたれかかり

アルトは、セツナさんのまえに頬杖をついて寝転びながら

セツナさんを見上げていた。


「より確実に、より威力のある魔法を

 どれだけ素早く構築するか、俺っちはきっと死ぬまで

 そんな事を考えているような気がする……」


エリオの言葉に、私も同じような感じだろうと思った。


「なのに、セツっちの魔法構築は完璧で

 その上、親っちと互角にやりあえる……俺っちより年下なのに。

 叫びたくてたまらなくなるね。俺っちの努力は無駄なのか!……てな」


エリオの言葉に、ビートの溜息が聞こえた。

それだけで、ビートも同じ事を考えているのだと分る。


アルトが尻尾を揺らしながら、足をばたばたとさせている。

セツナさんは、鞄から竪琴を取りだし弦の調整をした後

ゆっくりと、竪琴を奏ではじめた。


「それに加えて、様々な事を熟知しているみたいだし」


本当やってられない……と愚痴をこぼすエリオに

私も確かになと、心の中で返事を返した。


竪琴の音を聞いて、母さんが目を輝かせながら立ち上がり

走り出しそうになったところを、父さんが止めた。

父さんも武器の手入れをおえたようだ。母さんとゆっくりセツナさんの元へと向かう。

私達を気にすることなく、セツナさんが用意した布の上にアルトと同じように

靴を脱いで上がり座った。


その行動に、父さんがセツナさんが張った結界を信頼している事を知る。

今更だが……私達もテントの中で靴を脱いでいた。全く疑問にも思わずに。

野営の最中に、靴を脱ぐなどなかったことなのに。


何時襲われてもいいように、何時戦闘になってもいいように

寝るときであろうが、何であろうが確実に安全でない場所以外では

靴を脱ぐ事はないのだから。


母さんがアルトの横に寝転び、目を閉じて竪琴の音を聞いている。

アルトがひょいと起き上がり、小さいほうのテントに戻ったかと思うと

手に毛布を抱えて戻ってきた、そして母さんの体の上にかける。


母さんが目を丸めてアルトを見てどうして? と尋ねていた。


「サーラさんは、体を冷やしちゃだめなんでしょう?」


「……そうね。ありがとう」


どうやら、アルトはセツナさんが言った事を覚えていたようだ。

興味なさそうに、欠伸をしていたのに。


満足したように頷き、そしてまた寝転がって竪琴を聞く。

父さんは、座ったままくつろぎ同じように目を閉じて聞いていた。


ビートが近くの木の傍まで歩いていき、木に背中を預け

座る。エリオも適当に木の近くに座った。


私はビートと同じ木の反対側に。距離が離れているわけではないので

ここに居ても綺麗な音色は聞こえてくる。


優しく、包み込まれるような音色。

全ての出口を閉ざされた部屋にいるような、閉塞感の中

息をつくのも苦しいと感じていた自分の心の中に、新鮮な風の流れを感じるような

そんな音だった。


深く木に背を預け、ゆっくりと瞼を閉じる……。

そして、私の意識はそこで途切れていたのだった。





* まぼろし *

* アギト視点 *



武器の手入れが終わり、サーラと話していると

綺麗な旋律が耳に届く。サーラが勢いよく後ろを振り返り

音の出所を探っていた。


ここから少しはなれた場所で、セツナがアルトを前にして

竪琴を奏でている。その音に、その姿に竪琴を奏でるだけで暮らせるのでは?

と本気で思った。


「わぁ! 竪琴!」


サーラが子供のようにはしゃぎ、走り出そうとしたのを手をとりとめた。


「サーラ」


「あ、ごめんなさい」


竪琴や、そのほかの楽器。

歌姫と呼ばれる人が歌う曲。サーラは音楽を愛してやまない。

冒険者にならなければ、音の道に進んでいただろう。

その為に、勉強もしていたのだから。


なのに、私と出会い冒険者となった。

サーラの手を1度離し立ち上がる。

その小さな体を1度腕の中に閉じ込めそっと離した。


「アギトちゃん?」


「行こうか」


「うん……大丈夫?」


「大丈夫だよ?

 私の子供が居るのに、走りそうになるサーラを

 このままここに閉じ込めてしまおうかと思ったが……」


「!? もう走らない!

 だから、早く行こう! 終わっちゃう!」


心の中で、サーラを置いて逝こうとしたことを詫び

その気持ちを知られないように、隠した。


お腹に手を当て子供に謝りながら、セツナの元へと急いでいる

サーラを見て、笑みがこぼれた……。


アルトが靴を脱いで、布の上に寝転んでいるのを見て

私達も同じように靴を脱いだ。野営地で、靴を脱ぐなどありえないことだが

近くに魔物の気配もなく、近づいてきたとしてもこの結界が壊れる事は

ないだろう。


アルトの隣に寝転んだサーラを見て、アルトが立ち上がり

自分達のテントへと走っていく。その姿を見てサーラが情けない顔で

落ち込んでいたが、アルトはすぐにここに戻ってきて

手に持っていた毛布をサーラにそっとかけたのだった。


アルトの行動が、サーラの体を思ってのことだと気がつき

サーラが目を潤ませていたが、アルトはといえばサーラのお礼に

満足して寝転がり、意識はもうセツナの竪琴へと向けていた。


そこで、甘い言葉でも囁く事が出来れば

きっとアルトは、女性には困らないだろう。


まぁ……昨日からの様子を見ると、どうやら性格はクリスと近いようだ。

よく言うと真面目。悪く言えば、融通が利かない。

まだ子供だし、先の事は分らないが。

この時私は、セツナだけではなくアルトの成長も

楽しみにしている自分に気がつき、やはりこの2人を月光に欲しいと思ってしまう。


多分セツナは、首を縦には振らないだろうが……。


目を閉じセツナが奏でる曲に耳をそばだてる。何曲かの後

ふと違和感を感じ、目を開け頭を数度振り意識を竪琴から切り離した。


アルトとサーラを見ると、気持ちよさそうに眠っていた。

そして、向こうで木にもたれている息子達も眠っているようだ。


「……」


じっとセツナを見つめ、セツナが竪琴から指を放すのを待つ。

最後の曲を奏で終わり、セツナがそっと竪琴から指を放した。


「まさか、魔想曲を聴くとは思わなかったな」


魔想曲。魔力を音にのせ人に癒しを与える魔法曲。

竪琴だったり、歌だったり……。吟遊詩人や歌姫が持つ技術の1つ。


「竪琴を奏でることが出来るというだけでも

 驚きだったんだが……」


「竪琴を出したのも久しぶりでしたから」


「なぜ、竪琴を?」


「アルトが聞きたいと言ってきたので」


「よく、奏でていたのかい?」


「いいえ。アルトが僕に竪琴を弾いて欲しいと

 頼んできたのは、初めてですね」


「ふむ」


「憶測でしかありませんが……。

 精神的に疲れていたのだと思います」


「私達のせいかな?」


セツナは少し考え、言葉を続ける。


「冒険者と交流するのはこれが初めてですし

 それに、僕以外の人間という事で気を張っていたみたいですね」


「本当ならば、リシアで会う予定だったからね」


「一番気持ちが緩んでいるときに、出会うことになりましたから」


セツナとアルトが、ここでのんびりしていた理由は聞いていた。


「だけど、何が原因で疲れているのか……。

 いえ、疲れていることすら分らなかったんだと思います。

 分らないままに、癒しを求めていた。

 それが偶々、僕の竪琴だっただけだと思います」


「そうか」


「はい」


「なぜ、魔想曲を?」


「僕は精神的につかれると、無性に睡眠をとりたくなるんです」


私の顔を見て真面目に、そう告げるセツナ。


「僕が最後に弾いた曲は、精神的に疲れている。

 もしくは、追い詰められた人が耳にすると

 優しい眠りを誘う曲です。たぶん、アルトとサーラさんは

 眠ってしまうだろうなとは思っていたんですが……」


「まさか、息子達まで眠るとは思わなかった」


セツナの最後の言葉を、私が口に出す。


「よほど疲れていたんですね。

 メンバーの方と色々あったようですし」


いや、精神的に追い込んだのは私なのだが……。


「確かに、メンバーの事で心を痛めてるのは確かだが

 精神的に追い込んだのは私だからな」


「……何をされたんですか?」


「特に何かしたわけではないよ?

 ただ、セツナと本気で戦っただけだ」


「僕と戦うと、ビート達が追い込まれるんですか?」


「追い込まれるだろうな。

 ギルドに登録して、半年にしかならない君に

 エリオとビートは、追い抜かれ

 クリスは、自分よりも上の剣技を見せ付けられた。

 今の自分では、到底登ることが出来ない場所を見せられた」


「……」


「落ち込むには十分だと思わないか?

 クリスは、誰にも追随を許さなかったからね。

 それを自信に変えて、白まで駆け上がった」


目を見開いて、私を凝視するセツナ。


「心を折るには十分だろう?」


「なんて事を……」


セツナが、大きな溜息をつき深く木にもたれかかった。


「セツナは何も気にする必要はない。

 息子達の問題なのだから」


「僕にはなにもできません」


「ああ、それでいい」


私の言葉に、セツナは何処か暗い表情で黙り込んだ。

私にはセツナがここまで沈む理由が分らない。


特に話す事もなく、ゆっくりと時間が流れる。

すやすやと眠る、アルトとサーラをぼんやりと眺めていた。


どれ程の時間が過ぎたのはわからないが

セツナが、本当に小さな声で呟いた。


「僕の強さなんて……幻なのに」


まぼろし?

強さが幻でしかないとは、どういう意味だ。


「セツナ?」


「いえ。なんでもありません」


セツナの言った言葉の意味が気になったが

何も話すつもりはないようだ。


セツナは鞄から毛布を出し、アルトにかける。


私は、それ以上たずねることはせず。

セツナがまた奏ではじめた竪琴の音に、耳を傾けたのだった。


後に、セツナが呟いた言葉の意味を

私は耐えがたい痛みとともに、知る事になる。





読んでいただきありがとうございます。

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僕達の小説を読んでいただき、また応援いただきありがとうございます。
2025年3月5日にドラゴンノベルス様より
『刹那の風景6 : 暁 』が刊行されました。
活動報告
詳しくは上記の活動報告を見ていただけると嬉しいです。



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