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刹那の風景 第二章  作者: 緑青・薄浅黄
『 リコリス : 再会 』

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『 再会 』

* ビート視点

 鉛色の重たそうな雲が空に広がっていた。

今日の夕方頃には、雨が降り出しそうだ。


アルトの目的地だった、セルリマ湖に到着したのが昨日。

ここで3日程過ごす予定をしていた為、大きめのテントを張り

テントの横に檜風呂も置いた。その周りに広めに結界を張り

寒さ対策も万全だ。雨が降っても問題はない。


雨が降っても、目的の魚がつれるのかどうかはしらないけれど……。


この湖で魚を釣ることを楽しみにしていたアルトといえば

湖に釣り糸をたらしながらも、その顔には不機嫌という表情が張り付いてる。


そんなアルトの横で綺麗な景色の中、本を読んでいた。

今日の湖は、空の色と似て重たい感じだが昨日の湖は

空の色をうつして、澄んだ蒼をたたえていた……。


晴れの日も、曇りの日も、そして雨の日も

自然というのはその姿を刻一刻と変えていくから

雨の湖を見るのも、いいかもしれない。


このセルリマ湖は、岸からすぐに水深が深くなっていて

泳げないアルトに、落ちないようにと注意したのだけれど

余り頭に入っている様子がない……。


釣りに夢中になるのはいい事だけど、アルトが湖に落ちないかと

ヒヤヒヤして、傍を離れる事が出来ないのだった。


そのうち泳ぎも教えないととは思うけど

この季節、水の中に入るのは避けたい。

大体……犬……いや狼って普通に泳げるものじゃないんだろうか?

まぁ……泳いだ事がないから泳げないと言っているだけかもしれないけれど。


本を読みながら、巨大な鍋にフィガニウスのすじ肉を煮込んで作っている

ビーフシチューを時々混ぜながら、ゆっくりとした時間を過ごしていた。


はずなんだけど……。


「ぎゃぁぁぁぁ!!!!! もう許せないぃぃ!!!!!」


いきなりアルトが叫んだことで、吃驚して本から顔を上げる。

声をかけようとした瞬間、アルトが湖に飛び込んだ!


「え!? アルト!?」


急いで立ち上がり手を伸ばすけれど、アルトに触れることなく

アルトは湖に落ち、水しぶきがあがる。


沈んでいくアルトを見て我に返り、僕も慌てて湖に飛び込んだのだった。





----



 灰色の雲が今にも落ちてきそうな空に気持ちまで憂鬱になってくる。

この季節、雨の中を歩くのは余計に体力を消耗させるから嫌いだ。

本来ならば、もうとっくにリシアについていたはずなのに。


予定が大幅に狂ってしまったのは、突発的な出来事が起きたからだが。

そんなわけで、少しでも早くリシアへ向かおうと

街道から外れ、セルリマ湖寄りの道を選んでリシアのハルへ向かう。

街道を使うと遠回りになるため、魔物に合う回数は増えるが

近いほうの道を選んだのだった。


そろそろ、セルリマ湖が見えるはずだ。

今日はそのあたりで野宿の予定になっている。

親父が言うには、雨は明日の昼には上がると言っていた。

雨が本格的に降り出す前に、野営の準備を終わらせるつもりだろう。


雨除けを作り、濡れても平気な荷物を外に出し

馬車の中で過ごせるようにするためだ。


雨の中の野宿は正直気が進まない……。

大人5人が馬車の中で座って寝るのは、眠った気がしない。

疲れも取れない。溜息をつきながらふと前方を見ると


母さんの様子がおかしい。

どうしたのかと声をかけようとした瞬間、母さんの体が崩れ落ちる。


「母さん!」


俺の声に親父が振り向き、兄貴が馬車を止め、エリオは俺を見た。

母さんの傍に一番最初に駆け寄ったのは親父で、抱き起こし頬をたたいているが

意識がないようだった。


「サーラ! しっかりするんだ! サーラ!!」


焦ったように声をかける親父。


「父さん、取りあえず先に進んで母さんを休ませよう」


兄貴が声をかけ、親父がそれに頷き母さんを抱き上げて馬車に乗せた。

時折親父が、母さんに声をかけているのを聞きながら

俺達は足早に進むのだった。


開けた場所に着き、セルリマ湖に視線を移すと同時に

子供の叫び声が聞こえる。


親父が馬車から飛び出し湖の方へと視線を向ける。

俺達も、声の聞こえた方に視線をやると子供が湖に落ち

その後、大人の男と思われる奴も落ちる。


「……突き落としたのか?」


「突き落としたのなら、飛びこまないっしょ?」


「服を握られたのかもしれない」

 

「なら、奴隷商人の可能性もあるか」


兄貴とエリオの推測を聞き、親父が命令を出した。


「クリス。お前が行け。

 湖から上がる時に必要なら助けろ」


兄貴が、親父に頷き気配を消して走っていく。


「エリオとビートはここで待機。その男が逃亡しそうなら捕獲しろ」


親父は馬車に乗り、馬を操って湖の近くまで移動させる。

そこで、セツナに貰った魔道具を取り出し地面に刺した。


馬車から降り、兄貴の様子を見ている。


「リーダー、上がってくる気配がないんですが……」


仕事の状態に意識を切り替え、親父をリーダーと呼ぶ兄貴。

伝達用の魔道具を使い俺達に声を届ける。

親父も魔道具を使い、もう少し待機するように告げる。


「兄っち! 岸から離れろ! そいつは魔導師だ!」


何かを感知したかのように、エリオが兄貴に警告を送る。

兄貴も何かを感じたのか、エリオが警告を告げるよりも早く

岸から離れたと同時に、派手な水しぶきを上げながら人間の男と

男の脇に抱えられた獣人の子供が水の中から飛び出してきた。


そしてその後を追うように、大人2人を丸呑みできる大きさの

魔物が水をはじきながら結構な速度で、飛び上がっている。


その口を大きくあけ、後少しで届くかという位置で口を閉じた。

その歯は鋭く、噛み付かれたら体の一部がなくなるだろう事を予想させる。

2人と魔物はかなり高い位置にいた。


「なんだあれ……?」


はじめ見る魔物に、エリオが口をあけて魔物を見る。

俺も、あんな魔物を見るのは初めてだ。


「ドラジア水の中にすむ魔物で、雑食だ。

 弱点は、頭の上あたりにある色の違う鱗。

 お前達はもう少し、魔物図鑑を見る癖をつけたらどうだ」


エリオの呟きに、親父が、小言と一緒に魔物の情報を俺達に伝えた。

そこに、兄貴が使った魔道具が2人の会話を拾っているのか

その声が俺達にも届く。


『どうして泳げないのに飛び込むのかな!?』


『だって! だって! 師匠あいつが悪いんだ!!』


『魚を食べられたからって、湖に飛び込む事はないでしょ!?』


『あいつを倒さないと、俺が魚を食べれないじゃないか!』


『水の中でどうやって倒すつもりだったの!?』


『……考えてなかった』


『飛び込むなら、考えてから飛び込んでくれないかな……』


『ごめんなさい』


『……』


2人の会話に、エリオがぶっと噴き出す。

どうやら、奴隷商人ではなさそうだ。

それに……あの男の方はどこかであったような気がする。

話し方といい……雰囲気といい知ってるきがするんだけどな。


「リーダーどうします?」


「ああ……そうだな。エリオがいくほうがいいかもしれないな」


「あのまま落ちても、また魔物に襲われる可能性が高いですね」


親父と兄貴は、エリオに魔物を倒せと言っている様だ。

2人の出した結論に、エリオが動こうとした時


『取りあえず、あの魔物を倒しておいで』


男の方が信じられない事を言った。

子供に何を言うんだ!?


『僕の肩に乗っていいから。僕を踏み台にして魔物の近くまで飛ぶ。

 その後は、魔物まで走るといいよ』


『了解!』


いや無理だろう! どうやって空中で走るってんだ。

親父もエリオも、前方にいる兄貴も目を丸めて上空を見ている。


「落ちる速度がやけに遅いな……」


親父の言葉に、言われてみればと気がつく。


「あの魔導師、風使いだと思う。

 落ちる速度を緩める魔法を使っているかもしれない」


エリオが親父にそう答える。

俺達が見ているうちに、獣人の子供は男の肩の上へと上がった。


『アルト。あの魔物の弱点は?』


『頭のてっぺんの色の違う鱗!』


迷いなく、魔物の弱点を答える子供に親父が俺達の方を見た。


「あの子供は優秀だな」


苦虫を噛み潰したようなエリオの表情を目に入れて

きっと俺もよく似た顔をしているに違いないと思った。


『よくできました。いくよ』


『了解!』


『3 2 1 GO!』


数字の後、聞いたことがない言葉を発し

最後の言葉と同時に、子供が男の肩を蹴って飛ぶ。


全く躊躇せずに、飛び出した。


そして、そのまま落ちるかとおもわれたものが

子供が足を踏み出した瞬間、その足元に魔方陣が浮かび上がり

空を駆けるための、踏み台となっている。


「……うそだろ……?」


エリオが呆然と呟いた後、ぎりっと奥歯をかみ締める音が響いた。


「すごいな……」


「すごいですね」


親父も兄貴も、素直に感心してその様子を見ている。


子供の動きにあわせるように、短く素早い詠唱を繰り返す男。

子供が片手剣と思われるものを抜き、楽しそうに魔物の頭の上へと足を乗せる。


苦しそうに空中でもがいている魔物に振り落とされないように注意しつつ

剣を魔物の頭に突き刺した。


『魚の恨みを思い知れ!』


『……』


子供の呟きに、男は片手を額に当てて首を振った。


子供に剣を刺された魔物は、数度体を震わせた後動かなくなりそのまま落ちていく。

男が静かに水面に着地すると、子供が魔物を蹴飛ばし空中で数回回転し

バランスをとってから同じように水面に着地した。

魔物は大きな水しぶきを上げて水面に浮かんだ。


「鮮やかに倒すもんだな」


親父がここまでほめるのは珍しい。

見世物のような戦闘に、俺も言葉が出なかった。


『キューブにいれないの?』


男の言葉に、彼等が冒険者であると教える。


『キューブに入れたら食べれないでしょう?』


『食べるつもりなの!?』


『食べる!』


『アルト……倒した魔物を片っ端から食べていたら

 ランクは上がらないし、お金もたまらないよ?』


『!!!』


『……』


『うぅぅ。これは食べる。

 ランクは依頼で上げる!』


『そう。好きにするといいよ』


子供の言葉に、反対せず苦笑をこぼして

呪文を唱え、自分と子供そして魔物と一緒に岸に転移していたのだった。


『師匠……俺すげぇ寒い……』


岸に着いたとたん、ガタガタと震える子供を見て溜息をつき

『誰のせいなのかな?』と一言呟いた。


そして次に男がはいた言葉に、全員が度肝を抜かれる。


「僕達に何か御用ですか?」


気配を消して隠れていた兄貴に向かって、男が声をかけたのだ。

気配を消した兄貴を、俺とエリオは見つける事が出来ない……。

それが、紫や赤と白の差だと親父が言っていた。


だとすると……あの男は兄貴と同等の力を持っていることになるのか?

白と同等の……。


男の言葉に、子供が警戒した表情を見せる。


「リーダー……」


珍しく戸惑った様子の兄貴。親父が言葉を返す前に

男がこちらの方へと視線を向け、そしてその目を大きく見開いていた。


その瞳の色を見た瞬間、その男が誰か思い出す。

親父も、気がついたようだった。眼鏡だけで、これほど印象がかわるもんか?


「アギトさん? ビートも……。

 何故こんな所にいるんですか?」


「セツナ君!?」


「へっくしょん」


俺達の空気を壊したのは獣人の子供で

セツナが慌てたように、子供のほうに視線を送った。


「アルト。お風呂に入っておいで。

 よく温まるように。すぐに出てきたら

 僕があの魔物をキューブにいれるからね……」


風呂? 何でこんな場所に風呂があるんだ?


体をしっかり温めるように釘を刺し、釘を刺された子供は

耳と尻尾に哀愁を漂わせながら、この場を離れた。


普通知らない人間が居たら、興味を持つものなのにあの子供は

俺達に全く興味がないようだ……。

セツナもずぶ濡れなのだが、簡単に詠唱を終えると魔法を使い

自分を乾かしていたのだった。


「セツナ君も寒いだろう?

 先に、温まってくるといい」


「僕は大丈夫です。

 お久しぶりです。まさかここで会うとは思いませんでした」


懐かしそうに俺達を見るセツナ。

セツナとはリシアのハルで会う予定になっていた。

こんな場所でなにをしてたんだ?


「私も驚いた……。

 先程の戦闘は見惚れたよ」


「ありがとうございます。

 黒のアギトさんに褒められると、嬉しいですね」


「それに……あの頃とは違って

 地に足が着いているように感じる」


「……あれから半年以上になりますし

 守るものも出来ましたから」


「そうか……」


目を細めてセツナを見る親父。

俺は黙ってセツナを観察する。

こいつが纏う雰囲気は以前と同じ感じがするのに何処か違った。

何がといわれるとわからないが……。


親父が何か言うよりも早く兄貴が口をだす。


「父さん。彼がセツナさんでしたら

 母さんをみてもらったらどうです?」


「そうだ! サーラ!」


親父が馬車へと走って戻る。

その後姿を不思議そうにセツナが見ていた。


「申し訳ない。私は長男のクリスという。

 それぞれの紹介は後ほどでいいか?

 母のサーラが倒れて意識がないんだ。見てもらえないだろうか?」


「それは……。

 僕でよければ」


親父が母さんを抱えて、戻ってきた。

その場に降ろそうとするのをセツナが制止し、着いてくるようにと促す。

俺達がセツナについて歩き始めると、空から冷たい雫がぽつぽつと落ちてきた。


チラリとエリオの方を見ると、静かに落ち込んでいるようだ。

俺だって……正直悔しい……。


セツナが進もうとしている方向には、何もないように見えたのだが

ある地点を境に、空気が変わった。


「暖かいな……。雨も当たらない?」


親父が不思議そうに呟く。セツナはそれには答えず

前方にいきなり現れた、妙な布の家のほうへと歩く。


入り口なのか、布を持ち上げると入るように促した。


「ここも暖かい」


新しいものや、古いものが好きな親父の好奇心がうずいているようだ。

セツナは毛布を何枚か重ねて、床に敷いた。


「ここにどうぞ」


「ああ」


視線を部屋の中へと向けながら

用意してくれた毛布の上へ、そっと母さんを寝かせた。


「サーラさんに触れてもいいですか?」


親父にそう問い、親父はそれを了承する。

母さんの胸のあたりに手を掲げて、実際には触れては居なかったが

俺の知らない魔法の詠唱をはじめる。エリオの目はセツナの手元に釘付けだ。

魔方陣の構成式を知りたいのかもしれない。


俺も親父も魔力はあるのだが、それを使う事が出来ないという

残念な体質だ。兄貴は魔法を使えるが剣の方が向いているといい

魔導師にはならなかった。それでも、簡単な魔法なら使える。


結局魔導師になったのは、エリオだけで

親父は、兄貴にも魔導師になって欲しかったようだが

頑なとして拒否したらしい。


母さんの胸の上に魔方陣が浮かび

その魔方陣がすっと体に吸い込まれるように消える。


何をしているのか聞きたいが、真剣な表情のセツナを見ていると

口を挟むのが憚られた。


体の中に消えた魔方陣が、母さんの腹の辺りに浮かび出た。

その、魔方陣を見てセツナが眉根にしわを寄せる。


「セツナ君? サーラは大丈夫だろうか?」


不安そうに、セツナと母さんを見ている親父。


「大丈夫です。何かの病気にかかっているわけではないようです。

 ただ、疲労と貧血が酷いようですね。倒れた理由は貧血だと思います」


「貧血?」


「気になる事が一つあるんですが」


「何だろうか」


「サーラさんは、最近誰かに魔法をかけられた事がありますか?」


「いや……ないが」


「……そうですか」


「魔法をかけられた形跡が?」


「サーラさんの体の中に

 サーラさん以外の魔力の反応が……」


「……」


セツナの言葉に俺達も、ここ数日の母さんの行動を思い出してみたが

ずっと俺達と一緒だったのだから、何らかの魔法がかけられたらわかるはずだ。


暫く悩んでいると、セツナが何かに気がついたように

驚きの表情を浮かべて母さんの腹の上に手を置いた。

そして呟くように魔法を使うと、母さんの腹の上でくるくると回っていた

魔方陣の色が薄く淡い赤色へと変化した。


「こんな反応が出るのか……」


何かを納得したように、頷いたセツナに親父が視線を向けると

柔らかく笑って、「おめでとうございます」と言った。


親父も俺達もわけがわからず、首をかしげてセツナを見る。


「サーラさんは、妊娠されているようです。

 僕は、妊婦さんを見たことがなかったのですぐにわからなくて

 サーラさんと別の魔力は、お腹の子供の魔力です」


「!?」


「え……?」


「……」


「うそだろ……!?」


親父は驚きの余り声が出ず、兄貴はセツナに聞き返すように呟き

エリオは母さんを凝視している。


「……別の魔力……?

 俺っちには、感じない……」


小さい声でエリオが呟く。

多分その呟きは、俺にしか聞こえなかったんじゃないだろうか。


「大丈夫だとは思いますが

 今日と明日は、安静にしておいた方がいいかもしれません」


「あ……ああ」


「僕は……余り妊娠に関しては詳しくないので

 サーラさんに聞いてもらうほうがいいと思います。

 魔法で疲労だけとっておきますから」


「あ……ああ」


「後、体を冷やすのはよくないと思うので

 ここを使ってください」


「あ……ああ?」


呆然と受け答えをしていた親父が我に返る。


「いやいやいや。

 ここはセツナ君とあの子が寝る場所だろう。

 そこを奪うわけには行かないよ。

 私達は馬車で寝るから、大丈夫」


「雨が本格的に降りそうですし

 リシアまでは、まだ距離がありますから

 無理はしないほうがいいかと思います。

 ここなら、5人でも十分足を伸ばして眠れる広さがありますから」


「しかし……」


「僕たちは、これよりは小さいですが

 もう1つ持っていますから、気になさらずに」


セツナに押し切られた形で、親父が頷く。

親父にしてみても、母さんを寒い中に置きたくはなかっただろう。

腹の中に……子供がいるならなおさら……。


てか……本当に居るのか!? 俺と何歳はなれてんだよ!!

チラリと母さんをみるが……見た目はまだ変わっていないように思った。





読んでいただき有難うございました。

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僕達の小説を読んでいただき、また応援いただきありがとうございます。
2025年3月5日にドラゴンノベルス様より
『刹那の風景6 : 暁 』が刊行されました。
活動報告
詳しくは上記の活動報告を見ていただけると嬉しいです。



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