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刹那の風景 第二章  作者: 緑青・薄浅黄
『 春の嵐に舞う桜 』
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『 プロローグ 』

 一番最初に、(ボタン)を掛け間違えたのは誰だろう。

もって生まれてくるべきものを、もてなかった私なのか。

父達の酒の席での言葉なのか。


乙女の心を踏みにじった孤高の狼なのか。

それとも、狼の孤独を垣間見てしまった子供の私なのか。


初恋に浮かれていた従妹なのか。


釦を掛け違えたまま、私達は日々を送り

そして、一つの釦がはじけ飛んだ。


掛け間違えられた釦は、ますます段違いになっていく。


だけどもう、戻らない。

一番重要な、釦が壊れてしまったから。


孤高の狼に助けられた、騎士が足掻いても

最強と呼ばれる黒がどれだけ、心を砕いても


段違いのままひたすら掛け間違えて行くだけ。


そう、もし正常な状態へ釦を掛けなおそうとするのなら

間違えた箇所から、正していかなければいけないから。


掛け間違えた場所はどこのなのか

それは誰にも分らない。



読んでいただき有難うございました。

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僕達の小説を読んでいただき、また応援いただきありがとうございます。
2025年3月5日にドラゴンノベルス様より
『刹那の風景6 : 暁 』が刊行されました。
活動報告
詳しくは上記の活動報告を見ていただけると嬉しいです。



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