~第十一幕~ 「大尻 莉名の章」其の参
「……きょ、巨人だと!?」
……え?私、間違ってた!?やっぱり、逆だったのかな?
「ギ……ギ……ギギ!?」
二択鬼は怒りに震えていた。……いや憎しみのあまり、涙を流して怒りを露にしていた。
「貴様ァー!!」
嫌、そんな……。
「貴様の尻を四つに割ってやろうか!!」
二択鬼は斧を手に、鬼の形相で私に襲いかかってきた。
「いーやーーーーーーーーーー!!?0□0」っ
私は必死に足掻き、夢中で走り出していた。
「ギャー!!誰か助けてーー!!>□<」っ
「待てっ!!」
──!?
……早乙女君!?早乙女君が飛び出し、身を挺して私を庇ってくれていた。
「止めろ!ギルティー!!おしりーな様の、お尻は人類の至宝なのだ!日本国宝を───。いや、地球が誇る世界遺産を!!オーパーツを傷付けないでくれ!!」
「早乙女君!?勝手に私の、お尻を世界遺産に登録しないで!?」
「殺るなら、代わりに俺の尻を割れー!!」
「男の尻に用は無いんだよ!!」
──ドカッ!!
早乙女君は無惨にも弾き飛ばされ、大空の彼方へと消えていった。
「助けてーー!!0∩0」っ
私が泣いて叫んでも、それが変わる事は無かった。
「駆逐してやる……。巨人ファンは一匹残らず、駆逐してやる!!」
ギルティーは、巨人ファンにお母さんでも殺されたのかな?
壁へと追い詰められた私は、逃げ場を失っていた。ジリジリと私に詰め寄る二択鬼〈ギルティー〉。
斧を手に、怒りに震えながらギルティーは一歩ずつ私に近付いて来た。
……その恐怖に、私は怯えて震える事しか出来なかった。
──死。
その文字が私の頭を過っていた。……これが夢であったら良いのにと、何度も祈っていた。
しかしギルティーは斧を振り上げ、憎しみに満ちた目で私を親の仇の様に睨み付ける。
「この、裏切り者がぁーー!!」
裏切ってはいないよ?野球に興味無いだけだよ?
ギルティーは斧を振り上げ、そして得物で私の頭を思い切り叩き付けた。
──ピコン♪
……ピコン?
「じゃあ、一回だからね?次は頑張ってね。」
「…………。」
……え?
ピコピコハンマーで私の頭を叩いただけで、にこにこと笑いながら帰っていく二択鬼〈ギルティー〉。
「……助かったの?」
……何で?
体育館に戻った私は、自分が何故助かったのかが全く理解が出来なかった。
クラスの皆も同様に困惑し、体育館内は何が何だか分からない状態となっていた。
──ブチュン。
突如スクリーンに、二択鬼〈ギルティー〉が映し出される。
「やあ皆、僕だよ。……ギルティーだ。」
椅子でくるっと回り、不敵に笑う二択鬼〈ギルティー〉。
そんな二択鬼〈ギルティー〉の口から、私が何故助かったのか……。その理由を知らされる事となる。
〈男子生徒〉
仁科択一、一問正解。
猛虎大河、一問正解。
早乙女大好、一問正解。〈社会的に死亡。〉
錬金術師、一問不正解。〈勘のいいガキだった為、死亡。〉
一津凪、一問不正解。〈夢は終わらない為、死亡。〉
零史州人、一問不正解。〈中に人など居ない為、死亡。〉
〈女子生徒〉
美星味子、十問正解。〈無事生還、多分エスパー。〉
大尻莉名、一問正解。一問不正解。
〈妖怪枠〉
二択鬼〈ギルティー〉、四問不正解。〈
メンマを割り箸と思っていた為、死亡。
撃たれる覚悟が無かった為、死亡。
カンストしているだけだった為、死亡。
チェーンソーは神をも殺す武器だった為、死亡。
ただし、不死身なのでセーフだが。……時給二十円、減給処分〉




