~第七幕~ 「一津 凪の章」
ピンポンパンポーン♪
けたたましく流れ始めるアナウンス。遂に最初の犠牲者が出てしまった事を知り、生徒達は死の恐怖に怯え出した。
「嫌ァァァァァァァァァ!!」
「……そんな嘘だろ?あいつが、まさか。」
「……これは、悪い夢だよな。」
初めて出た犠牲者に、体育館は阿鼻叫喚の渦と化す。
「……マジ、かよ。」
そんな俺、一津凪もクラスメイトの死に直面し。次は自分の番では無いのかと、死の恐怖に震えていた。
……俺は、こんな所で死ぬ訳には行かない。俺には"夢"があるんだ。……"夢"が。俺はいつか海に出て、石油王になると言う"夢"が。
「……石油王に、俺はなる。」
そして俺は意を決し、校舎に向かって行った。
「ちょっと俺、トイレに行ってくるよ……。」
旅立つ俺を、友は制止する。
「……よせっ、今行くとヤバい気がするんだよ。もう二度と、お前に会えない。……そんな気がしてならないだ。」
「…………。」
心配する友の言葉に、俺は手を振り払ってこう言った。
「……退けないんだ、ここだけは。」
……今、行かなければ。俺は必ず後悔する事になるだろう。今、行かなければ漏れてしまうのだから……。
友に、そう言い残し。俺は校舎と言う大海原に、一人乗り出して行った。
「……でも一人は寂しいな、十人くらい欲しいなー。」
──だぱー。
俺は用を済ませ外に向かう。……このまま何も無く、無事に皆の元へ戻れると良いのだが。
「……では、問題です。」
外に出た瞬間、二択鬼は姿を現した。
俺は後悔をした。……トイレに旅立った事を。だが、行かなければ俺は死んでいたのだ。……社会的にな。
二択鬼は、恐ろしい角度で首を曲げて俺に顔を近付けてきた。
そして、襲いくる死の二択──。
「◯ンピースは、四百巻まで続く?それとも、続かない?」
……は?
◯ンピース?あれか、漫画の奴か?……あー俺、漫画あまり読まないんだよなぁ。……残念。
でも流石に、四百巻までは続かないんじゃないかなぁ。
「えーと、流石に四百巻までには終わるかと思うんだけど……。」
……俺は素直に、そう答えた。
「…………。」
「…………。」
只、静寂だけが流れていた。
……あれ?俺、何処か間違えたのかな?でも……。いや、流石に四百巻までは続かないでしょ。
……わなわなわな。
「ギ……ギ……ギギ!?」
……二択鬼は、突然ガタガタと震え始めた。
「有罪〈ギルティー〉!!!」
──スパーン!!
「ギャース!!」
俺は二択鬼の持っていた斧で、脳天をかち割られてしまう。
……フーフー!!
俺は血の海で横たわる中。二択鬼の発する荒い息づかいが、只俺の耳に残り続けていた。
怒りに震えながら、その場を立ち去る二択鬼〈ギルティ〉。
そして、恐ろしい形相で俺を睨み付け。……二択鬼は振り向き様に、こう言い放った。
「夢は……、終わらねぇ!……そうだろ!!」
──ドン!!
……いや、知らんがな。終わらせてやれよ、作者もそろそろ辛いだろ。
〈男子生徒〉
仁科択一、一問正解。
猛虎大河、一問正解。
早乙女大好、一問正解。〈社会的に死亡。〉
錬金術師、一問不正解。〈勘のいいガキだった為、死亡。〉
一津凪、一問不正解。〈夢が潰えてしまった為、死亡。〉
〈女子生徒〉
美星味子、八問正解。〈多分エスパー。〉
〈妖怪枠〉
二択鬼〈ギルティー〉、一問不正解。〈メンマを割り箸と思っていた為、死亡。ただし、不死身なのでセーフだが。……時給二十円、減給処分〉




