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2.ファーストコンタクト
思えばいきなりだ。
こういうことは事前に言っておいて欲しいものだ。
しかし出会いはいつも突然なものだ。
トラックとか。
とにかく。
き、きっ、キ、キメにいくか……
「ん、お、オっ、あおお、どっ」
ヤバいうまく声が出ない!
「…………」
女の子はじっとこっちを見つめている!
まずい怪しまれているのか……
第二撃を放たねば……
「ゴブリン?」
「おっ……ひゅ……ン……え……?」
「ここら辺じゃあ見た事ないタイプね。衣装も……追い剥ぎでもしたのか……鳴き声もちょっと変わってる。まあどうでもいいけど」
「ゴブリンなんて雑魚相手にしてもしょうがないし」
「はーあ」
ザッサッザッザ…………
……
行ってしまった……
……ゴブリン?
僕が?
…………
……
いや、そういう、まあ、なんかアレだろ……
あとでなんか、好感度が上がるイベントみたいなそういう……
ハハ……
バササッ……
ガアー……
ガアー……
アオォーン…………
うお、なんだ急に。
動物の鳴き声か。
……どこに行けば良いんだ…………?
なんか、ヤバくないか……?