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しめじ転生  作者: えのきマン
第六章 螺旋
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1.始まり

 





 ……



 ユニは何も言わずに歩き続けている。


 その少し後をついていく。



 人気の無いところへ突き進んでいっているようだ。


 何処を目指しているのか分からない。


 





 母が死んだ。


 それも惨たらしく死んだ。


 

 

 イェリガルも死んだ。


 惨たらしく殺された。



 

 あ、あとキモブタくんも死んだ。


 確か鎌が刺さって死んだ。




 皆んな、死んだ。


 しかし俺だけは死ねないのだ。


 この先、何がどうなる。


 この世界で暮らして、良いことが何かあるのか。


 今までも無かったのに。


 もうこの世界で名を上げるとかどうでも良くなってきた。


 また、ユニと二人旅か。


 はあ……しかしユニは割と無口だ。


 まあ俺も心の中で喋っているだけで現実には全く発声していないが。


 イェリガルが居なくなったのは非常に困るな。


 なんだかんだ、大事な仲間だった。あっちは全くそう思っていなかっただろうが。よく顔面や腹を死ぬ勢いで殴られたものだ。もはや懐かしい。


 よく考えればパーティーに足手まといが居ればムカつくのは当然かも知れない。


 要するに俺が弱いのがいけないのか。


 そうか。


 これからはレベル上げに勤しむか。


 こつこつ強くなっていく。


 そういうのが、俺の性に合っている。

 

 大それた事は、やめよう。


 天下を獲るとかは、他の奴らに任せておけばいいんだ。


 うん。


 勇気を出して、ユニともコミュニケーションを取ってみようか。


 少しずつ仲良くなっていく。


 そういう事が大事なんだ。


 よし、声をかけるぞ。


 



「ゅ……ゅゅゅ……」




 ピタ




「ここらでいいか……」 ボソ




 オ? 立ち止まった。


 もしかしてあっちも同じ事を考えていたのか?


 やれやれ参ったな。


 似たもの同士という訳だ。


 真の冒険はここから始まるんだね、ユニ……。





「アンタさ」


「は……っ、はぃ」



「今からぶっ殺すから」


「は……っ、はぃ」



「…………え?」
















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