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7.転生
光が僕とお爺さんを完全に包み込み……
広い部屋が激しく揺れ出す!
「いや、オッオッお……」
ちょっと流石に凄いなこれは、エンターテイメントだな。
「フホホホ……」
「あ、転生する世界は君の期待通りいわゆる中世のファンタジックな世界じゃよ。剣と魔法の跋扈するアレじゃ」
「あ、いや、ど、フヒ、どうもありゃます……」
「更に期待通り、ささやかな贈り物として君にはスペシャルな特殊能力、いわゆるスキルをあげちゃうぞい」
「あ、あり、どうもです」
きた……スキル……なんて甘美な響きだろう……
それで俺は世界の覇者となる訳か……
「どんなスキルかは、まあここで説明しても興醒めじゃろうからな、転生したら自分の目で確かめてみてくれい」
「はいい……」
エンタメ理解ってんなこの人は……
ペカァーーーーーー
「さあそろそろ転生開始じゃ気張っていけーーーー!!」
「おふ、はい」
おおお……
俺の体も光のごとく……
「ホホホひゅヒヒヒヒヒ……」
ん?
おっ……
意識が……
くおおおおお…………
アアアアア…………………………