4.城の中
ギルドに突如現れたガデランの女王……
城まで強引に連れられた。
しかし凄い。
城凄い。
デカく、綺麗で厳かだ……。
いやはや……。
死んでみるもんだ……。
「お父様!」
城の奥、玉座に座っているのが、恐らくガデラン王……。只者でない気迫を感じる。
「おお、息を切らしてどうしたね」
「とても珍しいものを見つけましたの!」
「ホラ見て! これを!」
「む……。何だね、それは。随分おとなしいモンスターの様だが……」
「ギルドで捕まえてきたゴブリンですの! お父様にも見て欲しくて連れてきましたわ!」
「ほう……」
「…………ぃ、いや」
「うお喋った、な、何だそのゴブリンは。喋るのか」
「そう! 言葉を喋る上に冒険者として活動しているゴブリンですって! 面白いですわねお父様!」
「ふむ、興味深いな」
「ガデラン王」
「む、何だ? そなたは……」
「はい。このゴブリンの飼い主をしております、ユニと申します」
「私達はこれからガデラン西部に潜むドラゴン討伐に向かうところでございます」
「あ! そのドラゴンは私が狙っている奴ですわ!」
「はい。もし良ければご一緒させて頂きたく……」
「ふむ。しかし大丈夫かね? あのドラゴンは相当なレベルと聞く。もし足手纏いになる様なら……」
「あ!! あれですわね! 成る程! 分かりました!」
「お父様! 私行きますわ! コイツら二人と!」
「このィェリガル・ガデランダル様が!!」