24.迷走
ゴォーン……
ゴォーーーン……
いや何の音だよ……
鐘……?
とにかくどうする……
ギルド……? ギルドか……戻って何とかなるかな……
よし……
タタタ……
ギィィ……
「いらっしゃいませー」
「……あ、の」
「あ、あなたはえーと」
「あの、いらいを」
「あれ? ユニさんは一緒では無いんですか?」
「え……いや、その、別れ、……した」
「へ? 別れた?」
「ぁ、はい……なので、その僕一人で、仕事ぉできるか」
「…………」
「…………?」
「……………………ッっ(舌打ち)」
「おい」
…………?
……? え? なんだ……?
「……っぁ。はい……なんで
「お前何勝手な事してんだよ」
………………
…………ぇ
「ッっはぁ〜〜〜おいゴブリン。出てけ。仕事なんてねーよ馬鹿」
「ぇっ。いや。その……なん
「いーーからさっさと出てけやキメーーーんだよゴミが!!!!!!!!!」
ダンッッッッッ(机を蹴る)
「ッ……………!」
「すみませ……した……っ」
タタタっ……ギィー
「二度と来んなよボケ!」
ハハハハハハハ……(周りの職員達の嘲笑)
バタン……
タタタタタ……
タタ……タ……
「…………」
……………………
………………どういう事だ…………?
う……
ヤバい涙が……
どうして……
……どうしてあんな事を言われたんだ……?
なんか悪い事したか……?
おかしい……
何かの間違い……
うッ……うう…………
……
えーと……
そうだ、村……
ユニの居たあの村に戻ろう……
あのバ……お婆さんに助けて貰えるかも……
……
タタ…………
〜村〜
あ、あのお婆さんの家、明かりが付いている……
コンコン……
「……ぁ、あの、すみません……」
「すみません……すみません……」
コンコン……コンコン……
「いませんか……いませんか……?」
「その、お願いします……仕事…………」
コンコン……
居ないのか……?
クソ……っ
ビュォァっ
ガン!
「!!!!!」
ブシュ……
「ゥゥ……っ」
なんっ……あの時の投石ガキ……っ
「キモいのが居るーーーキモいのが泣きながらバーちゃんちのドア叩いてるーーーーー」
「おいお前ら来いよ! キモいのいっから!」
ザワザワ……
「おいなんだ……」
「ゴブリンが村の中に入って来ただって……?」
……??! 村人が総出で出て来た!? なんか大事になっている……?
何でだよ……俺はただ……!
クソ……っ!
ダっ
「あっ逃げたぞ!」
「キャハハハハ馬〜鹿!」
タタタタタ……
クソ……クソ……クソっ…………!
なんだよ……何なんだよ…………
畜生……ウっ……ううう……う……グ……っ
ポタ……ポタ
「フフフフフそれにしてもマジウケたわねアイツの馬鹿ヅラ」
「ブサイクが泣き顔でグシャグシャになって放送禁止モノだったのう……!」
「必死にノックしながら居ませんかー居ませんかーだってよ」
「あんな気持ちの悪いツラを見せられたらとても開けられんわい!」
「フフフヒヒヒあははははははははは」
「カカカカカカカカじゃのう……カカカ」




