11.スライムと戦闘
街を出て、適当な原っぱへ行く俺とユニ……
何が始まる……
ズル……
え……? 何だ……
なんか寄ってきた……?
ズル……ズズ……
「あー。そいつスライムっていう雑魚なんだけど」
「え……」
スライム!? スライムってこんなキモいの!?
バスケットボール大で、水が詰まったような感じで、顔が無くて、なんかゴボゴボ蠢いている……
生きている、いや、動く水風船みたいな感じだ……
キモい…………
「適当に刺してみて。死ぬから」
「あ……え」
「早く」
「ぁはい」
スライムは鈍く、震えている。
攻撃してくる様子はない。
や、やれるのか……?
俺は恐る恐るナイフを振り上げ、ゆっくりと突き刺してみた。
ブズゥ……
薄い膜のような感触……
「ゴボゴボグチョ……ギィィ……」
うわ……鳴いたっ……
傷穴からドロっと体液が漏れ出す。
まさしく穴の空いた水風船のようになっていく。
しおしおと萎びていく。
地面にはスライムの皮だけが残った。
死んだのか? 死んだよな……
「あと99匹倒せばレベルが上がるから。頑張ってね。アタシ飯食ってくるから」
クルっスタスタ
「え……ちょ……」
街に戻っていくユニ。ええ……?
しかしレベルか……やはりレベルが存在するんだなこの世界……ふむ。面白くなって来たぜ。
スライムが更にワラワラと集まってくる。
敵討ちか?
十匹くらい集まってゴボゴボグチョグチョとしている様はなかなかにキモい。
雑魚どもが……
全員ぶっ殺してやる……
いくぞッ
続く