プロローグ
初めて小説を書きました。
自己満足用の作品ですが読んでもらえたら嬉しいです。
短めのプロローグ
私は魔法使いになりたかった。
* *
魔法使いは、希少な才能の持ち主だけがなれる特別な存在であり、その才能は10歳までに開花すると言われている。
その才能は、一年に一度だけ神殿で行われる適性検査で確認され、適性があればその場で見習い魔法使いとして認められる。
魔法使いに憧れる少女の名はトキカ。今年10歳を迎えていた。
「今年が最後のチャンス……。必ず魔法使いになるんだから!!」
トキカは、熱い想いを胸に神殿のある王都へと向かう。
村から歩くこと二時間。ようやく、この国『マルアス』の王都に到着した。
休むことなく神殿まで来たので、一休みしてから受付を済ませて順番を待つ。
適性検査の内容は不思議な色の水晶に一分ほど触れるだけであり、トキカに来年のチャンスは無い。そのプレッシャーで緊張するが、なんとか心を落ち着かせて、祈りを込めるように水晶を触れた。
(私、魔法使いになりたいの。だから、お願い!!)
とても、とても長く感じる。そんな一分が過ぎた。
結果を期待しながら隣にいる検査員を見つめる。
……必死な様子を見て、トキカが10歳であることを察した検査員は、とても気まずそうな顔をしていた。
次から本編です