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「じゃあ、それは、この世の通りであり
あの世の通りではないはずじゃないかい」
「そうじゃない、この世の中でしか
存在しない物を一体どうして私は、あんなに重要な物にしているのか それは、人の意識と無意識に結びつくように作られてしまっている
それは、DNAに刻まれるほどに
どうして人は金をあそこまで嫌うのだろう
どうして、金に対してあそこまで悩むのだろう
きっとそれは、いやな思い出しか存在しないからだ
それが、本能的に嫌っているから
必要としながらも逃げるのだ
しかし、この世の物質はほとんどが金によって回るように改造されている
本質を理解しながらも其処から逃げられない
そんな状況に居るんだ」
「だからこそ、僕は、五十万を夢に使ったんだ」
「だからよ、どうして、其処に、金を使うの」
「君は僕と君が同じ考えを持っていないことを知っている、だからといって、全てに置いて無関心を最終的に、持って行くのもまたどうもおかしい気がする
じゃあ、この世の中は、駄目じゃなくて尊敬に値するか、それもまた難しい微妙だ
この世の物は、元の形をこねくり回し
ありもしない未来に作っていく
でも、それが間違っているのか
もう、駄目だという前提であきらめた方がいいのか
それとも、この世の中は、駄目だと確信した方が良いのか
僕は、それについて、金を捨てるという行為に置いて
あの保険に入ったんだ」
「それじゃあ、この資料は一体何なの」
「ただの趣味だよ、ほら食虫植物を育てる人もいれば
ビールの缶を集める人もいる
その程度のことだよ」
「それじゃあ、ほかにも保険に入っているの」
「僕は、これ以外には入ってはいない
もちろん二人で決めた物は入ってはいるが」
「そう言う、うそを付くの」
「・・・僕は、自分以外に保険にかけていないよ」
「あなたは、ペットを飼っていないのにペット用の資料を趣味としてコレクションした そんなことなの」
「いや、それは、友人のペットが」
「あなたに友人なんて居たの
いつも部屋に閉じこもって」
「居るさ、仕事上のつき合いだけど
最低限 空気が悪くならないように笑顔ぐらい作るさ」
「あまり楽しそうじゃなさそうだけど」
「だから、仕事なんだよ」
「それで、一体どんな保険に入ったの」
「忘れた」
「ここまで保険が好きなのに忘れたの」
「別に好きじゃないさ趣味と言うだけで
好きというわけじゃない」
「趣味なのに好きじゃないと言うのも個人の違いで
片づけるの」
「良いじゃないか、趣味が楽しいなんて誰が決めた
君だって、仕事に関係ないのに毎朝走っているじゃないか」
「健康づくりよ、山にも行くし そのとき息切れがするのがいやなの」
「それは、君自身なのかい それとも 息切れすることがいやな自分なのかい
または 山で誰かに助けられると言う事をされない
自分を周りに見せるための自分なのかい」
「そんなの色々よ それよりあなた
外に出たらどうなの」
「いやだよ、毎朝出ているのに
なぜわざわざ」
「もういいわ、それで、どうしてあなたは
包丁を、ベッドの下に置いてあるの」
「それは、自殺しようとしたときに置き忘れた後だよ」
「どうして、血が付いているの」
「雰囲気が出るだろ」
「ねえ、今日の あなたじゃ無いわよね
棺桶の蓋も開かなかったし」
「なあ、どうして、そう思うんだい
君とあったのも下水道だ
君と初めて逢い引きしたのも君に殴られた後だ
結婚式だって誰も来なかった
そんな僕が、おかしな事をしても普通だ
まあ、人を殺すのは 理由がないが」
「あなたが、どうしようが そんなことはどうでも
良いの
ただ思うのよ それが、設定かどうなのか」