ヨルのカイワ
女と男が暗い電球を頭上に
小さいテーブルを挟んで会話している
「どうして、あいつは死んだんだ」
「あなたが殺したんじゃないの」
男は、机を叩いた
「そんなことはない、奴は、私に借金をしていたんだ」
女はにこりを笑い
「だったら保険金だってあるじゃないですか
この前サスペンスで、やくざの男がナメクジに保険金をかけていたのを私は見ましたよ
そう言えばあなた、保険の資料をこの前、取り寄せていたじゃないですか、郵便ポストに、束になって何社も入っていたのを見ましたよ私は、この前この目で
それも関係ないと言うんですか
私は見たんですよ、この目で、見ているんですか
この目で ほら ほら この目で 見てください」
「やめてくれ、気持ち悪いことは、言わないでくれ
それに、目を僕に見せてどうしようと言うんだ
充血しているよ病院でも行ったらどうだ