妖精界?赤い花畑の謎
「「ぅゎぁぁあああ!!」」
「きゃっほーーー!」
俺と王は叫んでいるが、ラブは楽しんでいるように見える。
今、泉に飛び込んだのだが、水の中とは思えないくらいに息ができるし、圧力もない。
まるで上空から落ちているようだ。
周りは水色やら青色やら紫やら、変な色の空間が続いている。
底はあるのだろうか…。というくらい時間がたった(気がする)。
「あ、あれ底じゃない??」
ラブが叫ぶので下を見ると、確かに色が違うところがある。
「ちゃくちーーー!!」
「「うわぁ!」」
ラブは綺麗に1回転して着地。俺と王は顔面から直撃。
「あらん、下手くそねぇ。それより、周りを見てみなさいよ。」
周りを見渡すと、赤の花畑や緑の森や、黄色のお城などがあり、
絵に描いたように綺麗に仕切られている。
「なんだ、ここは…。まるで不思議の国だな。」
王がつぶやく。俺も同じ気分だ。
「へぇ、こんな感じなのね。妖精界って…。早速だけど、どこから探す?」
「そんなの、ラブが決めろよ…。」
「ふふ、じゃ別れる?」
「は?迷ったらどうすんだよ。」
そんなの平気よ、といってラブが歩き出す。
「あ、待てよ、おい!」
遠くでラブが、「私は愛のピンクの遊園地へ向かうわー。」
というので、俺と王も仕方なく別れた。きっと、
通信手段は無いだろうが…。
「王、俺は情熱の赤の花畑ってとこに行く。迷ったり、見つけたりしたら、赤の花畑に来いよ。それかこの場所な。」
「…わかったよ。じゃ、俺は藍の海の方へ行く。じゃ、またな。」
ラブに、大声で説明すると、わかったと返事が返ってきた。
さて、ここからは、各別の話が出てきます。
(ヴァルツの向かった赤い花畑)
赤い花畑は、チューリップやらバラやら、そんなもんじゃなくて、
見たことのない花が並んでいる。
しかも、アリンコみたいなちっっさい花から、象よりでかい花が
俺を包み込む。
辺りを見回しても、どんなに進んでも、景色は変わらない。
「俺、迷った…??」