女神はいた!お、俺の水晶〜!涙
「はぁ、はぁ。」
「あら、また?」
辺りを見回すが、ただの森にしか見えない。
真っ暗だから、月の明かりだけが頼りである。
「うふ、この先にね、泉があるの。」
「泉?」
「ええ、泉。女神は、泉にいるの。綺麗なね。」
「ふーーーん。」
少し進むと、やけに明るい場所があった。
水色みたいな、綺麗なエメラルドグリーンに輝いている。
そして、眩しいせいで、目を開けていられない。
「うふ?女神様に会ってみたい?」
「ああ、一応。」
「そうなの。本当は、本当に会いたいときしか現れないの。
それとね、会うための条件もクリアしないといけないわ。」
そういわれると、だんだん会いたくなってきた。
「あ、条件?何でもいってみろ。」
「それがねぇ、あなたの宝物か、フルーツを投げ込まなければいけないの。」
「俺の宝かフルーツ?」
「そうよ。持ってる?」
「あ、ああ、この前盗んだダイヤがある。もったいねえけど…。」
「じゃ、投げ込んでみて。」
ダイヤモンドを投げ込んだ。
すると、さっきよりもずっと眩しくなった。
白い光が泉から放たれてて、
立っていられなくなるほどに。
キラキラキラキラ…。
効果音と共に現れたのは、
水色の長い髪を右上のほうに三つ編み状で結い、
貝殻のピアスにネックレスにブレスレット。
服はベアドレスで、肌が白く、
手足も細く、小顔で、女神と呼ばれるにふさわしい顔つきであった。
3本の指に入る美人とは、このような人のことを言うのだろう。
「あなた方に会えたこと、それも運命。今日は何用かしら。」
声も綺麗で、まるで鈴が鳴っているような声だ。
「め、女神様ですか?」
俺は聞いた。
「左様。私はこの泉の主であり、この地球の母となる人物とでも言えよう。
おぬしは何者だ。名を名乗れ。」
女神様って、本当にいたんだな。それと、
ため口じゃいけないような雰囲気だし…。
「お、わ、私はヴァルツと言う者です。今日は、女神様に会いに来たのです。」
「左様か。それは嬉しく思う。それと、このダイヤを頂き、ありがたき幸せに
思っています。ではヴァルツ。願い事を一つ唱えてみよ。」
ね、願い事?そんなの、いきなり言えないぜ。
と、とりあえずいっておくか。
「世界一の強盗になることが夢なので、カッコイイマントか
カッコイイマスクをくれるとありがたいです。」
「よかろう。強盗には、はっきり言って協力できないが…。
仕方ない。このマントと、ゴッドハンド手袋と、分析機能のついた
マスクメガネをそなたに授けよう。」
「あ、ありがとうございます。女神様。」
「また、遊びにくるがよい。」
「はい!」
女神様は、今度はラブの方を向いた。
「そなたも、願い事をいってみよ。」
「あ、あの。女神様。この虹色水晶を…。」
あーーーーー!!俺の、俺の水晶!
さて、どうなるのか?