愛のピンクの妖精、ピッツ
「迷ったあーーー!」
のかはわからないが、きっとそうだろう。
遠くには色々な色の場所が見えるだけ。
景色は
赤!赤!赤!赤!赤!赤ーーーーーーー!!!
赤だ。赤は好きだが、さすがにずっと見ていると
気分が悪くなる。
しかたない、何か作戦的なものを考えよう。
(実際は寝るだけ…。)
(ラブの向かったピンクの遊園地)
「遊園地に来るなんて久しぶり。」
…でも、妖精ゲートとその他ゲートがある。
とりあえずその他ゲートを通ると、一気に一般的な遊園地が飛び出た。
「わ、景色が変わった!」
しかし、お客はいない。それに、探しているのは妖精だから、
当然ここにはいないだろう。
あのお、と声をかけてきたのは、女神様によく似ている受付員だ。
「あら、ごめんなさい。ここは初めてなの。」
受付をすませ、早速入ろうとすると、受付員が
「妖精をお探しですか?」
と尋ねてきた。
「あらん、なんでしってんの?あなた、エスパーかしら?」
「いえ、ここに人間なんて来ませんもの。虹には会ったかしら?」
「虹って誰?」
「あ、すみません。私の母なんですけど、女神様のことです。」
女神様…。って泉の?
「ええ、会ったわ。」
「ふふ、やっぱり。私、ピンクの愛の妖精、ピッツです。」
え、早速妖精発見か?
「母は、私の兄弟を捜しているんですよ。もちろん私のこともですけど。
かくれんぼしてるつもりだったんですが、出来心で家に帰るのが嫌になって
そのまま帰らなかったら、こういう訳です。
母は、いつも私たちに優しいんですけど、なにか足りないものがあって…。」
「ふーん。それはいつのこと?」
「…かれこれ3ヶ月になりますね。」
3ヶ月も行方不明なの?と言い返したら、ピッツはうなずいた。
「私を、母のところへ帰してください!!願いは叶えます!本当は、帰りたいんです!
でも、ほかの弟たちのことも心配で…。どうか、どうか私たちを助けてください!!」
涙を流しながら叫ぶピッツに、私は協力していいのだろうか。