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その1

「わたくし、美しくないものは嫌いなの」


この一言と共に、ピシャーン!という効果音が相応しいが如く、教室の中は静まり返った。




ここは聖ルナティア王国。月の女神ルーナ様を祀る、この世界におけるニ大大国のひとつだ。

隣国である太陽の女神サリア様を祀る国、聖サンタリア王国と共に、名実共にこの世界を率いる聖なる国である。


そして、それだけ位の高い国であるからには、国民の教育水準も勿論高い。

ここ、ルディア学園は聖ルナティア王国でも有数の名門校であり、その中でも名のある名家の御子息御息女が通う、所謂『金持ち学校』なのだ。


そして、そんな『金持ち学校』にあるまじき発言をしたのがわたくし、ラピス公爵家第一子、長女ユリアに御座います。

どうぞよろしく。


「貴方は!!反省しているのですか!!!」

「してないわ」


そして今、わたくしの目の前で大口を開けて怒鳴る品のない男は昔からの世話役であり執事のアレク。まったく、年々野蛮になって行くわね、アレクってば。

これみよがしにため息を吐けば、アレクの肩がふるふると震える。短気ねぇ、黙っていればアレクも美しいというのに。


アレクとの付き合いは長い。かれこれ10年になるだろうか。

だからこそ、アレクもわたくしがこの程度の事で反省しているはずがないと分かっているでしょうに。それでも小言を忘れないのは、執事の鑑というべきかしら。


「貴方だって、わたくしの言葉の意味くらい理解しているでしょう?」

「勿論。ですが、全てのものがそうではないという事くらい、貴女も分かっているでしょう……」

「あら、気にしないわ。そんな教養のない方々の評価なんて」

「お家の評価に繋がるのです!!」


がう!という効果音が見えるように噛み付いてくるアレクに、思わず辟易してしまう。

この容姿は気に入っているけれど、そういう所は面倒臭いわ。


──ほんの少しだけ、『前世』が懐かしくなってしまうわね。


扇で口元を隠し、アレクに気づかれないよう、小さく小さくため息を吐いた。

馬鹿なテンションの話が書きたかった。すいません。

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