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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

最後の夜

作者: 木兎

BL要素ほぼないです。

君が好きだよ。



うん、すごーく大好き。




でも、君はいなくなるんだよね。



だいじょうぶ。僕は泣かないよ?



泣いたら君が困るだけってわかってるから…。



僕は君に笑っていてほしいんだ。



心が暖まるような、君の優しい笑顔を見ていたいだけなんだ。


それだけでも僕は救われる。




ただ………


ううん

なんでもないよ。





月が明るいね、今日は。




……………………………………………………。




………………眠たいな。寝よっか。



ごめんね。



明日…いや、もう今日か。


今日も仕事あるんでしょ?



僕の話に付き合ってくれてありがとう。




だから…ね、もう、寝よう?



うん。大丈夫だよ。謝らないで。



あなたも僕も悪くない。



人生はタイミングなんだよ。



僕たちはタイミングが悪かっただけ。




……ほら、ちょっとでも寝ないときついでしょ?



うん、うん。わかってるから……。



僕は寝るよ?だから、あなたも……






夜空に浮かぶ綺麗で大きな丸い月。


それは、お互いを離すまいと強く抱き締めあったまま眠る二人の姿を優しく照らしていた。








カーテンの隙間から細く差し込まれる光に目を細める。



そっか…。もう行っちゃったんだ…。



最後なのに顔見れなかったな…。



いや、顔見てたら絶対泣いて困らせてただろうから、これはこれで良かったのかな?




…………静かだなぁ。



この部屋こんなに静かだったっけ。



あなたがいないと……、



あなたがいないと、僕はなにもできない。



多分…いや、絶対、これからも僕は隣にあなたを見てるよ。




今まであなたと過ごした時間。


とても幸せで、それがなくなるなんて考えたことがなかった。



あなたと初めて出会った場所。


最初はあなたのことすっごい失礼な人だなって思ってたんだよ?



あなたに告白された時。


いつもは表情を崩さないあなたが真っ赤になりながら告白してくれたの嬉しかった。



付き合い始めて初めてのデート。


初デートが楽しみすぎて、前日の夜眠れなかったって言ったら、あなたは子供だなって笑ったな。



初めてキスした日。


あの日はお互いに何も考えないままベッドで求めあったな。




そして……、ここで、あなたと別れた。




タイミングが悪かっただけだ、なんて言ったけど……、そんな、そんなので納得できるわけないじゃんっ!!



……でも、迷惑だけはかけたくなかったから。



あなたの中で良い思い出で終わってほしかったから。




ピピピッピピピッ…



あ、あなたがセットしたままの目覚まし時計……。



なんでだろう


無機質な機械の音のはずなのに



あなたの声に聞こえる。


『起きて、朝だよ。せっかくご飯作ってあげたのに食べてくれないのか?』


慌てて飛び起きて周りをみるがあなたはどこにもいない。


…ははっ、僕重症だなぁ。



…………………………………。



…………………。



………ゃ…だ、いやだよぉ…。ほ、ほんとは離れたくなんか………っ。



会いたいよぉ……。

抱き締めてよ……。

キスしてよっ。



もう、何もかもがあなたを思い出させる。



キッチンも、ソファも、……………………目覚まし時計さえも。



何も見たくない。



何も聞きたくない。




涙を流しながら、座り込んで、



僕は時計の音に耳を塞ぐ。

読んでいただきありがとうございました!!


これは友達に送ったやつを少し手直しって感じですね。

結構自分が好きなタイプの話です。

別れることになった原因は想像でお願いします(^^;


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