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文武平等  作者: 風紙文
第一章
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河川敷の決戦

そして、戦いの日が来た。

家に帰っていた俺は七ヶ橋と学校で待ち合わせ、河川敷へ向かった。

「大和先生は一緒じゃなかったのか?」

「……用事があるって」

用事……まぁ、学校の先生だしな、採点とか色々あるんだろう。会話はそれっきりで、河川敷にたどり着くと、約束の時間まではまだだいぶあった。

「早く付きすぎたか」

「……もしかして」

「ん?」

「……待たせて集中力を切らせる作戦かも」

宮本武蔵か 。

「いや俺達が早く着き過ぎたんだよ」

「……」

せめて反応してくれ。

しかし無反応な七々橋が見ている前を見ると、河川敷の向こう側から歩いてくる人が、

「早い、ですね」

飯田だった。

「集合場所には余裕を持って着くのが癖でね」

「奇遇ですね、僕もです」

その後一切の言葉が無いまま時が過ぎ、

「……時間」

七ヶ橋が呟いた。

「だ、そうだ」

「はい、それでは……」

飯田がパズル錠を解き、剣を構えた。

俺もパズルを動かし、大きさを戻して柄を両手で掴む。

「待ちな」

そこに、聞き覚えのある声が聞こえた。振り向くと、予想通りの声の主。

「何か、用ですか?」

「いやなに、そっちの一人が暇になるだろうと思ってな」

原良が歩みよりつつ、剣のパズル錠の状態である知恵の輪を取り出す。

「だから俺が相手してやろうと思ったのさ」

「……」

無言で原良を睨む七ヶ橋。

「つまり、僕の側につく、という事ですか?」

飯田が尋ねると、

「あっちの2人組と戦うってんなら、そうだな」

知恵の輪を外し、カトラスの双剣が現れた。

「……負けない」

七ヶ橋は傘を開いた。両手に白と黒の双剣が握られる。

「お前とは何回も会ってるが、毎回あの男に邪魔されてたからな」

「はっはっはっ!」

その、邪魔をしていたであろう帽子の男が現れた。

「おや? 何やら共に一人ずつ多いようだが?」

「何でテメェがいやがる」

「立会人とでも言っておこう、貴様も少女と戦うというのなら片手間に見てやらない事もないぞ?」

「いるかそんなもん。剣の戦い『剣の舞』には観客がいなくても戦い、踊る、どちらかが疲れ倒れるまでな」

「ふむ、そうかもしれないな」

「分かったら黙って見てろ。何なら、お前から先に倒してもいいんだ」

「それはやめておこう、俺が入ったら全員一瞬だからな」

「ちっ……」

「それと、ちょっと風邪気味で……ごほげほ」

あからさまに嘘な咳払いをした。

「では、少年達の立会人をするとしよう。共に準備はいいか?」

「いつでも」

「構いません」

俺は飯田を見る、飯田もまた、俺を正面に見る。

隣に七々橋が立つ、前で原良が飯田の隣に立つ。ああは言ったがあちらも始まりの合図は一緒にするようだ。


河川敷に沈黙が流れる。


左右を確認した帽子の男が、一度頷いた、その直後、


「では……開始!」


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