その一
これは作者の体験をもとにしたフィクションです。
『大丈夫、大丈夫…だって…』
ある街に一人の女の子がいました。名前はリカといいます。リカは極度の人見知りでした。それでも、ナノハという友達がいました。リカもナノハもお互いが大好きでした。幼稚園からずっと一緒だったのでリカはナノハさえいてくれればいいと思っていました。
小学校にあがってナノハはみんなの輪の中心にいるようになりました。リカにはナノハ以外の友達が出来ましたが、それでもリカにとってはナノハが一番でした。徐々にナノハはリカ以外の子ばかりと遊ぶようになりました。リカはおとなしい子で、派手なナノハには物足りなかったのです。そして、二人はしばらくの間それぞれの友達と遊ぶようになりました。
久しぶりにリカとナノハは遊ぶことになりました。ナノハはその後友達と遊ぶ予定でした。凄く楽しみにしているナノハを見て、リカも嬉しくなりました。しかし、集合時間になってもナノハの友達は現れませんでした。とうとうナノハは泣いてしまいました。どうしてと、嘘をつかれたと、仲間はずれにされたんだと、わあわあ泣いてしまいました。リカはとても驚きました。ナノハが泣くところを初めて見たからです。
そして、リカは一つのことを決めました。
ー何があっても、どんな扱いを受けてもナノハの側にいよう。笑顔でい続けよう。だって…ね?絶対に裏切るようなことはしたくないから。