其処に広がる世界の果て
世界の中でクルクル回っている私は一つの事に気づいた。
現実に戻れば私は少しずつ変わっていくのに、シスターは変わらない。季節は訪れても時は流れない矛盾を孕んだ町に本物の成長と変化は無いのだから
カタカタ…世界を書き換える音と共に大きな声で揺らされていた、何時しか朝の町と夜の町の景色は消えて明るい室内とPCデスクに向かって居た所に引き戻されていった
「お姉ちゃん、夜遅くに何書いているのさ。」と少年は夢現になっている女性に大声で怒鳴りながら揺り動かした、書いているのに夢中で時間を忘れていたのだった、そして彼女のPCには今までに書かれた世界の話が文字一杯に書かれていた。
その少年は難しい感じは読めないので、姉は弟に少し笑顔を見せて「この話が気になるのかい?」と言うと「難しそうだから良いもん」と一蹴されてしまった。
その女性が書いた物語は女性の大好きな人たちに良く似た人物が自分の作りだした世界に住んだらどんな話になるのか?そしてその話は彼女にとっては心の世界としていつでも旅が出来るような世界だった、そして彼女がその世界を捨てる日まで彼らはこの世界の中で生き続ける。
彼女も分厚い丸いレンズの眼鏡を外し、デスクから離れた。また世界を彼女の中で書き改める時が来たらきっと、彼女の世界の住人は歓迎するだろう。何故ならこの世界を作った彼女がこの世界を思い出せたなら、何時でもどんな所でもその世界に足を踏み入れて書き足してまた広がっていく、この女性が老婆になっても忘れないなら彼らもその間をずっと生きていける、そして彼女が忘れたり死んだりしたら…きっと彼らも死んでしまうだろう。
その日が来るまで今日も彼女はあの世界で仕事をする、せっせと墓穴を掘り、お勤めを果たして…
この話で何処にもない町の話を終わらせていただきます、この世界は私の昔思い描いた世界を文章化した作品ですので余り長くせずにここで切らせていただきます。もしも要望が有りましたら新しくまた違う系列の話も作る事を考えています。