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黄巾無双  作者: 味の素
反董卓連合の章
44/62

第三十二話 俺の配下がこんなに戦えるわけがない

君主同志の戦争だって、ちょうど我々が隣人と喧嘩するのと同じ理由で始まるのである。


~モンテーニュ~

波才が駆け付けたときには既に始まっていた。

美須々と張遼の誇りと、信念を賭けた決闘が。



美須々は馬の横腹を蹴り怒号の声を上げ、それに続くように美須々の馬は張遼へむけて猛進する

対して張遼も同様に馬の横腹を蹴り、たずなを握ると笑みを浮かべて馬を走らす。


二人があと少しで交差する、そう思われたが美須々は馬の背を蹴り飛翔。

太陽を背後に張遼へ肉薄、並みの将ならば反応できぬ錬磨された一撃を突き出した。


張遼は応戦すべく偃月刀を空中にいる美須々へ向けて薙ぎ払おうとする。だがその背後に輝く太陽がそれを妨げ、結果としてその一撃は無効。

結果先制を制したのは美須々であった。首元へ突き出された棍を憎々しげに張遼は引き戻した偃月刀で薙ぎ払う。


この一連の流れは全て美須々が導き出した応え。

戦場で与えられた条件下で有利に戦う事、これを兵法と言う。

かの宮本武蔵がわざと遅れて小次郎を送らせて、波打ち際で得物の長さを隠して闘い、日を背にして勝利した。今まさに美須々が行ったものだ。

同等以上の相手と戦う時に、何も正面堂々戦う必要は無い。一瞬、一手先駆けて勝利するための技法が兵法なのだ。


そして一瞬一手というが、達人同士の戦いはそれが命を左右するのに十分な条件であることは間違いないだろう。

それを勝ち取った者を卑怯などというのは、与えられた条件を有効に使えない愚か者の妄言。


今一瞬、美須々は張遼を凌駕したのだ。



「っちぃ!」



張遼は顔を歪め棍を偃月刀で弾く、美須々は空中で回転し地面に着地すると、アクロバットな動きで腰に棍を構えなおす。

いつもの頼りない、おちょくられ涙目になる美須々の姿はそこにはなかった。


存在するはただ一人の武人のみ。


口から息を吐き出した美須々が、張遼目掛けて大きく一歩踏み込む。そこから瞬く間に距離を詰め一撃を見舞わんと腰を下ろした。……だが。



「ぶるるぅッ!!」



「っ!!」



それをいなしたのは張遼ではなく、その張遼が乗る馬。

近づいた美須々を見るや後方に後方に下がり、その脚で彼女を蹴飛ばさんと馬脚を繰り出してきた。

美須々はこれに驚きつつも冷静に対処すべく側面へ飛び反撃を試みるが、この異常な事態に誰を相手にしているのかその一瞬彼女は忘れていた。


そう、武人の殺し合いは一瞬が命取り。



「そこやぁぁぁ!!!」



素早く突き出された紫の偃月刀。見ればそれは的確に美須々の首を捉え、殺さんと迫っていた。


とっさに美須々は頭を横へ逸らすが、完璧には躱しきれず肩を軽く抉る結果となった。それでも致命的な隙をいなした結果としては十分。なんせ命を失うかどうかの瀬戸際。肩に激痛が走るが幸いにも深くはない。

反撃を繰り出すべく棍を持ち直すも傷からの痛みに反応が送れる。命を奪わんと再度繰り出される偃月刀に舌打ちをし、一度体勢を整えるべきといなして後方へ飛ぼうと試みた。



「ブルルッ!!」


「っっかは!?」



そこに張遼が乗る馬による蹴りが美須々の体へと吸い込まれた。

身体が浮き、肺にあるありったけの空気が吐き出される。

涎が口から飛び、胃液が込み上げ、涙がこぼれるが激痛を堪えて地面を転がり受け身をとりつつなんとか距離をとることに成功。



「っげほっげほ、ぐおぉッ……」



苦悶の声を漏らし、こぼれた涙を受け身をとっさ際に土だらけになった手でぬぐう。


まともに受け身がとれなければそのまま馬に踏み付けれて死ぬか、張遼の槍で殺されたかのどちらかだっただろう。

呼吸を素早く整え、張遼を己の得物で牽制しつつ分析する。

美須々は張遼を相手にしていると理解していたはずだが、どうやらそれは間違いだったようだ。


馬。


自分に立ちはだかる壁は張遼のみならず。

馬との阿吽の呼吸による人馬一体の攻撃。


改めて観察する。

馬に騎乗する張遼は不適な笑みを浮かべているが、油断無く偃月刀を構えている。


だが、その張遼が乗る馬も同様にもし人間ならば不適な笑みを浮かべているのだろう。


美須々は身体が震えるのを感じた。

張遼の乗る馬が美須々を睨みつけているのだ。

明確な敵意を持ち、まるで武人のような殺気を目に纏って私を睨みつけている。


幾多もの戦場を渡り歩いた美須々にとって、今まで何人もの人間に殺気を持って対峙されたのか。それこそ多すぎて数え切れない。


だがこのように戦場の乗り物である馬にこのような殺気をもって対峙されたことなど、一度も彼女は無かった。


確かに馬にも意志はあり、戦場で馬が出せる五割の力を引き出させるために互いに認め合うことは必要だ。

馬は生き物、怯えもすれば恨みもする。その頭の良さを美須々は理解しているつもりだった。


だが、あれは異常だ。

明確な敵意を持ち、主人とまるで一体化したが如く巧みなチームワークで美須々に牙をむいてくる。


これが人馬一体。


騎馬を扱う事に関しては董卓軍一と言われる神速の張遼の馬術。



「なんや、もう終わりかいな?」



余裕しゃくしゃくと言わんばかりに槍を肩に担ぎあげる張遼。


挑発によって思わず頭に血が上り、切り掛かりたくなる衝動にかられる。だが美須々は彼女の主、波才が自身を見ている事を思い出し踏み止まる。

既に醜態をさらした、これ以上晒すわけにはいかない。


落ち着け、慌てるな美須々。まだ慌てるような時間じゃない。

もう一度深呼吸をして自分を落ち着かせる。


美須々は再度確認を行い状況を整理する。

胸に走る激痛から恐らく折れてはいないがヒビが骨に入っている可能性大。

肩の切り傷は浅いが血が流れることを考えると長期戦は不利、それ以前に長期に持ち込まれてはこの戦の対局を逃すことになり、敗北は必須。

張遼とこのまま抗戦し勝てる可能性皆無。

人馬一体を崩すことを第一案として推奨。


美須々は静かに手を大地に置き、握り込む。

そして棍を握りしめて笑う。



張遼が気配を察してか、肩に担ぎあげていた槍を静かに構えた。



「いえいえ、ここからが本番ですよ」



そう言って棍を張遼目掛けて突き付ける。



「今からぶっ殺しに……殺したら駄目でしたね」


「なんや?うちは武人としてここで死ねたら本望やで?」


「ふふ……なら武人としての貴方を殺しに行きます」


「……上等やないかぁ。その仮面引っぺがしたる」



互いに口を歪めて笑う。

否、美須々は嗤う。



「小便はすませました?神様にお祈りは?部屋のすみでガタガタふるえて命ごいする心の準備は出来ましたか?張遼」


「……そこまで言うたんや、覚悟出来とるんやろな?」


「戦場に立つ以上それは当たり前じゃない?今更何を言ってるの?」



呆れたようにため息をついてやれやれと美須々は肩を落とした。

対して張遼は顔を鬼のように歪ませる。


今ここに、言葉遊びの時間は終わりを告げた。


互いに得物を構え、己が敵を睨みつけん。



「一片の慈悲もなく、ただ斬るのみ!!」


「張文遠、いくで!!」



駆け出す武人が二人。

一人は走り、一人は馬に乗り駆ける。


あっという間に互いの間合いに入るが、やはり馬上の張遼が有利か。高低差を利用して馬上から突き出される槍は鋭く速い。

その素速さたるや、並の兵なら見切ることなく死んで行くであろう死に神の鎌の如く。

棍でそれをからめ、弾くがその重さに武器を持つ手が痺れ、闘気に髪が逆立つ。

美須々は歪な笑みを浮かべ、口に弧を描く。


面白い!!


歯を噛み締め大地を足で踏みしめ、美須々は飛ぶ。


舌打ち鳴らした張遼はそれを見るや宙に存在する美須々目掛け偃月刀を横に一閃。

美須々は胸を反らしてそれをかわし一回転し、軽業師のように馬上の張遼目掛け蹴りを放つがそれを張遼は偃月刀を盾にし防ぐ。

美須々はその踏みしめた偃月刀から来る反動で後ろに高く飛翔。


この瞬間、張遼は歓喜に震えた。

何故ならばその着地の瞬間自らの愛馬が彼女に突撃を仕掛けるからだ。

まさかいくらあの身軽な猿のような敵でさえ空中で身動きはとれないであろう。しかし空中に存在するあの敵将に槍を投げてはその手に持つ棍で弾かれるのがオチ。


だが着地の瞬間ならどうか。


着地の瞬間、踏ん張り飛び退るならばその踏ん張る瞬間の僅かな間に、己の愛馬に跳ね飛ばされる。

転がり避けるならばこの槍を突き出し、または投擲することでその命を奪う。


張遼にはその自信があった。


だが馬上に乗り、落ちる美須々に駆け寄る張遼は気が付かなかった。

美須々もまた張遼と同じように歓喜に震えていることに。


空飛ぶ美須々はずっと、あの手を大地に握りしめていたあの瞬間から握り続けた手開き、走り寄る張遼へ向けて……否、その愛馬に向けて投擲した。


ずっと握りしめていたピンポン球ほどの石を。


一匹の馬の悲鳴が戦場にこだまする。


張遼が乗る馬はその場で主の意志とは反し急停止をかけた。馬の制御が聞かなくなり投げ出されそうになる張遼。

宥め落ち着かせようとすれど暴れ牛のように張遼の馬は暴れる。自らの愛馬に起こった異常に張遼は理解できない。


その隙を美須々は逃さなかった。


着地するとすかさず張遼目掛け駆ける、駆ける、駆ける。

ただ一点に向けた矢の鋭さの如き速さに、張遼の武人としての本能はサイレンのように危険と泣き叫ぶ。


此方に迫り、制空権に入った美須々を見て張遼は偃月刀を突き出し殺さんとするが、騎乗する馬の制御が出来ず偃月刀はそれ、虚しく虚空を穿つ。

それでも流石と言うべきか、張遼は暴れる愛馬をものともせずに再び偃月刀を繰り出し、薙ぎ払う。


だが、それを身を低くし美須々はかわすと、歯を砕けん程にに噛み締めた。



「レッツ!!」



大地に踏みしめた美須々の足の筋肉の筋一本一本がピキピキと唸る。一瞬で美須々の気は膨れあがり、戦場へ一陣の気の波が行き渡った。

そして。



「パァリィィィィィィィィィィィィィ!!!」



蹴りを繰り出し馬の横っ腹を力の限り蹴り飛ばした。


約500キロもの馬の巨体が宙に浮く。


これを見て波才は内心、「人外同士の戦い」と評価して乾いた笑いをこぼさざるをえなかった。

一体どこをどうすれば人間の蹴りであの馬の巨体を吹き飛ばせるのだろうか。

それ以前に、まず馬の蹴りを喰らって動けるのはおかしい。例え受け身をとったとしてもだ。


普通はそのまま闘うなど普通の人間ではない。


とどのつまりこれは人の理解を超えた戦いだったのだ。


張遼が操る馬術も人間業ではない。まるで一体化しているかのように、言ってしまえば大変気持ちが悪い動きで闘い続けている。

さらにはあり得ない体勢、例えば直角九十度で馬上から槍を繰り出し、例え体操選手であっても転倒するような体術で馬を乗りこなしながら追撃を繰り返している。

それに対応する美須々も500キロの馬を蹴り上げ、約二メートルも飛び上がる。


解ってはいたもののやはり自分はこの世界で戦いは向かない。

波才はため息をついた。彼は思い知ったのだ。


英雄の戦いというものを、語り継がれる武というものを。


そんな波才などつゆ知らず、戦いは続いている。


張遼はとっさに馬から飛び降り、着地する。もしそのまま、されるがままに彼女の愛馬と共に地面に激突したならば、ただでは済まなかっただろう。

これも超人技だと波才は評価した。


バイクを思い浮かべて欲しい。

目の前には電柱があり、飛び降りなくてはならない。そうしなければ死ぬ。

だが実際に何人が飛び降りれるだろうか。

それができないからバイクは死者が多いのだ。しかも転がるならまだしも、彼女は綺麗に着地ときたもんだ。


乾いた笑いしか出てこない。


美須々も流石にあの蹴り飛ばした体勢からの追撃は不可能なのか警戒して攻めない。


横に転がる愛馬を横目で眺めた後、張遼は怒り心頭といったところか。

激しい激情を押さえ込むように静かな声で、美須々に話しかけた。



「何しよったんや」


「失礼ながら貴方の馬の目に石を当てました」



美須々は明埜のように鋭い刃物を変化自在に投げることは出来ないが、頼み込んで投擲術を黄巾党時代に教えて貰っていた。心に戦友を思い浮かべ、美須々は礼を言う。


何事も生きる勝てになるとすれば躊躇せずに吸収する。

かつて野党として生きていた美須々は誇りを持たない。彼女が戦いで見いだすのは勝利のみ。


ただ、勝つために。ただ、生きるために。ただ、主のために。

それが美須々という武人である。


その言葉に更に気を悪くしたのか、張遼の声が荒くなる。



「ずいぶんなもんやな。うちではなく馬狙うんか?」


「残念ですが、どう考えても馬に乗る貴方には勝てないのです」



悲しそうな声。

だがまったくそうではないことはここにいる誰もが解っている。



「なんや、自分で自分の馬乗り捨てたやろ?」


「乗っていても貴方には勝てはしません。馬上での戦いでは貴方に軍配が上がるでしょう。貴方の馬術はすばらしい」


「お褒めいただき恐悦至極……ってところかいな」



気をよくしたのか満更でもないよう笑うが、一転して不機嫌なものへと変わる。



「つまりや、要するにあくまで馬術は負ける、だが馬術で無ければ……ってことやろ。それは」


「そこまで私は慢心してはいませんよ。馬から降りても貴方は強い、それこそ今の私でも勝てるかどうか怪しいところですが」



そう言って嗤う。

その笑いは狂気じみており、平和な世では許されない笑み。だが、波才にはこの場においてそれが最も相応しいものに思えた。



「それが楽しいでしょう?戦って、戦って死んで生き残って。己の全てをただこの人生の一戦のみに捧げてつぎ込んで殺し合う」



対して張遼も猛禽類の如き凶暴な笑みを浮かべる。これが武人、人の命が軽い世界で屍の山を築き上げる異常者達。


美須々が、張遼が咆えた。



「さあ、殺し合いましょう、生と死を感じましょう!!私達武人は戦いの中でしか生を見いだせない欠陥品、されどそれこそを望む!!」


「ご託はええ!!始めるで!!」


「ああもう殺したくてたまらない!!」


「抜かせ!!うちがぶっ殺したる!!」



お~い、捕縛だぞ?殺してどうするんだ?


そんな波才の叫びは二人の耳には入らない。

張遼の偃月刀を美須々は棍の先で受け止め、しなる反動で体を張遼の懐に入り込み、正中線である胸線へと肘を繰り出す。

だが張遼は身を退くことでかわすと、美須々の体を蹴り飛ばした。美須々は円を描くように足を滑らせてそれをいなすと逆にその足を片手で掴み、てこの原理で持ち上げ。



「AAAAAAAAAAAAAAAッ!!!]



勢いそのままに大地へと叩きつけた。



「がはぁ!!」



反動で一回大きく張遼の体が浮かび上がると共に、口から飛沫が飛び美須々の頬を僅かに濡らす。

苦しそうに顔を歪める張遼目掛け美須々は容赦なくその首に棍を叩きつけようとするが、張遼のとっさに袈裟切りにした偃月刀がそれを阻む。

やむなく美須々は猫のように背を丸めて後方へと飛び退る。


楽しげに睨み付ける張遼。

次に彼女が取った行動に美須々は驚く。


なんと彼女は偃月刀を先の戦でしたようにこちらに投擲してきた。

この場面で己の武器を!?内心焦り美須々はその偃月刀を受け止めて弾くという選択を選んでしまった。


だが予想以上にその偃月刀は重く、美須々は大きく体勢が崩れてしまった。さらに不幸なことに傷を負った肩に負担がかかり、生物の本能的に押し返すべき力が一瞬霧散してしまった。

弾ききったもの体勢が大きく揺れて、体は後方へと崩れる。



「(これはまず!?)」



体勢を整えるべく後ろに伸ばそうとした軸となるべき足。

だがその前に、張遼は美須々の鼻の先近くまでその体を進ませていた。驚きを表情を隠せない美須々に、張遼は獰猛な笑みを浮かべると共に、右手で拳を作り彼女の顔を殴りつけた。


氣を纏った張遼の拳が、美須々の右頬に沈み、蹂躙した。構造上に僅かに浮き出た美須々の右目には、驚愕と耐え難い苦痛。


更にそれだけでは収まりが付かずと言わんばかりにその場で一回転し、回し蹴りで彼女を吹き飛ばした。その確かな感触、贓物を、骨を押し退けて張遼の蹴りが美須々の体を押し込む。


美須々は為す術もなく鼻から流れ出る血の線を描きながら吹き飛ばされ、地面を何度も転がり続けた。

大地に強くその身を打ち付けられた彼女の体は、まるで壊れた人形の如く。

やがて、彼女は動かなくなった。そうだ、ウゴカナクナッタ。


数瞬の静寂。喧騒がどこか遠くに感じる、東南から吹き荒れる風の冷たさ。



「はぁ、はぁ、……どや!?うちの勝ちや!!」



その勝ちどきに、公孫賛軍に動揺が走った。誰もが目の前の危機を顧みずに、自らを統べる将へとその目を向けざるをえなかった。


そして彼らは見た。

不敵な笑みを浮かべ、槍を肩に堂々と大地に立っている張遼の姿を。

ぼろぼろになり、大地に転がる程遠志の姿を。


彼らが信じる女将の憮然とした姿は、いまやどこにもなく。ただ、そこには一人の敗者がうち捨てられたのみ。


暗雲が立ちこめる。相対する董卓軍の攻撃が再開されるも、彼らはどこか焦りを覚え、実力で勝るはずの兵が圧されていた。

それほどまでに彼らの美須々に対する信頼は強かったのだ。ここで崩れず以前戦線を保ち続ける彼らが異常なのだ。これが他の軍、まして波才の軍でなければ間違いなく恐慌に陥り、もはや軍としての形を成せなかっただろう。


その流れを敏感に感じ取った張遼は、終わったとばかりに大きく息を吐き出した。


強かった。

この名も知らぬ将は間違いなく強者であり、武人であった。


畏敬の念を込めて動かなくなった彼女に目を僅かに向けると、すぐさま今この場にいる将と思わしき袋人間へを睨みつける。

この人間が恐らく、全てを計画し行ったのだろうと張遼はうすうす感づいていた。問い詰めたい思いもあるが、今は何より時間がない。


どのみち、この怪将の思惑は今ここで潰えたのだから。




「うちは勝った、約束は守ってもらうで」



万が一、契約を破るのであれば無理にでも突破する。

馬はやられたが、気勢はこちらに流れている。不可能ではない。



「はて、どなたが勝ったので?」



フザケルナッ!!


張遼の顔が怒りに歪む。

ここでこいつが約束を破ったということは、この名を知らぬ猛将が命を賭けて戦った武勲を貶したことに他ならない。

自分の仲間を否定し、あまつさえ誇りすらも汚したのか!?


だが波才は睨まれただけで肌が泣く張遼の視線を受け流すと、倒れ伏した美須々へとその見えない顔を向けた。

そして。



「何をしているのです?ここで終わりなのですか、貴方が最初であった時に私に語った言葉は嘘だったのですか?」



倒れた美須々を冷たい目で、人形を見るような目で眺める。



「起きなさい美須々、まだ勝ってないでしょう」



そのあまりにも先ほどの彼女の戦いを無視するかのような発言に、思わず張遼は波才を睨み付けた。

彼女は武人である、そして武人として矜持があった。

あれほどまでに奮闘し、己と戦った武人に対しかけた言葉はあまりにも無情。彼女は弱くはない、むしろ傷を追い、馬に蹴り飛ばされ、血を流しながらも自分と互角に戦ったと認めていたのだ。


その認めた相手を、戦いきった武人に対しその仕打ちはあまりにも矜持に欠ける。

思わず張遼は袋を被った男へ向けて罵倒の一つでもと口を開きかける。


だが、彼女は知らなかった。

張遼はあまりにも美須々という武人を知らなすぎた。


彼女は知らない、彼女は己の武を誇るのではない。己の主君を誇るのだということを。



「……A」



その言葉こそが彼女の道しるべであることを。

彼女が生きる支えであることを。

彼女にとっての誇りであることを。


真に美須々という武人を見誤ったのは己だということを。



「AAAAAAAAAAAAAッ!!!!!」



美須々は口腔と鼻孔から血をこぼしながら立ち上がる。青く、赤く腫れ上がった四肢を強引に地面に突き立て、目を光らせて立ち上がる。

叫び、ただ叫び。ただひたすらに声にならない声を上げ続ける。

その姿は幽鬼の如きおぞましさをかもし出していた。



そうなのだ、彼女にとって恐ろしいのは敗北ではない。死ではないのだ


波才に見捨てられ、そのような目で見られる事以上に恐ろしいものはないのだから。



「っな、嘘やろ!?」



張遼が焦り、思わず声を上げた事も無理はない。

確実にあの一撃であの女の体は壊れているはずだ。現に鼻からも口からも血を流し続けている。

口から血を流すと言うことは内蔵系に深い損傷があるということだ。さらにあの時の蹴りの感覚からあばらの数本は打ち抜き砕いている。


ほんまに化け物かいな!?


張遼は慌てて己の武具を美須々に向けて構え、彼女の力を見誤った自分を恥じると同時に、ここまで戦う彼女に尊敬の念を抱く。


事実彼女が思う通り美須々の体は死に体だった。肩の傷は浅いものの確実に彼女の体力と血を奪い続けた。顔に受けた傷は鼻が折れていた。胸に受けた一撃は助骨が二本折れ、三本にヒビ。さらに胸、腕の筋肉組織に受けた損傷は非常に大きいものだった。

本来ならば痛みで立ち上がることも出来ない。


しかし、彼女はもはやその痛さを感じることはなかったのだ。

それは己の誇りと信念だけではない。



「AAAAAAAAAAAAAAッ!!!!」



アドレナリンの多量分泌。


このアドレナリンは興奮する際に脳内で分泌される物質だ。

動物が敵から身を守る、あるいは獲物を捕食する必要にせまられるなどといった状態に相当するストレス応答を、全身の器官に引き起こす作用がある。

更にもう一つ。



「(ああ、素晴らしいィ!!なんと甘美なる心地よさ!まだ、まだ戦える!!主ィ、見ていてくださいィ!!私はまだここにおりますぞッ!!)」



それは痛覚の麻痺。


血まみれや骨折の状態になっても全く痛みを感じないケースをも引き起こすこのアドレナリンは、今や美須々の体を無痛の戦士へと変貌させた。美須々の気の操作による負担と痛みと疲労を一切感じさせなくしていたのだ。

限界寸前の身体は無理矢理に気の操作によって動かされている。


だが美須々とて武人であり、その異常に気が付かないほど愚かではない。



「(……この胸への圧迫感。体も通常より重く感じる。気の操作が……体の限界が近いのですね)」



自分の身体の異常に気が付いていた。手が震えている、今にもブラックアウトしそうな意識。

立つことさえままならない、戦う事など通常時には断じて考えられぬ有様。


しかし彼女は戦い続けなければいけない、そして勝たなければいけない。


何故ならば、ここで負ければ彼女の主の物語は今ここで終わるのだ。


足を曲げるな、目を閉じるな。



「(……勝負は、機会は一度!!)」



側に転がっていた棍拾い上げ、握りしめる。

これ以上の戦いは己の武を濁らせる、下手をすれば二度と主の側に立つことはない。それは、なんと苦痛であるのか想像もつかないもの。



「……驚いたで。あの一撃を受けて立ち上がるとは考えもしなかったわ」


「全ては、主のために。ただそれだけのために……貴方を倒す!!」



その言葉に張遼は歓喜する。

今、今この戦場に、この戦いに武人としての境地があるのだと彼女のおかげで気が付かされたのだから。



「……ええで、そういうのはうちは好きやで!!」



己の武。


それは全て主のため。


美須々は必死に考える。あの張遼を打倒しうる術を。

生半可な一撃では逆に反撃を受けてこちらが押し負ける。己の武はもはや手の震えでなんとか武器を持ち、保てる状態。

殺せと言われれば自分が死してでも張遼をこの状態ならば殺せる自身がある。無痛の戦士である以上体を犠牲にするという禁じ手が仕えるのだ。


……だがそれでは意味がないのだ。

両名の生存、この掲げる勝利がはるかに遠く感じる。



その時。


『え?私の故郷の技?』


『はい!!主の故郷にある技を学びたいのですが』


彼女の頭にある記憶が沸き上がった。

湧き出る記憶の濁流、こんな時に思い出したのかと美須々は苦笑し、そんな己自身に感謝した。


最後まで、今この瞬間まであの人を思い描ける自分に感謝した。



「……いいですねぇ」


「何を笑っているんや?」



その問いに美須々は狂気の笑みを浮かべると棍を突きつけた。



「今、この場に私という武人の最大の見せ場がある。自らの主君に見られ、誉れを授けられる絶好の機会がある、故に!!」



笑いは嗤いに変わった。

その嗤いは自らの主君と同じモノ。人を喰らう嗤い。



「貴方には引き立て役になってもらいます」



あまりにも簡潔な言葉、あまりにも不遜な言葉、あまりにも今の彼女には無謀な言葉。

だが張遼はもうどうしようもなく楽しいと言わんばかりに叫んだ。この胸の震えを抑える術を知らなかった。


目の前にいるのは本物の武人、相対するは主君の命をまっとうせんとする忠臣。


これぞ、これぞ戦!!武人の華舞台!!



「ええでええで!!かぁ~こんな戦いを望んでたんや!!そこまで言うたんやうちを負かせないと大恥かくで!!」


「ええ、勝ちます!!我が一撃を天命と心得なさい!!」


「ああ上等や!!行くで!!」



張遼は一気に踏み込んだ。いまや躊躇いは無い、この武人とその振るえる心のままに戦う。


『そうですねぇ……あ、こんなのはどうですか?日本の神秘の者達が使った技です』


そして一閃、それを美須々はあえて踏み込むことによりかわしきる。だがそれは張遼の必殺の間合いに自ら踏み込んだ事を意味した。

決死の覚悟を受け止めて張遼は武人として誇りに思い、喜悦の思いに身を委ねつつ、さらに自らも踏み込み偃月刀を奮う。


『日本?』


『あ、いえ。そうですねぇこの技の名は……………と言いまして、私の故郷の暗殺集団である……が使ったと言われていますね。真実は知りませんが』


『おお!主はそれを使えるのですね!?』


『いや、人間業じゃないので無理です。というか現実じゃ無理……』


『(ジー)』


『(あ、この子人外でした)もしかしたら貴方は使えるかも知れないですね』


『本当ですか!?』


美須々はそれを必要最小限に捌き続ける。躱しきれず足が、腕が浅く傷つき血が舞う。それでも美須々は、ただただ防御に徹する。

彼女は期を待ち続けた。それこそ最後、確実に彼女が張遼を倒せる時を。



「どうした!!さっきの威勢はどこへ消えたんや!?」



歯を噛み締め、震える手を必死に握りしめて闘い続ける。

熾烈な張遼の武が、美須々の命を削り取っていく。


『む、難しいですね』


『難しいというか普通は無理ですけどね』


『……もう一回、やってみます』


『う~ん、あ。美須々、もしかして貴方力ずくで無理矢理やっていませんか?』


『え?』


『最小の力で相手の重心・体勢をコントロールし導き崩すんです。流れに逆らわず、相手の体の一部となりてその身を崩す』



「はぁぁぁぁぁ!!」



張遼が偃月刀を突き出す。

それを美須々は棍絡めて受け流し、身をつめた。張遼はそれを応じるべく偃月刀を引き戻そうとする。だが。



「(っな!?)」



美須々は張遼の正中線上を捕らえ、棍の先を得物を持たない彼女の肩に押し当てた。突くのではない、押し当てた。

そして浅い呼吸と共に僅かに押し出し、棍を手放す。その結果、無意識のうちに肩の筋肉に力を込めた張遼は、自らの逆の腕が引き戻す力に引きずられる。


それでも流石は一流の武人、張遼は既に美須々が打撃をしかるべき所へと打ち込むのだと解釈し身を固めることに成功していた。

そしてこの一撃を防げば返しの刃で彼女を、と考えていた張遼は気が付いた。


目の前に、あの女がいない。


その瞬間、張遼は後ろから羽交い締めにされる。何が、何が起こったのだ!?

はやる心の焦りをそのままに、顔を僅かに動かした彼女は、嗤う美須々の顔を捉えた。


そして気が付く、これこそがこの女が打ち出した最強最悪の見せ場なのだと。

この神速と呼ばれた自分を、彼女は今ここで堕とすのだと。


『力は確かに重要ですが、同時に振り回される。分かりますね?』


『は、はい』


『だからこそ武人はその力を飼い慣らすのです。これは川を無理矢理逆流させているのだと私は思っていますが……もしですよ。その力を出し切った状態で『正』の流れに戻したら?』


『それはぁ……』


『己の力の濁流に流され、人は容易く崩れるのです。柔よく剛を制す、柔に力は不要。ただ流れのままに力を在るべき流れに戻すだけ』


美須々は張遼の衣服を掴み取り、腰及び大地に根を生やした彼女の足を刈り取った。

この間に張遼はまるで自らが彼女の思うがままに動いているような錯覚を覚えた。自分が彼女の武の思うがままに動かされている。抵抗するべき力など、まるで存在しないかのように。


後ろに重心が崩れる張遼の足を更に刈り取り、美須々は天へと飛翔する。



「レッツ!!」



空中で気を関節に集中、蜘蛛のように美須々が張遼を絡め取ったその姿は見る者を圧倒する。

宙にて停止した美須々は全身に力を込め身を捻る。重力に逆らって天へと飛翔した蜘蛛は、翼を焼かれたイカロスのようにそして眼下の広大なる漢の大地へとその重力の下加速し落ちる。


その姿はさながら一発の銃弾。天が放った鉄槌。空から放たれた鷹の猛襲。



「パァァァァァァァリィィィィィィィィィィィィィィィッ!!!!」



『全ての重力を、力を捉えた獲物に込める。これにより生み出される衝撃は人体など容易く破壊する。これぞ、《忍び》の技らしいです。え~と……確か名前は』


落下からの時間は僅か一秒にも満たない。

急加速の落下から彼女達の体は大地へと衝突。だが彼女達の体は衝撃により浮かび上がらない。

何故なら霧散し全方位に向かって消え去るはずの衝撃は、今やただ一人の体の中へと向けられていたのだ。粉塵が舞い上がり、辺り一面に土煙が舞い起こる。


二人分の重力加速度、さらにこの世界に潜在する内気功により極限まで高められた、霧散することの無き衝撃を生み出す身体の妙技。

力の全てを転換し相手を粉砕する超絶体術。


美須々はその全てを浸透させると、飛び上がり着地。これにより辺りに舞い上がった砂は霧散。

振り返れば彼女が行った破壊が、そのままに現れていた。


大地が抉れている。


こう表現する以外に言葉はなかった。爆心地に座して倒れ伏す張遼を中心に、地面が陥没。亀裂が刻まれていた。まるでロケットランチャーのような爆撃を受けたかのように。

張遼の姿も散々たる有様だった。四肢は力なく大地に打ち据えられ、呼吸は弱々しい。体面上はそれほどの負傷はないが、この技の本質は人体内部の破壊にある。筋組織は裂傷し、骨は折れ、髪は乱れて口の端からは血をこぼしている。


だが生きていた。美須々が首などの人体の急所にこの技を決めていれば、彼女とて生きてはいなかっただろう。

だが自分は生かされた。それこそが美須々の本懐、波才からの使命だからだ。


殺す気で立ち回った。生かす気で立ち回られた。


そして、自分は負けた。ああ、どうしようもないくらいに。


地面に縫い付けられたまま張遼は、満足げに笑みを浮かべると。



「……ガハッ!」



胸を数回上下、口から全ての酸素を出した。そして負けたのにも関わらず、清々しい笑みのままに彼女は意識を手放した。


そんな彼女を背に、美須々は静かに目を瞑る。



「『忍法・飯綱落とし』……お粗末様です」



日本が忍の為す技、もはや幻想と言っても過言では無い。

その幻想を今、美須々は現実へと昇華させた。



 ■ ■ ■ ■ ■




言葉が出なかった。


本音を言えば私は彼女が、美須々が心のどこかで負けるかもしれないと思っていた。

当然だろう。合肥の鬼、演義ではなく史実に名を残すまごう事なき魏の英雄。僅か八百の手勢で呉の侵略を退けた逸話を持つ、魏の五大将軍が一人。呂布の右腕だった将。天下の武人。


『張遼』


片や現実に存在せず、演義という空想の物語の人間。それも最初に登場する関羽のかませ役であり、一刀のもとに殺された将とも言えぬ賊。


『程遠志』


結果など見えている。脇役が、主役級の武将に勝てるわけがない。

そうどこかで思っていた、はずだったのに。



「『忍法・飯綱落とし』……お粗末様です」



彼女は勝って見せた。

これ以上ないくらいに自分を信じ、自分が考えもしなかった事を成し遂げた。


どうすればいいのだ。どうすれば、どうすれば自分はこの将に報いることができるのだ。

最後の最後まで自分と共に在り続けたこの将に、自分はなんと語りかけてやればいいのだ!?


そう戸惑いを覚えた波才であったが、美須々の体が倒れていくのを見て思わず駆け出す。


抱え上げた美須々の体は、既に彼女は限界を超えていることを彼は理解した。この有様で人はここまで戦えるのかと波才は戦々恐々とさらに戸惑う。


言葉を、この忠臣に言葉を。


今までの自分の全てを総動員し、なんと語りかけるべきか悩んだあげく。出た言葉はあまりにも情けない。



「……よく、戦ってくれました。貴方は勝ったのですよ、美須々」



様々な詭弁をここにきてから語ってきたはずなのに、何故かでなかった。

これ以上に彼は語る言葉を知らなかった。


だが美須々は、それを聞いて満足げに微笑む。そしてぽつりと彼にしか聞こえないような、あまりにもか細い声で呟いた。



「私ではありません、主が勝ったのです」



美須々はそう答え、全身の力が抜けて完全に波才へと抱えられる形になる。胸を動かしているところから見ると、極度の疲労と負傷からの限界。


だが、消え行く意識の中で彼女は確かにその袋から見える波才の顔を捉えていた。驚きに満ちていて、まるで未知のものに触れた子供のような波才の顔を。


美須々は微笑みながら、眠りの世界へと落ちていった。


意識を失った美須々を支えつつ波才はなんとも苦い笑顔で笑う。

それは自重からか、驚きからか、嬉しさからか、楽しさからか、苦悩からか、怒りからか。あるいはその全てを合わせたような混沌としたナニカか。

それは彼自身しか知らない。あるいは彼も知らないのかもしれない。



「張遼と彼女を至急救護班の所へ連れて行きなさい。まったく、なんと言っていいのやら」



素早く部下に回収され運ばれていく二人をしばらく見ていた波才だったが、洛陽へ向けて振り返る。

美須々は成す事を成した。ならば自分が彼女に報いるべき行いは……突き詰められた勝利。


そうだ、それ以外に自分にできることなどたかがしれている。ならば自分は、闘い続けて勝つしかない。

彼は立ち上がる。その全てを背負って。



「……さて、最後の最後。白蓮の願いを叶えに行きますか」



踏み出した一歩、それは何よりも美須々が望んだ一歩だった。

昨日はクリスマスでしたね。

貴方は、この日を楽しむことができましたか?

貴方は、この日を尊ぶことができましたか?

貴方は、この日を自分の大切な人と過ごすことができましたか?

貴方は、この日を子供の頃に信じていたサンタさんに会えましたか?

貴方は、この日を自分らしく生きていましたか?

貴方は、この日をクリスマスが好きですか?







私はカップラーメン食って寝ます(^p^)

忙しくて誰かと過ごせるかぁ!?家に帰れるのは年越しぐらいじゃぁ!

こうなりゃ嫉妬マスク被って暴れたらぁ!


……と、冗談はここまでにして。


今回はちょっと手直ししたらものすっごい長くなりました。あれだ、4000文字ぐらい増えました。おかげで12時に間に合わなかったorz


でも書きたいことが書けた気がします。うん、楽しかった。

今年はこれで書き納め、みなさん。よいお年を!!

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