三つの望み
強欲な王様の所に一人の老いた魔法使いが訪ねて来た。
「そなたが魔法使いであるという証拠はあるのか」
「ではその証として、王の願い事を三つだけ叶えて進ぜよう」
「それはなんでも良いのか?」
「願い事を増やすのはなしだ。さらに不老不死など自然の摂理を曲げるようなこともお断りする」
「ふ-む。金は民からいくらでも搾り取れるし、国中から集めた選りすぐりの女たちもすでにたくさんおる……。そうだ、わが国を狙う敵国の王を消してくれ!」
魔法使いが手に持った杖を一振りすると光の玉が現れ、城の外へ飛んでいった。
「望みは叶った。この国への侵略を企んでいた隣国の王は消え去った」
「おお、そうか! それが本当なら早速隣国に攻め入る準備を始めなければな。しかしこれでは、事実かどうか今すぐには確認できんな……。では次はこうしよう。わが国でわしの財を盗む不届き者を消してくれ!」
魔法使いが手に持った杖を一振りすると光の玉が現れ、城の中へ飛んでいった。
すると遠くからかすかに悲鳴のような声が響いてきた。
「願いは叶った。不正を働いて私腹を肥やしていた大臣は消え去った」
「でかしたぞ! 奴は前々から怪しいと思っておったのだ。罰として奴の財産もすべて没収することにしよう。さて、これで最後だ。今後わが国にとって一番害となりそうな者を消すのだ!」
魔法使いが杖を一振りすると光の玉が現れ、目の前の王様めがけて飛んでいった。




