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03-未知の存在
短めです。
探索していてわかったことがある。
この世界の動植物は、前の世界とよく似ている。
だが、相違点もあった。
一つ目は、魔力を持つ個体と、持たない個体がいる事。
魔力を持つ個体の方がより素材の質などが良いらしい。
二つ目は、前の世界にはいなかった存在。
――魔物。
鑑定が告げた。
「世界から発生する穢れが形を成したもの。」
「生き物とは別種の存在。」
だと。
だが、生存本能のようなものはあるらしい。
人も動物も、魔物同士ですら襲うという。
この世界の住人たちは、それを討ち、生活を守っているらしい。
危険な存在なのだろう。
まだ私はそれに出会っていない。
けれど――
少し先の茂みで、鹿に似た生き物が無惨な姿で倒れていた。
血の匂い。裂かれた腹。
生きるために抗った痕跡。
出会いたくない、と心から思った。




