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〇〇〇さん  作者: 相雪 化
第1章:終わりの始まり
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終わる日常と始まる非日常



 6月6日午後20時00分頃

 私立神見高等学校2年3組の教室にて.........




 ▽




 「なるほどね。君達は忘れ物を取りに来たんだ」

 「それで、“目さん”と出会ったと言うことか...........」



 僕達は現在、幽華先生との情報交換をしていました。

 僕達が学校にいる理由やどうやってあの化け物と出会ったのか、今の体調などなど............

 僕達はつつみ隠さず全ての事を幽華先生に話した。



 「そう、まぁいいわ」

 「取り敢えず今から君達を出口まで送り届ける」

 「それでいいよね?」




 「............あの.........幽華先生?」

 「幽華先生は何者なんですか?あの化け物は何だったんですか?」


 僕はずっと疑問にしていた事を口にした。

 明らかに幽華先生は普通の人じゃない。それにあの化け物についても知っていたし、なんなら倒してしまった。

 それに、僕は幽華先生や化け物について物凄く気になっていた。


 さっきから、胸の高鳴りが収まらない。

 なんだろうこの気持ち..........

 こんな気持ちは久しぶりだ............



 ちなみに、莉桜は寝ている。

 目の化け物を倒した時の光にやられて気絶してしまったらしい。




 「私の正体か.........」

 「別になんてこと無い何処にでもいる教育実習生だよ。なんて言っても信じないか...........」


 「そうだね、じゃあ軽く説明して上げるよ」

 「このままモヤモヤしていても気持ち悪いだろうしね」


 「私の名前は幽幽幽ゆうみ 幽華ゆうか。大学4年生で将来先生になるために勉強しに来たんだよ」

 「そしてあの化け物はそうだね............」

 「妖怪だよ。あれは妖怪の百目っていうやつだよ」


 「知ってるかな百目って?全身に百個の目がある妖怪だよ。で、私は神社の家系だから偶々妖怪を祓える御札を持っていてそれで祓ったんだよ」

 「さ、モヤモヤも晴れたことだし。わかったなら行くよ」




 なんだろう?誤魔化された気がするけど..........

 でも、今はここから脱出して莉桜を安全な場所に寝かせることが先だ。その後にじっくりと問い詰めればいいか。


 「あ、でも幽華先生。ここからどうやって出るんですか?」

 「僕達は階段を昇り降りしましたけど、この階から脱出する事が出来ませんでしたよ?」

 「なんか、ループしてる感じでこの階から抜け出せませんでしたし..............」


 「どうするんですか?」


 まぁ、最悪窓から脱出してみようとは思ってるけど............

 だけど、ここ3階だし寝ている莉桜もいるからな............




 「えっとね、ここから出られない話しだったっけ?」

 「えぇと、まぁその話は後でしよう」


 「まぁ、ここから出るにはちょっと呪文を唱えてチョチョイのチョイだよ。だから君達は安心して休んでいてくれ」



 そう言うと幽華先生はまた紙を数枚取り出した。

 先程と同じ長方形の紙。確か御札って言ってたっけ?


 よく見るとグチャグチャした文字?が書いてある。お札より少し大きいくらいの紙を数枚、壁や床、天井にペタペタ貼り付けていく。 



 「祓え給え、祓え給え。

 穢れの根を断ち、邪の縁を絶て。

 清め給え、清め給え。

 淀みを流し、気脈を正せ。

 浄め給え、浄め給え。

 此の地此の身、本来の理へと還れ......」



 幽華先生が唱えると貼り付けられた御札が光りだした。

 僕はまた強い光りに目をやられると思い、瞬時に目を閉じた。



 「ていっ!!」



 幽華先生が言い終わると御札が弱々しく光りを放つ。優しくて暖かい光りだ。

 光りが壁や床、天井に吸わると周囲の寒さも和らいで6月の暑さに戻って来た。



 「はい、お終いと........」

 「じゃあ、君達も気を付けて帰りなよ」




 「え?え?え?」

 「もう終わったんですか?」


 え?なんか、あっさり終わったな.........

 なんか、期待外れだったかも.........


 なんか、こうもっと............ねぇ?




 「ほらほら早く帰って雨宮さんの看病してあげなさい」

 「あ、そうだ!君達にこの御札をあげよう」

 「君達を悪い妖怪から守ってくれるよ」


 「ちょうど2枚あるし佐藤くんと雨宮さんに1枚ずつね」

 「雨宮さんが起きた渡しておいてね」

 「じゃ、そういう事で。また明日!」





 「あ、はい!!」

 「さようなら幽華先生」


 そうして、幽華先生は去って行った。

 あ!?そう言えば幽華先生を問い詰めるの忘れてたわ

 まぁ、いいや明日問い詰めるとするか。今日はもう疲れたし.........


 ん?そう言えば幽華先生どこ行くんだろう?

 あっちは職員室の方じゃないけどな?

 確かあっちは旧校舎だったような.........



 そうして、幽華先生は暗い暗い旧校舎へと去って行った...........




 ▽




 「...................んっ」

 「................んぅ..............ん?あれ?」

 「................ここは?あれレンレン?」


 「んっ!?なんでレンレンがお姫様抱っこしてるの!?!?」




 どうやら、莉桜も起きたようだ。

 まったく、意外にも莉桜が重くてちょうど腕が悲鳴あげてたところだったから丁度良かったよ。


 「やっと、起きたか莉桜」

 「起きるタイミングが良すぎるし嘘寝してたのか?」




 「なに言ってるのッ!?良いから降ろしてーー!!」



 うむ?莉桜がここまで取り乱すなんて珍しいなー

 ちょっとお姫様抱っこして顔が近くにあるだけでここまで取り乱すなんて............


 なんか、面白いな。もうちょっと、やっておこうか!

 コイツには散々こき使われたし、たまにはやり返しでやっても良いだろ!!


 「なんだよ莉桜?もしかして恥ずかしいのかぁ〜?」




 「は、恥ずッ、恥ず恥ずッ!?!?」

 「恥ずかしくなんてないッッ!!!」


 「良いから降ろせッー!!このバカレンっ!!!!」



 その時、莉桜の握り拳が僕の顔面を殴った。

 莉桜の怪力で僕は殴られ僕はぶっ倒れる。


 もちろん、莉桜が潰れないように後ろに倒れる。しかし両手は莉桜をお姫様抱っこしていてバランスが上手く取れずに転んだ。

 その時に頭を強く打ち、背中を強打した............


 めちゃくちゃ痛かった............



 「蓮のバカっ!!もう知らない!!」




 「いてて.........」

 「お前はそんなキャラじゃないだろ。それより莉桜は大丈夫か?どこか調子悪い所とか怪我した所とか無いか?」


 全く、コイツ全然元気じゃねぇか。

 ちょっと前までビビって僕にしがみついていたのに、今じゃ元気一杯のお転婆娘だ。

 寝たから元気一杯になったのか?なら、僕がさっきまでは心配していた気持ちを返してほしい。



 「んぅ、怪我は無いけど..........」

 「私もいきなり殴っちゃってごめんね。蓮こそ大丈夫?どこか怪我した所ない?」




 「大丈夫だよ別に。莉桜に殴られたり叩きつけられる事なんてよくある事だしヘッチャラだよ」


 本当は強がりなんだけどね............

 実際はめちゃくちゃ痛いし、今直ぐにでも泣き喚きたい気持ちだよ。

 莉桜がいる手前、そんな弱い所を見せたくないが..........


 あぁ、痛い。無茶苦茶痛い............

 多分たん瘤くらいは出来たかもしれない。



 「ありゃ?そう言えば私達、なんか目玉の化け物に出会って幽華先生がいて.............」




 あぁ、そう言えばコイツは気を失っていて色々知らないのか。

 そりゃ、目玉の化け物に出会って殺されると思ったら幽華先生が出てきて強い光りで気絶して、目を覚ましたらお姫様抱っこをされている。

 うん、まぁ急にそんな事されたら混乱するよな。


 「わかった。お前が気を失ってからどうなったか、軽く教えとくよ」

 「あれは、幽華先生が御札を使って眩い光を放った時だった...........」




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