変化するいつも通り。
6月6日午後17時45分頃
佐藤家の家の近くにて..........
▽
「やっと、学校終わったー」
「こっからは自由時間だー!!!」
僕の幼馴染である雨宮 莉桜が下校中に喜び叫ぶ。
正直、恥ずかしいからやめて欲しい。周りの人達がコッチをチラチラ見てきて気まずい............
僕も莉桜もここは近所なんだから大人しくしていてほしい.........
「わかったからそんな大声で叫ぶなよ。恥ずかしい.........」
「え〜!!いいじゃん、いつものことなんだから〜!!」
「そんな事より今日の夕飯は何にするの?」
「揚げ物?ハンバーグ?ポテトサラダ?から揚げ?肉じゃが?今日の夕飯はなににするの〜?」
「うん?まさか、今日も家でご飯食べるのか?」
コイツ、ここ1週間くらいずぅっと家で夕飯食べに来るが、いい加減に自分の家で食えよっ!!!
家で食べるなら材料費くらい出せ!!いや材料費を出さなくてもいいからお前も作るのを手伝え!!!と、僕は一瞬思ったが言うのは諦める。
今日の朝も同じ事を思ったが、コイツに言った所で意味は無い。
コイツは変わらないからな。自分を曲げようとしない。
「え?当たり前じゃん?」
「いつものことなんだから。ちなみに私の今日の気分はシチューです!!」
「はぁ〜、ったくしょうが無いな......」
「本当は今日ご飯と味噌汁の簡素なご飯の予定だったが、まぁいいか」
「夕飯シチューにしてやるから材料費は半分だせよ莉桜」
「もちろん、わかってるっての!!」
「私が誰かとの約束を破ったことあった?いや、一度もない!!」
「安心して、サイフは鞄の中に入ってるし昨日の夜ちゃんとお金が入ってるかも確認したんだから!!」
「そうかそうか..........」
ん?ちょっと待てよ?
昨日の夜サイフの中にお金がある事を確認したなら、今日のお昼ご飯代の分はコイツ持ってたってことか?
それってつまり、僕がお昼ご飯代を貸さなくてもよかったのでは?
「ん?あれあれあれ??」
「あれ?あれあれ?あれあれあれあっ!?」
「どうかしたのか莉桜?」
僕が今日のお昼ご飯代の事で考え事をしていると、突如隣から不安になるような声が聞こえた。
いや、不安になるというか不穏になるというか............
莉桜は隣で鞄の中をガサゴソと漁っていて何かを探している感じだ。
それを見て僕は、今までの経験からマズイと本能が警鐘を鳴らしている。
ヤバいめっちゃ嫌な予感がする。これは面倒事に巻き込まれる気配............
「あ、あのー」
「蓮様.........」
「その、ちょっと言いにくいのですがお財布とスマホを学校に忘れてきてしまったみたいで............」
「もしよろしければ、一緒に取りに行ってほしいな................なんて...............」
やはり、僕の勘はこういう時だけ当たるんだ............
ハァ、今日の夕飯は遅くなりそうだ、こりゃ.........
「忘れた物はしょうが無い、さっさと行って買い物しないと夕飯が夜食になっちまう」
「面倒だが早く行くぞ!!莉桜!!」
「うん!!ありがとうレンレン!!!」
そうして、僕と莉桜は下校してきた道を回れ右して全速力学校まで戻っていくのだった。
そう、莉桜がここで忘れ物をしなければ僕はいつも通りの日常から脱出することが出来なかっただろう。




