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〇〇〇さん  作者: 相雪 化
第1章:終わりの始まり
3/17

始まる日常。




 6月6日午前8時27分頃

 私立神見高等学校近くの交差点で.........




 ▽




 「グエッ!?!?」


 僕は背中に強い衝撃を受け吹っ飛ばされた。顔面が固いアスファルトの地面に削られ、ジョリジョリと痛々しい嫌な音が聞こえる。

 まるで、ダンプカーに後ろから突っ込まれた気分だ。



 「おっはよー!!!」

 「朝から辛気臭い顔してんじゃないよ蓮〜!!!!」




 僕を吹っ飛ばしたダンプカー。

 いや、ダンプカー少女は特に悪気のなさそうに明るく元気に話しかけて来る。


 まずは、謝る方が先なんじゃねえのかコイツ.........

 人の事を辛気臭いとか言いやがって........


 痛てて、それよりなんでコイツは朝早くから元気なんだ............

 夜遅くまでゲーム三昧してる癖に............

 夜遅くまでマンガ三昧してる癖に............

 親に内緒で夜更かしして遊んでる癖に.....


 なんで、コイツはこんなにも元気なんだ!!

 これが、陰と陽の者との差なのか!!!



 「おいおい、蓮くんよ?」

 「おはようと言われたら、おはようと返すのが礼儀なんではないかな?」



 いや確かに言ってる事は正しいが、後ろからいきなりタックルして来た奴が言うセリフじゃねぇ!!!!

 まずは、僕に謝ることが先だろうがこのダンプカーめ!!

 だが、僕はコイツよりは精神的に大人なんだ。そんな怒鳴り散らかしたりはしない。


 「おはよう莉桜りお

 「まずは、こんな朝早くからお前の全力タックルをお見舞いされた僕に何か言うことがあるんじゃないかな?」




 「ん?」

 「あぁ、辛気臭いとか言って悪かったな!!」

 「これからは陰気臭いって言うからさ!!」




 「違うっ!!!そうじゃない!!」

 「いや、そうだけど、そうじゃない!!!!」

 「辛気臭いも陰気臭いも言わんでいい!!!あと、僕が求める謝罪はダンプタックルのことだ!!!」



 本当にこの幼馴染は頭のネジが緩くて困る。


 雨宮あまみや 莉桜りお

 僕の家の近くに住んでる幼馴染だ。幼稚園から高校まで同じで、クラスもほぼ同じ奴だ。

 奴は明るく元気で運動神経が良く、僕と違って友達百人を呼んで富士山の上でおにぎりが食べることが出来るやつだ。

 ただ、バカでアホで人に向かって全力ダンプタックルして来る奴だから要注意だ。



 「えぇ〜、ちょっと小突いただけじゃ〜ん!!」

 「蓮は大袈裟だよ〜!!」




 あぁ、こりゃ何度も言っても謝る事は絶対に無いな。

 仕方ない、諦めよう............


 「ハァ、まぁ僕は別に良いんだけど他のやつには絶対にやるんじゃないぞ。お前のダンプタックルなんて食らったら下手したら死人が出るぞ」


 いや、むしろ原型を残さずに殺られそう............

 僕はいつもダンプタックルを食らってるから衝撃の逃がし方を知ってるし慣れっこだけど、普通の一般人が食らったら危険すぎる!!!




 「なに言ってんの?私は蓮にしかやらないに決まってんじゃないの!!」

 「蓮以外にやったら、どうなるか分かったもんじゃないもの!!」




 「いやいや、そんなタックルを僕にやるなよ!!僕が死んじゃっても良いのかよ!!!!」

 「打ちどころが悪かったらマジで洒落にならんからな!!!」


 僕の命は後どれくらい持つのだろうか............

 こんなの毎日食らってたらいくら命があっても生きていけないぞ......




 「大丈夫大丈夫〜♪蓮なら何とか出来るでしょ〜」

 「幼稚園の頃からやられてきたんだから!!」


 「それにって、あ゙ぁ゙ぁぁ!!!!!!!!!!」

 「しまった、お昼ご飯家に忘れたー!!!!!」

 「そうだ!!蓮様様、今日のお昼を分けてはいただけないでしょうか............」

 「大丈夫、私は借りは絶対に返す!!だから、お昼を分けてはくれないかな?」




 「ハァ、しょうが無い。金貸してやるから好きな物買ってこい」

 「ただし、明日にはキッチリ返してもらうからな。返せなかったら利子をつけてやる」




 「やったー!!さっすがレンレン!!」

 「もう大好き!!愛してるわ〜!!!」




 僕はポケットの中から今日のお昼ご飯代だけを取り出して莉桜に渡す。

 さて、これで僕のお昼ご飯代が無くなった..............


 本当なら人にお金を貸したくは無いんだけど、まぁ莉桜なら信用出来るし良いかな。

 仮にも幼稚園から一緒なんだし別にね。


 僕はポケットに入ってたスマホを開いてメモアプリに莉桜にお金を貸した事をメモしようとした時、僕はふと視界に入った時間を見て驚く。


 「って、もうこんな時間!?」

 「早く行くぞ莉桜!!遅刻するぞ!!!」




 「え?え?えぇ?」

 「って、本当だ!!!」

 「ヤバいヤバい!!なんで、もっと早く気づかないのー!!!!」



 そうして、僕と莉桜は学校まで走り出す。

 1年生の頃から頑張ってきた皆勤賞がパァになることに恐れながら。



 そうして、僕の今日は幼馴染の追突から始まった。

 これが僕のいつも通りの日常。いつも通りの生活。

 何の変哲もない変わらない満足した日常が始まったのだった............





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