とりあえずの日常の一こま
ひり暮らし初日①
今日は この世界に来てから初めての一人暮らしの日
タンタンは 昨日の夜に ご自分の村へ帰って行った。
彼はタヌ族なので 夜間移動も平気らしい。
というか 本来は 夜行性らしいのだが、人間と同居するときは、昼行性にライフスタイルを変更することも可能なのだとか。
すごい順応力。それとも 私にあわせるために さりげなく無理をしてらっしゃったのかな・・ (;'∀')。
ちなみに この世界というか タンタンさんの知る世界には、機械仕掛けの時計はない。
一応 この家の庭には 彼の養父さんが設置した日時計はある。
なので 朝目覚めて、外が明るければ起きるって感じです。
起きぬけに 日時計を見に行ったりはしないので、起床したのが何時なのかはわかりませんw
・起床後、汲み置きの水で顔を洗う。
起きてすぐ水汲みは面倒なので、夜寝る前に 蓋つきの大小2つの桶に水を満たしておく。
小さい桶は、ひしゃくを添えて、台所(=かまどなどのある土間)と洗濯場(=蔀戸で囲まれた石畳の場所)の境にある勝手口においてある。
で 一応 朝起きたら、小桶と柄杓をもって勝手口を開けて、洗い場に行って顔を洗う。
それから、一度 台所に戻って脱衣場に入り、棚に置いてある鏡と櫛を取り出し、髪をとく。
この脱衣場には、換気と採光を兼ねた鎧戸つきの大きな窓がある。
天気が良ければ鎧戸も大きく開け放って 外気と陽光を目一杯取り込みながら髪をとかす。
一応 安全確保のために、空室にするときには 必ず鎧戸を閉めておくようにタンタンさんに言われた。
なにかが 忍び込んでくるといけないからって。
そして 留守にするときは 防犯のために 必ず 鎧戸の外にある雨戸もしっかりと閉めるように言われている。
ちなみに この窓についている鎧戸も雨戸も横にスライドして開閉する。
また、 外壁は結構な厚みがあるらしく、内外両方の戸を開け放てば
窓枠に腰掛けて 外を眺めることもできる。
・私は最初、洗濯場の隅にでも 椅子と一緒に鏡と櫛も置いておけば手間いらずなのにと思った。
しかし タンタンさんによると それはあまりにも不用心だというのだ。
周囲にはいろいろな生き物がおり、見知らぬ輩も通りかかるかもしれないから、
しっかりとした壁と屋根で囲まれていない所に物を置くのは不用心だというのだ。
洗い場は 2面を蔀戸に囲まれている、つまり蔀戸は 簡単に外部から外したり壊したりできるから、これはもう 庭扱い、つまい屋外なんだそうだ。
同じ理由で 就寝中と留守にするときには 窓も戸も 外から中をのぞかれないように雨戸をしっかりと閉めて 桟つまり木製のカギを閉めておくようにと言われた。
この家、出入り口が多いから 日没前の戸締りが 結構大変よ。
しかも トイレが 母屋の外にあるのです。
最初の図に「出入口」と書いたところから出て、母屋の東側にある小屋がトイレ。
もちろん 汲み取り式。
だれが 汲み取りをするのか?
最初は タンタンさんがご指導に来てくださるそうですが、
最終的には 自分でやらないといけないんだって。うへっ。
私 そこまでの筋力があるかしら?
井戸を使って 毎日 使う水をくみ上げるのもしんどいのに><